道陸(どうろく)神社|「どうろくさん」として親しまれている、足の神さまを祀る神社。
道陸神社は大阪府貝塚市木積、水間観音から奥水間温泉へ向かう峡谷に鎮座する神社である。
境内には蔵王権現堂もあり神仏が共存する形態となっている。
古来より足の守り神として信仰されてきたという。
道陸(どうろく)神社について
道陸神社 概要
- 所在地 大阪府貝塚市木積3758
- 電話番号 072-446-0477
- 主祭神 原山津見神 戸山津見神
- 創建年 不詳(戦国時代)
- 公式HP なし 貝塚市HPを参照
道陸神社 アクセス
MAP
最寄り駅
- 水間鉄道「水間観音駅」から貝塚コミュニティ黄バス「道陸神社前」下車
駐車場
- なし
道陸(どうろく)神社の祭神
祭神は「道陸神」。通称「どうろくさん」と呼ばれる。
一般的に「道陸神」とは、「道祖神」の地方における呼び名の一つとされる。「賽の神」などもそうである。
「道祖神」(どうそじん、どうそしん)は、路傍の神。
集落の境や村の中心、村内と村外の境界や道の辻、三叉路などに主に石碑や石像の形態で祀られる神で、村の守り神、子孫繁栄、近世では旅や交通安全の神として信仰されている。
引用:Wikipedia
導きの神として名高い「猿田彦命」と習合したり、「天宇受売命」と合わせて祀る事例が多い。この夫婦神を祀るため、子孫繁栄(夫婦和合・子宝・縁結び)を祈る側面を持つに至ったと思われる。
こちら「道陸神社」における「道陸神」の正体はというと、、、
貝塚市HPによると、、「原山津見神(はらやまつみ)、戸山津見神(とやまつみ)」であるという説がある。
原山津見神
火の神「迦具土神」(かぐつちのかみ)が生まれたことによって、母神であるイザナミ命は火傷を負い、黄泉の国に去って行った。
それを怒った父神であるイザナギ命が「迦具土神」を切り殺してしまう。
切られた「迦具土神」の体や血液などから多くの神が成ったのだが、この時、迦具土神の「左足」から成った神が「原山津見神」である。
本来は「山津見神」であるからして山の神である。「原」がつくから、山頂が平らな山を司る神という意味だろうか。山中に湧く泉の神とも。想像の域を出ない。
戸山津見神
同じくして、「右足」から成った神が「戸山津見神」である。
「戸」がつく山の神であるから、山の戸を司る神。すなわち、登山口を守護する神か。小高い丘を司るのか。。。
道陸(どうろく)神社の創建
山城の鎮守
この神社は、戦国時代にこの地方を勢力範囲としていた、松浦肥前守守(まつらひぜんのかみまもる)が、蛇谷城の城内に祀っていたものを、廃城後に木積の畑(はた)の人びとが現在地へ移したものであると伝えられている。
蛇谷城は、ここ道陸神社の道路を挟んで向かい側にある蛇谷山に築かれた山城で、頂上は細長い平坦地になっているという。
そしてこの城への入り口も畑(はた)の集落にあったらしい。
蛇谷城は、まさしく「原山津見神」と「戸山津見神」を祀るにふさわしい場所である。
「山城の神」から「どうろくさん」信仰へ
かつて、蛇谷城の兵士は、湧き出る「清水によって」足の傷を治したらしい。
廃城に伴って「城の守り神」を「村の守り神」として山裾に遷する際、村の入り口にあった道祖神(道陸神)と習合させたか、あるいは、道祖神(道陸神)として村の入り口に祀ったか。
そして、「前述の足の傷を治した」という「清水」の代わりに「道陸神」が足の傷を治してくれることになったのであろう。
現在地に遷座後も、この地は葛城山への登山道および紀州(和歌山)への主要道に面していることもあり修験者や紀州方面へ往来する人たちが足の健康を祈願するために集まったという。
繰り返しになるが、
あくまでも私見であるが、城内に祀られている時は山城の守り神として前述の2柱の山の神が祀られていて、里に遷座されたのちに、道祖神と習合して足の神となったのではないかと思う。
道陸(どうろく)神社 参拝記録
昨年から今年にかけて、陸上競技に勤しむ娘のために「足の神さま」を探しては参拝してきた。
京都の護王神社、伊勢の宇治神社、大阪の服部天神、和歌山の足守神社、そして今回の道陸神社である。
大きな怪我もなく、そこそこの成績を収めることができているのは、神さまのご加護があってのことと感謝申し上げる次第である。
では、道陸神社の参拝をレポートしよう。
阪和道貝塚インターを降りて水間観音方面へと進む。水間観音からは、奥水間温泉の看板を頼りに、府道40号線を山に向かって進むのである。
神社は突然現れる。「松葉温泉 滝の湯」の看板が見えたら注意が必要だ。
この地点から500mで神社が見える。
駐車場は境内だ。この鳥居から進入しよう。
鳥居をくぐって、タイヤ痕の通りに左手に曲がると、ちょっとしたスペースがある。中で転回も可能だ。
蔵王堂の前になるため、ここに駐車するのは少し気が引けるが、しかたがない。
この鳥居から見える内参道の一番奥が「道陸神社」である。
道陸神社の拝殿
社前に達磨大師像だろうか。私には道祖神に見えるが。
拝殿の中
山の中にある神社の薄暗い拝殿の内部である。
ひんやりとした空気が、流れているのではなく溜まっている感じがする。
二礼二拍手一礼。
日本一周(6500㎞・115日)達成記念の足形が奉納されている。
神社奥の川。画像では分かりにくいが非常にきれいな景色である。
「どうろくさん」の右側に末社の祠が2つほどあった。また、蔵王金剛権現も祀られている。
時間的な事情により、これらは参拝していないので、レポートから除外させていただくこととする。
以上、簡単ではあるが、貝塚の道陸神社のレポートを終わらせていただこうと思う。
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