廣田神社|兵庫|天照大神荒御魂は瀬織津姫命。神功皇后創建の大社。

2019年1月15日

廣田神社 参拝記録

国道171号線を伊丹から西宮市街方向へ走った場合、ナビは「御手洗川橋」を右折するよう指示すると思う。しかしそこは我慢してほしい。信号3つほど先の「室川町」の交差点を右折しよう。

西宮市街から伊丹方面へ走った場合は左折となる。当たり前だが。。。

なぜ、「室川町」交差点からのアプローチのほうがいいかというと。

木製の一の鳥居と、そこから400mほど伸びる松並木の参道を見ることが出来るからである。

松並木が終わる地点を左折すると、無料の参拝者駐車場がある。

二の鳥居

真新しくみえる石製の鳥居。

ここまでは松並木の参道をを北へ進んできたが、ここで直角に曲がって西向きに進むことになる。

〆鳥居(注連柱)

途中、新旧2つの〆鳥居をくぐり抜けながら、幅広の緩やかな石段を登る。

登ったところ正面奥の斜面下に「御神水」があった。

御神水

横手に笊が置いてあった。特に説明書きはないが、金運上昇の「銭洗いの御神水」といった趣向だろうか。

いずれにしても神域に湧き出る水であるからして、口にしたくなるのは当然。少量を口に含む。かなりの軟水と思われる。

ここから南へ2km、43号線沿いに「宮水」という酒造りに最適な水が湧くエリアがある。こちらは硬水。

水系が全く違うのだろう。

境内に、古墳時代の西宮の海岸線がわかるパネルがあった。

白い線が、現在の幹線道路。海側から、43号線、2号線、171号線となる。

これを見ると、当時は入り江が171号線付近、すなわち廣田神社のすぐ近くまで海岸線が迫っていたことがわかる。

また、西宮(えびす)神社は突き出た半島に鎮座していたようだ。浜の南宮と称されたのも頷ける。

さて、ここから参道は直角に曲がり北上する。さあ、本殿に向かおう。

と、本殿前への階段の右手に社殿があった。

摂社:斎殿神社(ときどのじんじゃ)

祭神は葉山媛命。

葉山媛命とは、前述の通り廣田神社の創建時に、神功皇后の命により天照大神荒魂の御杖代となって、この廣田の地に荒魂を奉斎した姫である。であるからして廣田神社の初代斎宮(巫女)である。

葉山媛命の父親は「山背根子命」。山背国造だ。天照大神と素戔嗚尊の誓約によって誕生した天津彦根命の子孫とも、天照国照彦火明櫛玉饒速日命の子孫ともいわれている。

いずれにしても、天孫系の氏族である。

祓戸

斎殿神社の参道を挟んで向かい側に「祓戸」がある。大きい。

このような位置関係にあるため、斎殿神社は祓戸社の役割を果たすと見た。

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さあ、本殿へ進もう

廣田神社 拝殿

幅広の石段の上に、大きな拝殿が現れる。

熱田神宮にも似たその外観に圧倒されるのである。

ますは、ゆっくりと石段をのぼりながら、挨拶と自己紹介を心の中で行う。さらに、ここに来ることが出来たことに感謝申し上げる。

そして、何のための参拝なのか、お願いごとと、その背景もできるだけ具体的に伝える。もちろん心の中で結構。

そう。こちらは天照大神の荒魂であるからして、個人的なお願いをしても良いのである。

そうしておいてから拝殿に立ち、二拝二拍手。天津祝詞奏上。再びお願い。二拝二拍手一拝。

最後の一拝には、ありったけの気合を込める。

これがいいのかどうかわからないが、私の場合、ここ一番ってときはこのような参拝方法をとる。

実は、いま、私は「ここ一番」って時なのだ。。。

さて、本殿は拝殿の正面奥に鎮座しているが、本殿は撮影しなかった。畏れ多いと思ったからだ。

第一・第二脇殿

左手に本殿がちょろっと写ってしまっているのは、ご愛嬌ということでお許しいただくとして、

これが東側に鎮座する第一脇殿・第二脇殿である。二社の連結となっている。

第一脇殿には住吉三前大神が、第二脇殿には八幡三所大神が祀られている。

  • 住吉三前大神は筒之男三神を指す。

仲哀天皇に新羅征伐を勧め、それを実行した神功皇后を助け、腹中の胎児を次の天皇に指名した、当神社の創建者「神功皇后」と最も縁の深い大神である。

  • 八幡三所大神とは、応神天皇・神功皇后・仲姫命。

応神天皇と神功皇后はご存知の通り。仲姫命とは応神天皇の皇后である。

第三・第四脇殿

これが、本殿西側に鎮座する第三・第四脇殿。

第三脇殿には諏訪健御名方富命を、第四殿には高皇霊産神を祀っている。

  • 諏訪健御名方富命は、大国主命の御子にして信濃国の諏訪大社の主祭神。すなわち国津神である。天津神の中にあって、こちらのみが国津神。よくわからないのである。
  • 高皇霊産神は造化三神のうちの一柱。宮中八神の筆頭。神話では天照大神の相談役もしくは実行役として登場する機会が多い。まるで荒魂的な役回りだ。

以上が本殿玉垣内の神殿に祀られる神々である。

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境内社

伊和志豆神社(いわしずじんじゃ)

石造りの小さな祠が本殿域の左側に鎮座している。これが「伊和志豆神社」

  • 祭神は「伊和志豆之大神」。また一説には「彦坐命」。これは崇神天皇の兄弟にあたる。

今は小さな祠ではあるが、こう見えて延喜式神名帳の式内社「伊和志豆神社」の論社である。(宝塚市にも別の論社「伊和志津神社」あり)

松尾神社・五末社

左側が松尾神社。酒どころ西宮であるからして、酒造の神である松尾神社を勧請したか。

  • 大山祇命、他。

右側の合祀殿が「五末社」で、内訳は、、、

  • 八坂神社…須佐之男命
  • 子安神社…磐長姫命
  • 春日神社…天児屋根命・武甕槌命
  • 地神社…大土御祖神
  • 稲荷神社…宇賀御魂命

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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