廣田神社|兵庫|天照大神荒御魂は瀬織津姫命。神功皇后創建の大社。

2019年1月15日

廣田神社は、兵庫県西宮市大社町に鎮座する神社。式内の名神大社にして、二十二社(下八社)に名を連ねる、極めて格式高い霊験あらたかな神社である。

神宮あるいは大社の社号を冠して然るべき神社であると思うのは私だけではあるまい。

かつては、「皇居の西にある大切な神社」として、廣田神社を中心とした神社群を総括して「西宮」と呼んでいたそうだ。

さて、ここから南へ約2kmの地点に、えびす神社の総本宮といわれている「西宮神社」がある。現在において西宮と言えば、この「西宮(えびす)神社」を指すが、平安時代には廣田神社の境外摂社「浜の南宮」であった。

戎信仰が盛んになるにつれ、浜の南宮から「えびす神社」に変貌。いつしか西宮=えびす神社と解釈されるようになったとか。

ちなみに、大阪の今宮戎神社の北にも廣田神社があるが、特に西宮の両社とは関係ないようだ。

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廣田神社について

廣田神社 概要

  • 所在地   兵庫県西宮市大社町7−番7号
  • 電話番号  0798-74-3489
  • 主祭神   撞賢木 厳之御魂 天疎 向津姫命
  • 創建年      202年(伝)
  • 社格   名神大社・二十二社(下八社)・官幣大社
  • 公式HP    http://www.hirotahonsya.or.jp/index.html

廣田神社 アクセス

MAP

最寄り駅

  • 阪急本線「西宮北口駅」からバス「広田神社前」下車
  • 阪神本線「西宮駅」からバス「広田神社前」下車
  • JR神戸線「西ノ宮駅」からバス「広田神社前」下車

駐車場

  • あり(無料)

廣田神社の祭神

廣田神社の主祭神の神名は長い。

  • 「撞賢木 厳之御魂 天疎 向津姫命」
    (つきさかき いつのみたま あまさかる むかつひめのみこと)

短く表現すると、こうなる。

  • 「天照大神荒魂」
    (あまてらすおおみかみのあらみたま)

伊勢の神宮内宮の第一別宮「荒祭宮」の祭神と同じである。

さて、廣田神社の戦前の由緒縁起には、「祭神は瀬織津姫命」と明記されていたという。

ホツマツタヱにおいても、ムカツヒメホノコはセオリツヒメであり、アマテラスの内宮(正妃)となったとの記述がある。

それはさておき、脇殿には次の4柱が祀られている。

  • 住吉三前大神
  • 八幡三所大神
  • 諏訪建御名方富神
  • 高皇産霊神

これらの神々が本殿域の脇殿に祀られている理由について想像してみた。

住吉大神と八幡大神に関しては、廣田神社の創建由緒を鑑みれば理解可能。

造化三神の一柱「高皇霊産神」に関しては、日本神話において常に天照大神の意思決定に関与し、さらに実際に手を下す役回りを行ったてきた記述があるため、グッドパートナー的な位置づけで祀られているのだろうか。

建御名方神が謎である。

建御名方神は大国主命の息子で、天照大神が所望した国譲りに対して敢然と立ち向かい、戦い敗れて諏訪の地に押し込められたという荒ぶる国津神が、何故ここに祀られているのだろう。

この件は、また後日。

廣田神社の創建

神社の由緒縁起によると、日本書紀等を引用して神功皇后元年(201年)としている。

三韓征伐を終えた神功皇后は筑紫の宇美で赤ちゃん(後の応神天皇)を出産し、その子を抱いて畿内へ帰還しようとしていた。

しかし、15代天皇の皇位継承権を巡って、14代仲哀天皇の別の妃が生んだ皇子「忍熊王」(おしくまのおう)率いる反乱軍が、神功皇后とその子をなきものにようと企んでいたのである。

明石あたりに陣を敷いたと伝え聞いた神功皇后一行は、南海経由で紀伊水道から難波に向かったのだが、船がくるくる回って進まなくなってしまった。

やっとのことで務古水門(むこみなと)に到着し占ったところ、天照大神の神託を得た。

「我が荒魂を、皇居近くではなく廣田国に祀るべし」

そこで、山背根子の娘「葉山媛」に祀らせた。

これが、廣田神社の創建物語である。

廣田神社のご利益

日本国民の総氏神様であるところの天照大神であるからして、正しきことに関しては、ありとあらゆる願いを叶えていただけると考えるのであるが、

荒魂であるからして、能動的な願いがよかろうと思う。

すなわち、就職や独立や転職、あるいは結婚や出産など、これから新たに始めようとしていることに神力を発揮いただけると思うのである。

また、瀬織津姫命とするなら、祓戸大神の筆頭であるからして、罪や穢れを祓っていただき運気が上昇すること間違いなしなのである。

では、次のページで廣田神社の参拝記録をご紹介しよう。ここ一番という時に神様に願いを届けるための参拝方法も書き添えておいた。是非、ご覧頂きたいと思う。

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