春日大社②|猿沢の池から二の鳥居まで編。見どころ満載!なかでも「内侍道」から噴き出すパワーが凄い!
春日大社の境内はとてつもな広く、すべてをご紹介することは難しい。
今回の記事は、近鉄奈良線の奈良駅から猿沢の池を経由して春日大社の鳥居前までの行程をご紹介する。
さて、前回記事に引き続いて繰り返して申し上げるが、東大寺、若草山、興福寺、猿沢の池、奈良まち、志賀直哉邸など、春日大社の周辺には多くの名所旧跡が存在するため、できるだけ時間を確保して訪れて頂きたい。
そして、春日大社を含む奈良公園近隣には、広い駐車場が多く存在するが、休日ともなると近寄ることもできないほどの渋滞が発生する。当然、満車になるのも時間の問題である。したがって、できるだけ早い時間からのアプローチが望まれる。8時着ぐらいのイメージだろうか。
私であれば、近鉄奈良駅前あたりの駐車場にとめて、猿沢の池、興福寺を経由して春日大社方面に向かうだろう。もしくは電車だ。
春日大社 概要
- 所在地 〒630-8212 奈良県奈良市春日野町160
- 電話番号 0742-22-7788
- 主祭神 春日神
- 創建年 768年もしくは710年
- 社格 名神大社・二十二社・官幣大社・勅祭社・別表神社
- 公式HP http://www.kasugataisha.or.jp/
春日大社 アクセス
MAP
最寄り駅
- 近鉄奈良線「奈良駅」徒歩20分
駐車場
- あり(有料)
東向き商店街
ここが、近鉄奈良駅前の東向き商店街入口。この噴水前に托鉢の僧侶が佇んでいる姿をよく見かける。ここら辺では絶好の待ち合わせスポットという位置づけだ。
商店街の中に入ろう。
この界隈は、老舗のお店が多い中、横手の路地にはお洒落なカフェやブティックなども散在する、面白いエリアである。
奈良基督教会
商店街の左手には「奈良基督教会」がある。京都と同じく景観を重んじるエリアであるためか、純和風の建築様式となっている。
幼稚園と同居しているようで、幼稚園の門を開けて入る勇気はない。不審者と間違えられるのも嫌である。あしからず。
猿沢の池界隈
手力雄神社
商店街の突き当り(右角に南都銀行)の角を左に曲がると、ほどなく左手の石垣の上に「手力雄神社」(たぢからおじんじゃ)を見ることができる。
春日大社の境外末社である。祭神は「天手力雄神命」。
岩戸隠れ神話で、少し開いた岩戸の隙間から天照大神を力ずくで引きずり出した神で、神名も「天の手の力の強い男神」という意味である。力の神、スポーツの神として信仰されている。 |
画像ではわかりにくいが、かなり高い場所に鎮座している。転げ落ちることのないようにお気を付け頂きたい。
癒しスポット 猿沢の池
興福寺のすぐ隣にある人工の池である。池ごしに興福寺五重塔を見る。これが絶景なのである。
興福寺が行う「放生会」(ほうじょうえ)の、放生のための池として、天平21年(749年)に造られた。
「放生会」(ほうじょうえ)とは、捕らえられた生き物を野に放つことで、無用の殺生を戒めるという宗教儀式。
この池に魚を放ってきたわけだ。
この池には亀が多く生息する。この亀たちも誰かの手によって放たれたものが繁殖したのだという。昨今では、外来種の亀も多いと聞く。
さて、猿沢の池にも、七不思議というものが存在する。
「澄まず・濁らず・出ず・入らず・カエルはわかず・藻は生えず・魚が七分に水三分」
これぞさるさわ七不思議。
すこぶる語呂のいい七不思議ではないか。「せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・・・」を思い浮かべたのは私だけだろうか。
というような、しょうもないことを思いながら池端のベンチに腰掛けていると、池を渡って吹く風が心地よく、なんとも心が和み、ただただ癒されていくのである。そして眠たくなるのだ。
采女神社
猿沢池のほとりに一つの神社がある。「采女神社」である。猿沢の池に背を向けるように鎮座している。
これが猿沢池のほとりから見た画像である。見えているのは社殿の背中である。
これが、横から見た画像である。中には入れない。
天皇の寵愛が遠のいた采女が、それを嘆いて池に入水した。その霊を慰めるために社殿を建てたところ、池を見るのが忍びないと一夜のうちに背中を向けた、
という言い伝えがある。
一説には、事代主神を祀っているとも。。。全然違う。。。
世界遺産 興福寺
ここでは詳細説明は割愛するが、
春日大社とともに世界遺産「古都奈良の文化財」に選ばれている寺院である。是非訪れておいていただきたい。もちろん、国宝・重文が目白押しである。
最も有名な建造物は、やはり「五重塔」であろう。
しかし、神社への参拝を優先すべきである。神社は穢れを最も嫌うからだ。興福寺は春日大社参拝ののち、東大寺大仏殿から興福寺にお詣りするのがよいと思う。
ここは、ぐっとこらえて遠景を望むにとどめておこう。
さて、一旦、この階段を上がって元の道に戻ろう。
この階段の上が道路になっていて、それを東へと進む。5分ほど歩くと、交差点の向こうに「一の鳥居」が見える。
春日大社 内参道
一の鳥居
平安後期に興福寺と春日大社の境内の境目に建てられた大鳥居。ここから先が春日大社の境内となる。現在の鳥居は1638年に再建されたものらしい。江戸時代初期である。
鳥居をくぐって境内に入ると、参道が真っすぐに伸びる。とても清らかで涼やかな気に包まれる。すばらしく気持ちがいい。もちろん、あちこちに鹿がいる。
影向の松(ようごうのまつ)
鳥居をくぐったすぐ右側に、「影向の松」がある。芸能の神様の依代とされているようだ。若宮おん祭では、ここで松の下式が行われる。
切り株しかなく、特に何も感じることは出来なかった。
馬出橋
若宮おん祭の競馬はここから出走する。スタート地点である。
御旅所
ここで「若宮おん祭」の祭祀が行われる。中央の芝舞台は芝居の語源ともいわれている。
勝敗の榊
御旅所の前に玉垣で囲われた1本の榊の木がある。(撮影し忘れたようだ)
明治維新後に競馬が再興した時に植樹された「若宮おん祭競馬」の決勝点である。
かつては、もっと奥にある馬止橋がゴール地点であったらしい。
馬止橋
ここが、かつての若宮おん祭競馬の終点「馬止橋」。馬出橋からここまで、その距離879mである。
内侍道 ☚おすすめ
馬止橋のすぐ先に「万葉植物園」の入口がある。ここから参道は右に曲がる。
曲がってすぐの左手に門で仕切られた細い道を見つけることができる。「内侍道」という。
ここは、凄い。
門の手前1mの場所、ちょうど右に生えてている木の前を通りすぎるとき、頭と背中にパワーがジンジンと伝わってくる。
門の中は、こんな感じである。立ち入り禁止だ。
この道は、宮廷から遣わされる女性「内侍」(ないし)が通る道で、本殿の内侍門につながる道である。
そうすると、「御蓋山から流れ出る神気は、遥拝所の鳥居、本殿、内侍門、内侍道、表参道を通る」というルートが想像できるのである。
二の鳥居
長い参道を歩いてきた。ようやく二の鳥居である。ちょうど鳥居の下で鹿がお出迎えである。吉兆ではないか!
二の鳥居をくぐると、手水舎がある。いよいよ神域だ。期待が高まる。
次回に続く。。。
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➡ 参拝記録・・・「春日大社」② 猿沢池から二の鳥居まで
➡ 参拝記録・・・「春日大社」③ 祓戸神社から本殿エリア
➡ 参拝記録・・・「春日大社」④ 若宮15社めぐりと水谷神社
➡ 参拝記録・・・「春日大社」① 概略について
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