賣太神社|奈良|環濠集落に祀られる智恵の神・福の神・祓いの神

2020年1月27日

賣太神社(めたじんじゃ)は、奈良県大和郡山市稗田にある神社。延喜式神名帳に掲載される式内社。

当社は稗田の環濠集落の中にある。

稗田の環濠集落は、 集落内の入り組んだ道、鬼門の「七曲り」など環濠集落の特徴が完全に現存している極めて貴重な環濠集落だそうだ。

ここが稗田氏の拠点で、古事記の編纂者である稗田阿礼は、ここの出身だと言われている。

稗田環濠集落の衛星写真

出典:Google MAP

右上(北東角)の水濠がクネクネっとなっているのが「七曲り」。厄災除けだろう。

濠はV字型に深く掘られていて、さらに濠端には先端の尖った杭が打ち込まれていて、まさに要塞の様相を呈していたらしい。

集落内部の細い入り組んだ通路も、防御の一環だろう。

まさに、古代の城である。

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賣太神社について

賣太神社 概要

  • 所在地  奈良県大和郡山市稗田町319
  • 電話番号  0743-52-4669
  • 主祭神  稗田阿礼、天鈿女命、猿田彦命
  • 創建年    不詳
  • 社格   式内小社・県社
  • 公式HP   なし

賣太神社 アクセス

MAP

最寄り駅

  • JR大和路線「大和郡山」徒歩20分

駐車場

  • あり(無料)

道幅・駐車場とも、車でのアクセスは良好。

賣太神社の祭神

主祭神に「稗田阿礼」を祀り。副祭神に「天鈿女命」「猿田彦命」を祀る。

稗田阿礼

天武天皇の舎人。古事記の編纂者のひとり。

古事記の序文に、記憶力の良さが群を抜いて優れていたため、「帝紀」「旧辞」などの歴史書の暗記を命じられたとある。

天鈿女命

記紀の神代に登場する大胆不敵な女神。

岩戸隠れ神話では、天照大御神を岩戸から出す作戦のクライマックスに登場する。

天鈿女命が岩戸の前で舞踏を始めると神懸りして、乳房や下腹部も露わに面白おかしく踊り狂い、その様子を見るために天照大御神が岩戸を開けたところ、、、

天孫降臨神話では、猿田彦命と絡む。

天と地の間の分かれ道に恐ろし気が神が立っていた。天孫の従神だちは誰も近づくことができない。そこで天鈿女命が降りて行って、またまた乳房と下腹部を露わにし「そなたは誰か!何のために我が天孫の通り道に立っておる!」と詰問したところ、、、

最終的には、猿田彦命と結婚し、天鈿女命は猿女君の祖となった。

猿田彦命

先ほどの神話で分かれ道に立っていた理由は、天孫の道案内をするためだった。猿田彦命の案内で天孫は無地に高千穂峰に降臨したという物語になっている。

ということで、猿田彦命は導きの神、道開きの神とされ、それが道祖神と習合して、街道の分かれ道や集落の入り口に祀られる神となっていった。

賣太神社の創建

稗田氏がその祖神を祀るために創建され、その時期は推古朝以前と推測されている。稗田氏の祖神であるあからして創建当初の主祭神は、稗田阿礼ではなく、天鈿女命だったのだろう。

そもそも、推古朝以前、稗田阿礼は生まれていない。

当社の横を古代の水陸両用の幹線道路「下つ道」にあり、平城京の羅生門にも近いため(一説には羅生門付近にあったとも)、都に出入りする人々の穢れを祓う神だったといわれている。

となれば、道祖神のご神徳を持つ猿田彦命が祀られるに相応しい場所とも言える。期せずしての夫婦神合祀なのだ。かな?

稗田阿礼が祀られるようになったのは、いつのころからだろうか、、、

賣太神社のご利益

稗田阿礼のご神徳により、学業成就のご利益がいただける。合格祈願の絵馬がたくさん奉納されていた。

天鈿女命のご神徳により、芸能上達のご利益を頂こう。また当社では、お多福・おかめの愛称で親しまれており、福の神として信仰を集めている。

猿田彦命は、新築や移転や旅行などの方位除け、受験や就職はたまた転職や独立などの人生の岐路に立った時に祈りたい神様である。

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賣太神社 参拝記録

国道24号線を奈良市から郡山インター方面に進んでいると、このような案内板を目したことがあると思う。

ここを通るたびに気になっていたのだが、遂に今日、売太神社に訪れるチャンスが到来したのだ。というのも、お客さんの都合で商談の時間が予定から2時間もずれてしまったからだ。

「美濃庄町西」交差点を西へ入る。そのまま直進だ。

駐車場

奈良は細い道が多い。うっかり集落に入ってしまうと恐ろしいことになりかねないのだが、24号線からここまでの道程は、道幅も広く実にスムースである。

ほどなくすると、「賣太神社駐車場」の看板が見えてくる。道路沿いに、20台ほど駐車することができる駐車場が完備されている。もちろん無料だ。ありがたい。

社頭

今日は1月4日土曜日。さぞかし参拝客で賑わっているのだろう思っていたのだが、思いのほか静かだ。

内参道

広い内参道。綺麗に掃き清められており気持ちがいい。

ご神木

とんでもなく存在感のあるご神木。思わず手を合わせたくなる。

旧社殿地?

玉石を敷き詰めた謎のエリア。狛犬が配置されていることから、かつてここに境内社か何かが祀られていたような趣なのだが、そうではなさそうな雰囲気を感じる。

その隣には、小さな小さな祠。中には石が入っていた。磐座か?

拝殿

1月4日。参拝は地元の方々ばかりとお見受けした。

拝殿前に立つと、凛として品のある雰囲気を感じる。いい神社だと思う。

二拝二拍手一拝。

本殿

拝殿の大きさの割には、小さめの本殿。春日造りだ。

鏡池

本殿の左奥に鏡池と称する池がある。

ここにも祠があったのではないかと思われるスペースがある。厳島社だったのだろう。

最後に

これが環濠の水濠。東側の水濠だ。まるで鏡のよう。晴れていたらもっと美しいのだろう。

周囲を見渡してみると、広々とした田園風景が広がっている。

かつて、猿女君が天皇より多くの養田を賜った。その田を猿女田と呼び、その持ち主を猿女田主(さめたぬし)と呼んでいた。それがしだいに「猿」の字を略して女田主(めたぬし)と呼ぶようになり、その祖神を祀るこの神社を「女田主神社」→「賣太神社」と称するようになったとか。

この広大な田畑は、その猿女田の名残だろうか、、、

視界を遮る高いビルなど皆無で、遠くを眺めると奈良盆地が山々に囲まれているのがよくわかる。大和の青垣というヤツだ。

さあ、今年もがんばって巡礼しようっと。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!

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