垂水神社|吹田市|名神大社「垂水の神」は生命の源である!!

2018年4月5日

垂水神社は、大阪府吹田市垂水に鎮座する神社。延喜式神名帳に掲載される式内社で、中でもひときわ霊験あらたかとされる名神大社に列している

「垂水」は「崖から滴り落ちる水」という意味を持つ。

この地は、千里丘陵の南端に位置し、崖のような地形となっている。おそらくは丘陵を流れる地下水が湧き出てくる場所だったのだろう。

よって、水の神が祀られていたに違いないと思うのであるが、、、

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垂水神社について

垂水神社 概要

  • 所在地   大阪府吹田市垂水町1丁目24−6
  • 電話番号  06-6384-1526
  • 主祭神       豊城入彦命、大己貴命、少彦名命
  • 創建年       不詳
  • 社格          名神大社、郷社
  • 公式HP      http://www.geocities.jp/taruminoyashiro/

垂水神社 アクセス

MAP

最寄り駅 

  • 阪急千里線 豊津駅から徒歩15分

駐車場  

  • あり(鳥居前の参道に2台駐車可能)

垂水神社の祭神

現在、豊城入彦命を主祭神とし、相殿に大己貴命と少彦名命を祀る。

豊城入彦命(とよきいりひこのみこと)

豊城入彦命は10代崇神天皇の皇子で、11代垂仁天皇とは異母兄にあたる。

東国の治政を任され、上毛野君や下毛野君の始祖となった。

しかし、垂水神社のもともとの祭神は異なると考えられている。

この垂水の社には、もともと自然信仰における「垂水の神」という水神が祀られていたとされる。

垂水神社の創建・歴史

創建年代は不明であるが、『新撰姓氏録』に次のような記載が見える。

孝徳天皇の御代に旱魃があった。

その時、豊城入彦命四世孫「阿利真公」(ありまのきみ)が、豊富に湧き出る湧水を垂水の岡から難波長柄豊碕宮まで高樋を通して送水し、宮廷を潤した。

その功績から「垂水公」(たるみのきみ)の氏姓を賜り、垂水神社を掌握した。

原文の「掌垂水神社也」を、「垂水神社を掌握した」と訳してみた。

「創建した」とは書かれていないので、垂水神社は既に存在していたと考えるのが自然だろう。

神社の機能の変化、自然信仰から鎮魂そして一族の守護=氏神、と変化する中で、垂水公が神社を掌握して以降のどこかで、「垂水公」の遠祖である「豊城入彦命」を氏神として祀ったと想像する。

平安時代には、松尾大社・賀茂上下・貴船神社・住吉大社・乙訓神社などの錚々たる神社と並んで「祈雨」や「甘雨」の奉幣を何回も受けている。

さすがは水を司る名神大社である。

垂水神社のご利益

豊城入彦命は東国平定の将軍だった。よって勝負運向上のご利益を頂けるのではないだろうか。

また水の神は龍神とも言える。よって運気上昇のご利益を頂きたいところだ。

また滝には禊の力がある。よって浄化・厄払いのご利益も大いに期待したい。

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垂水神社 参拝記録

車で向かう。新御堂を江坂で下りる。垂水を東に入り、閑静な住宅街をクネクネっと曲がると垂水神社前に到着する。

一見、駐車場は無い。

しかし、鳥居に向かう参道の端っこに左右1台ずつ駐車してもいいと張り紙がしてあった。

社頭の風景

3月の下旬。例年になく桜の開花が早い。

石段の右側は工事中で、重機が地面をならす音が響く。なかなかうるさい。

どうやら新社務所の建設が行われているようだ。

拝殿

庇の反りが美しい拝殿である。

二拝二拍手 天津祝詞3回 一拝。

久しぶりに天津祝詞を3回奏上した。左から風が吹いてきた。

風が吹くと「ここに神様がいらっしゃる」と思うようにしている。

玉之井の井戸

説明がないためよくわからない。この地で最も古い井戸なのか、1400年前に豊崎まで流したという水は、この井戸の水だったのか?

皇大神社

伊邪那岐命・伊邪那美命・天照大神を祀るという「皇大神社」。

祓戸社

息吹戸主命・瀬織津比売命・速開津比売命・速佐須良比売命の「祓戸四神」を祀る。

諸々の禍事、罪、穢を、川から海に流し、海で呑み込まれ、根の国に持込み、きれいさっぱりさすらってくれる神々である。

まずは、こちらを参拝してから本殿に向かうのが筋なのだが、ここに鎮座しているとは思ってもみなかった。

戎社

金山比古命・金山比売命・豊宇気比売命・事代主命が祀られている。

■金山比古命・金山比売命
鉱山の神。鉱脈の神。

■豊宇気比売命
伊勢神宮「外宮」の正宮に祀られる豊受大神と同じ神様。穀物をはじめとする全ての食物を司る神。

■事代主命
大国主命の息子であり継承者でもある超実力者だ。現在でも皇居内に祀られる神々の一柱として皇室を守護している。
こちらは「戎社」としていることから、この事代主命は「えびす」と習合した「戎神」。商売繁盛・招福の神となる。

ここまでが、本殿に向かって右側に並ぶ境内社。

一段下の境内社など

次は、本殿に向かって左側の一段低い場所に並ぶ境内社をご紹介する。

拝殿横から石段を下りていくと、小さな滝が見えてくる。

垂水の小滝

滝と言っても、筒から水が落とされているだけである。

柄杓が置いてあったので、礼拝してから飲んでみた。あれから体調が悪くなることもなく、少しなら生で飲んでも大丈夫だと思う。(私は)

楠明神社

大綿津見命・市杵島姫神を祀る楠明神社。明治の一村一社制度の実施により、同じ町内からこちらに遷座されたという。

■大綿津見命
伊邪那岐・伊邪那美の神生みで生まれた「海の神」。

■市杵嶋姫神
天照大神と須佐之男命の誓約で生まれた宗像三女神の一柱。こちらも「海の神」。
しかし、後世に弁財天と習合したため、財宝の神・芸能の神・美容の神としての神格も加わった。

大神社(おおみわ社)

三輪山に鎮まる「大物主神」を祀る。

  • 三輪山をご神体として遥拝する大神神社(おおみわ神社)と、垂水の山を鎮守の森として崇拝する垂水神社
  • 大神神社も垂水神社も、どちらも大己貴命と少彦名命を合祀している

という共通点から、大物主神を勧請してここに祀ったとのこと。

垂水の滝

こちらが本滝。垂水の山から湧き出る水がここに集まり流れ落ちてくる。らしい。

スリッパが常備されており、それに履き替えて仕切り板の向こう側に入る。

不動明王に礼拝してから水を頂く。

あれから体調が悪くなることもなく、少しなら生で飲んでも大丈夫だと思う。(私は)

ここは小滝に比べて日当たりが悪い。沢山の蚊が舞飛んでいるのでご注意いただきたい。

この滝から先にも、いくつかの小祠・御塚・御堂が造営されているのだが、私は足を踏み入れる気にならなかった。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!

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