饒速日尊(にぎはやひ)|別名がたくさん!封印された日本最初の大王

2016年1月23日

 

天孫「饒速日尊」は、天照大御神から十種神宝を授かり、布津御魂劔をもち、天孫のい証し「天羽々の矢」を携えて、息子の天香語山とともに「天の磐船」に乗って、地上に降りてきた。

宇佐の地で、天香語山命に布津御魂劔を預けたのち、東に向かい、河内国の河上哮峰に降臨した。

その後、大和の鳥見の豪族である「ナガスネヒコ」の妹「登美夜須毘売」(日本書紀では「三炊屋姫」)を妻として、大和に入った。「登美夜須毘売」との間に「宇摩志摩遅命」をもうけた。

その後、神武東征の際には、最終的に同じ天孫の証し「天羽々の矢」を持っていることがわかり、神武に投降。投降に抵抗していた義理の兄「ナガスネヒコ」を、頭の固いヤツといって殺してしまう。

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饒速日尊の系譜

父親

  • 天忍穂耳命「古事記」
    ・・・天照大神の御子。天火明命(=饒速日尊)のほかに、ニニギ尊の父親でもある。
  • ニニギ尊「日本書紀」
    ・・・しかし、日本書紀ではニニギ尊が天火明命(=饒速日尊)の父親としている。
  • 大汝命(大国主命)「播磨国本紀」
    ・・・乱暴物の天火明命を、今の姫路あたりで置き去りにして逃げたという伝承

母親

  • 萬幡豊秋津師比売命「古事記」、栲幡千千姫命「日本書紀」
    ・・・高皇産霊神の娘とされている。天火明命と、ニニギ命の母親。

  • 天道日女命「先代旧事本紀」
    ・・・大己貴神の娘で。天香語山の母親
  • 登美夜須毘売「古事記」(三炊屋媛命「日本書紀」)
    ・・・長髄彦の妹。宇摩志摩遅命の母親
  • 市杵嶋媛命「籠神社伝」
    ・・・須佐之男尊の娘で宗像三神のひとり。穂屋姫命の母親。

御子

  • 天香語山命「先代旧事本紀など」
    ・・・宇摩志摩遅命(可美真手命)の異母兄で、尾張氏の祖とされる
  • 宇摩志摩遅命「古事記」(可美真手命「日本書紀」、味間見命「先代旧事本紀」)
    ・・・物部氏、穂積氏の祖とされる。神武天皇に仕えた。
  • 穂屋姫命「籠神社伝」
    ・・・天香語山命と結婚して、天村雲命を生んだ。異母姉妹と結婚したことになる。
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饒速日尊の別名

記・紀・旧紀などの神話の中で、饒速日尊と同一神といわれている神をあげると、以下の通りです。

  • 天照国照彦天火明櫛玉饒速日尊(あまてるくにてるひこあめのほあかりくしたま・・・)「先代旧事本紀」
  • 天火明命(あめのほあかりのみこと)                 「先代旧事本紀」
  • 天照国照彦火明命(あまてるくにてるひこほあかり)「日本書紀」
  • 天火明命(あめのほあかりのみこと )                  「古事記」
  • 彦火明命               「日本書紀」
  • 天照御魂神             「神社資料」
  • 加茂別雷大神     「神社資料」

先代旧事本紀によると、正式名称は「天照国照彦天火明櫛玉饒速日尊」となっています。

先代旧事本紀に「饒速日尊の別名は天火明命という」とあります。

籠神社伝承に、「彦火明命」の別名は「天火明命」「天照御魂神」「天照国照彦火明命」とあります。

さらに籠神社伝承に「彦火明命は、加茂別雷大神と同一神」とありますので、饒速日尊=彦火明命=天火明命=加茂別雷大神と考えることができます。

反面、新撰姓氏録では「饒速日尊は天神であり、天火明命は天孫である」として、同一神ではないとしています。

その他の説

饒速日尊は、須佐之男尊の御子である「大歳」であるという説があります。神社伝承の研究により結論付けた説です。その説によると、下記の神も饒速日尊の亦の名となります。

  • 大物主      大神神社の主祭神
  • 事解之男尊   熊野本宮 本社に鎮座
  • 日本大国魂大神 大和神社の主祭神
  • 布留御魂    石上神宮の主祭神

「天照国照彦天火明櫛玉饒速日尊」は、「天照国照彦」「天火明命」「櫛玉命」「饒速日尊」という別々の神の名前をつっくけて、系統の本質が見えないようにした、という説。

中国の秦の始皇帝から遣わされた「徐福」であるという説。

などなど。

そもそも、古事記や日本書紀は、政権争いに勝利した側が都合のいいように史実を改竄した形跡があります。先代旧事本紀は負けた側の歴史書ですが、それさえも改竄されているんじゃないかとされています。

また、記紀の内容と整合性をとるために、各神社の主祭神を強制的に変えられたり、名前を変えらたりもしたようですので、何を信じてよいのやら。

要するに、わからなくなるようにしてあるんだということなんですね。

わからなくした理由は、神話を編纂した人物が隠したかったいくつかの真実のうちの一つ、「正統な皇祖神はいったい誰なのか?」という核心に触れる部分を隠したかったから、なんだろうと思います。

たとえば、当時の人々の価値観として、日本で最上格の一族が別にあって、その尊い一族をクーデターで追いやった一族が天皇になっていたとしたら、どうでしょうか。あくまで当時の人々の価値観でね。