宇治神社|伊勢|ご利益あり!五輪金メダル獲得!「足神さん」は、陸上選手の聖地である!
宇治神社は五十鈴川を挟んで、ちょうど伊勢内宮の向かい側の小高い山に鎮座する神社である。
内宮の宇治橋前からは100m程度。内宮の駐車場の一番奥から山道に入ろうかというあたりに一の鳥居があり、山の斜面に内参道が伸びている。
宇治神社は、内宮の鳥居前町である「宇治」の街を守る氏神様であり、近隣4町の神社の祭神25柱を合祀する産土様でもある。
古くより、足神様と称され、健脚を願う人々の信仰を集めてきた神社だ。
宇治神社について
宇治神社 概要
- 所在地 三重県伊勢市宇治今在家町172
- 電話番号 0596-24-9587
- 主祭神 大山祇神
- 創建年 不詳
- 社格
- 公式HP http://kyoka.mie-jinjacho.or.jp/
宇治神社 アクセス
MAP
最寄り駅
- 三交バス 内宮外宮循環バス「内宮前」徒歩3分
駐車場
- なし
宇治神社の創建
神社の由緒書によると、創建由来は二説あるようだ。
- 皇大神宮の末社:那自売神社の跡地に土地の神様を祀ったのが始まりという説。
- 1660年、宇治洪水の時に神路山に祀られていた祠が流れ着いたという説。
いずれにしても、宇治の鎮守となったのは明治41年以降、近隣4町の神社数十社を合祀してからのことだそうだ。
宇治神社の祭神
数十社を合祀したので、祭神はビックリするぐらいに多い。全部で25柱。
その中で、山の神の最高位である「大山祇神」が筆頭に記されている。大いなる山の神である。
大山祇神
全ての山を司る神。である一方、海の神とされることもある。とても大きな神である。この神の娘が木花咲耶姫命であり、瓊瓊杵尊の妻となり神武天皇へとつながるのだ。
合祀されている神社
- 山神社(大山祗神)
- 求神社(御裳須曽姫神)
- 足神社(宇摩志阿斯訶備比古遅神)
- 水神社(速秋津日子神・速秋津比女神)
- 鏡石神社(新川比賣神)
- 石津賀神社(神名不詳)
- 山神社(大山祗神)
- 稲荷社(宇迦之御魂神)
- 佐野姫神社(同)
- 水神社(水波賣神)
- 蘭神社(素盞嗚尊)
- 八幡社(應神天皇)
- 稲荷社(宇迦之御魂神)
- 秋葉社(火産靈神)
- 瀧倉神社(玉移良比賣神)
- 崇忠神社(菅原道眞・和氣清麿・楠正成・天兒屋根命・大織冠鎌足)
- 荒木田一門神社(天見通命・彌武彦神)
- 境内社弓場菅原社(菅原道眞)
合祀された神々のご神徳
- 大山祇神(オオヤマズミのカミ) 山の守護神
- 宇麻志阿斯訶備比古遅神(ウマシアシカビヒコジノカミ) 生命の神
- 宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ) 五穀豊穣の神
- 玉移良比賣神(タマイラヒメノカミ) 宇治を守護する地主神
- 御裳須曽姫神(ミモスソヒメノカミ) 五十鈴川の守護神
- 豊玉比賣神(トヨタマヒメノカミ) 豊かな玉を身に付ける人の守護神
- 素戔嗚尊(スサノオノミコト) 疫病を鎮め癒して下さる神
- 天兒屋根命(アメノコヤネノミコト) 天意をお伝えになる神
- 速秋津日子神(ハヤアキツヒコノカミ) 河口の神
- 速秋津比女神(ハヤアキツヒメノカミ) 人の罪を呑込み消して下さる神
- 新川比賣神(ニイカワヒメノカミ) 水の神
- 火産霊神(ホムスビノカミ) 火の神
- 水波賣神(ミズハノメノカミ) 五十鈴川を水害から守る水の神
- 応神天皇(オウジンテンノウ) 厄除開運・殖産興業の守護神
- 天見通命(アメノミトオシノミコト) 荒木田氏の祖
- 大職冠鎌足神霊(タイショクカンカマタリシンレイ) 藤原氏の祖
- 和気清麿神霊(ワケノキヨマロシンレイ) 忠誠の神
- 菅原道真神霊(スガワラノミチザネシンレイ) 和歌・学問の神
- 楠正成神霊(クスノキマサシゲシンレイ) 南北朝時代の武将、精忠の神
- 彌武彦神(ヤタケヒコノカミ) 連歌の秘奥を究め俳諧の道を開く。俳祖
- 羽倉東麿神霊(ハクラアズママロシンレイ) 江戸時代の歌人
- 岡部真淵神霊(オカベマブチシンレイ) 江戸時代の国学者・歌人
- 本居宣長神霊(モトオリノリナガシンレイ) 松坂生まれの国学者
- 平田篤胤神霊(ヒラタアツタネシンレイ) 江戸後期の国学者
宇治神社のご利益
宇治神社の祭神の一柱に、宇麻志阿斯訶備比古遅神がある。
生命力を神格化したものと解釈され、活力を司るとされる強力な神である。
そして、宇麻志阿斯訶備比古遅神は「足神社」に祀られていた神だった。
となると、足神さんとは宇麻志阿斯訶備比古遅神のことだろうと思っていたのだが、、、
実は、それだけではなかった。
足神さんは、後述する狐の霊だそうだ。
足の疲労を癒し、足の怪我を未然に防いでくれる、また治してもくれるという。
あの野口みずき選手がアテネオリンピックに出場する前に「草鞋」を奉納し、見事、マラソンで金メダルを獲得したということで、一躍有名になった。
今では、東海・近畿を中心に全国の陸上選手の参拝が後を断たないという。かくいう私も、陸上競技のアスリートである娘を連れての参拝なのだ!
※参拝後の駅伝大会で、2大会連続自己ベスト更新。チームも初の入賞!間違いなく効果あり!(追記:2017/02/14)
※近畿インターハイ決勝進出!(追記:2019/06/16)
※実業団に入部決定!(追記:2021/04/01)
宇治神社 参拝記録
先ほども申し上げた通り、内宮のすぐ近くである。おそらくは、ここまで来て内宮に参拝しない人はいないと思うので、今まさに宇治橋を渡って内宮から出てきたと仮定しよう。
出てくると左に向かって歩いて頂きたい。3分も歩くと大駐車場の端にあるトイレ前を通ることになる。宇治神社の境内にはトイレがあったか無かったか定かではないが、ひとまずトイレを済ましておこう。
トイレの前までくれば、もう鳥居が見えているはずだ。
鳥居を含めてすべてが平成28年11月26日に新調されている。新調されて1か月あまり。白木が美しい。
極力、水盤の水が汚れないように配慮されている。管理が行く届いている様子がうかがえるではないか。こちらも美しい。
前を行くのは、地元の市民ランナーの方だろう。後ろからえっちらおっちら上るのが、外宮で頭をはたかれ半ベソ状態であった、うちのチビ君である。
左手から日が差し込んでいる。美しい。
足神神社
おそらく、こちらに参拝される方々の目当ての大半は、この足神神社の「足神さん」だ。
『神宮略典』によると宇治神社は、皇大神宮末社足立弖社(アシタテシャ)に擬し、一説には、宝暦年間(1751~1764)磯辺街道、笹原茶屋の亭主が、老狐が足を傷めて治療に手を尽くしましたがその甲斐なく悶死し、亭主はこれを厚く葬り、山神に祖霊と祀り崇敬しました。足の疲労平癒を祈れば、必ず加護ありと遠来より祈る方が多くなり、わらじや絵馬を献ずる習慣があります
宇治神社HPより引用
「足立弖社」とは、内宮末社だったが内宮摂社の国津御祖神社に合祀された「葦立弖神」を指すと思われる。その葦立弖神になぞらえて社殿を造営して大山祇神を祀ったのが、この宇治神社だということなのだろう。
その宇治神社の境内に、足を痛めた老狐の霊を祀ったのが「足神さん」ということだと理解した。
ということで、足神神社の横には、絵馬とともに草鞋が奉納されている。
見せていただいたところ、「〇〇大会で優勝できますように!」とか「〇〇高校にスポーツ推薦合格できますように!」などの祈願が多かった。
撫で石
「撫で石」が設置されている。この石を撫でて自分の痛い部分を撫でると癒えるという。
私は両ひざが痛かったので、ひざを撫でておいた。現在、ひざは痛くない。これである。私が足神様の信者の一人となったことを、ここで申し上げておこう。
本殿
こちらが、宇治神社の本殿となる。明日は元旦であるがゆえに、新年を迎える準備が整っている。全てが美しい。
山の神をはじめ25柱の神々に、この地を訪れたことへのご挨拶と感謝の意を述べ、娘のアスリートとしての開花を祈願した。
※陸上強豪校に進学!(追記:2018/04/17)
鳥のさえずりが一際大きく聞こえた。これは、受け止めて頂けたということだろうか。。。
一旦、階段の中ほどにある社務所まで戻り、草鞋と絵馬とお守りを購入。締めて3500円であっただろうか。
社務所には、野口みずき選手と藤田監督が奉納した草鞋と、野口さんが「新社殿遷座」のタイミングで訪れた際のサイン兼お礼詣りの札が飾られていた。
最後に
すぐそばには、大勢の人々が集まる、日本の総氏神とされる内宮がある。
川を挟んで向かい側には、この土地を守る、この土地の氏神・産土の神々がひっそりと祀られている。
もしかしたら、おはらい町を通ってまず向かうべきは、宇治神社なのかもしれない。
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