瑜伽神社|奈良|奈良公園からも程近い、見晴らしと紅葉が美しい神社。
瑜伽神社は、奈良公園飛火野の南、奈良市高畑町の小高い山”瑜伽山”に鎮座する。
この”瑜伽山”、かつては城が築かれていたというだけあって、境内からの眺望は大きく開けていて、奈良の街並みを一望できる好立地である。
そしてこちらは、秋の紅葉が特別に素晴らしい。わかりにくい場所なだけに、あまり知られてはいない、いわゆる穴場。嬉しいではないか。
近隣には、古民家を利用した落ち着いた雰囲気のカフェやレストランもある。奈良町散策の休憩にはピッタリではなかろうか。
瑜伽神社について
瑜伽神社 概要
- 所在地 奈良県奈良市高畑町1061
- 電話番号
- 主祭神 宇迦之御魂神
- 社格
- 公式HP
瑜伽神社 アクセス
MAP
最寄り駅
- 近鉄奈良線 近鉄奈良駅 徒歩15分
- JR大和路線 奈良駅 徒歩25分
- 東大寺参道入り口 徒歩12分
車でのアクセス・駐車場
- アクセスに問題なし
- 駐車場なし
駐車場はないが、神社の南1分のところに ”OnePark高畑町” というコインパーキングあり。このパーキングはすばらしい。平日24時間500円という良心的な価格設定のみならず、ここを拠点にして、瑜伽神社・奈良町天神社・頭塔、さらには浮御堂・志賀直哉邸にまでも行けるという、まさに戦略的好立地と呼ぶに相応しいパーキングなのだ。
瑜伽神社 創建
創建は、平城京遷都の頃。
飛鳥京から平城京に遷都した際、飛鳥寺(法興寺)も平城京へ遷り、元興寺として建立された。
その時、その鎮守として皇室の守護神四柱のうちの一柱、飛鳥神奈備に坐す神を元興寺の鬼門に遷し奉ったことが始まりと伝わる。
飛鳥神奈備からのご分霊であるからして、創建当初のご祭神は宇迦之御魂神ではなく、大国主命の娘とされる賀夜奈流美命だっただろう。
このように、飛鳥神を祀った場所であるからして、この地域は飛鳥と呼ぶようになったとか。今でも、飛鳥小学校や飛鳥中学校という名称にその名を留めている。
その後、元興寺は衰退。代わって藤原氏の氏寺として隆盛を極めた興福寺の大乗院がこの山麓に建立されたため、吉備国の由加神社から神仏習合の権現であるところの瑜伽大権現が勧請されたと伝わる。瑜伽神社の社号の由来は、この瑜伽大権現であろう。
さらに後には、同じく興福寺によって宇迦之御魂神が祀られるようになったとか。現在のご祭神だ。
瑜伽神社 祭神
現在、瑜伽神社の祭神は、宇迦之御魂神となっている。
食物神であり、同じ食物神であるところの豊受大神や大気都比売命と同一神ともいわれている。最終的には稲荷神に集約されようか。
当社も、宇迦之御魂神=豊受大神との立場をとっている。
瑜伽神社 ご利益
宇迦之御魂神は食物神である。がゆえに、五穀豊穣のご利益がある。
それが時代とともに、食べるに困らない安心、すなわち商売繁盛や金運向上、
さらに当社は、宇迦之御魂神=豊受大神との立場をとっているので、衣食住満足・縁結び・子孫繁栄など人間生活の一切を幸せにしてくれるという。
瑜伽神社の紅葉
これが瑜伽神社の紅葉。美しすぎる。。。
瑜伽神社 参拝記録
私はすぐ近くに鎮座する奈良町天神社から坂道を降りていくルートでアプローチした。もちろん徒歩だ。車は、前述の戦略的好立地のパーキングに停めてある。
細い路地を歩くこと3分で、鳥居前に到着だ。
少し華奢ではあるが、安定感のあるいい鳥居だと感ずる。
周囲は住宅地である。こんなところに神社があるとは、教えられなければわからない。そんな穴場感が、これまた良いのである。
内参道と石段
石畳の内参道の先に石段が見える。左側の建物は社務所。
右側の洒落た建物は、おそらくは一般個人宅ではなかろうか。宮司さん宅かも。あまりジロジロと覗き見ることも憚られるので、詳しいことはわからないが、落ち着いた雰囲気のいいお家だと思う。
このシルバーのバイクが、和テイストで趣のある風景を台無しにしていると感ずるのは、私だけであろうか。
飛鳥神並社
さて、石段の途中に鎮座するのが、飛鳥神並社。「あすかのかんなびしゃ」と読みながらも、祭神は瑜伽大神の和御魂だという。。。
瑜伽大神とは瑜伽大権現のことであろうか。いやいや、瑜伽大権現と飛鳥神奈備とは関係ないはずだ。
社名から判断すると、創建当時の祭神であるところの、飛鳥神奈備山に鎮まる賀夜奈流美命が祀られているはずである。そうでなければならない。
となれば、瑜伽大神の和御魂とは賀夜奈流美命のことを指すのだろう。
その瑜伽大神の和御魂の神格は、息災延命福運の守護神とのことである。
瑜伽神社の狛狐
拝殿まで登ってくると、まずは狛犬がお出迎え、、、と思いきや、よく見ると狐である。吊り上がった目と、口にくわえた宝珠。まさに稲荷神社の狐の様相である。
なるほど。神社のどこにも稲荷神社の雰囲気がないので失念していたが、そういえば、こちらの祭神は宇迦之御魂神すなわち稲荷神であったのだ。
拝殿
大きな軒唐破風が美しい拝殿。正面の扉にはめられているガラスがが反射して、内殿内や本殿は見えない構造となっている。
二拝二拍手一拝。
猿田彦神社と久延比古神社
拝殿前に二基並んだ祠は、左が猿田彦社で、右が久延比古社である。
猿田彦社
祭神は猿田彦大神。天孫降臨のとき、天の八衢におられ、降臨の先導をしたことから、人生の導きの神として、はたまた交通安全の神として信仰される。
ちなみに、私の娘は鈴鹿市の椿大神社に祀られる猿田彦大神の導きによって、実業団でプレーする道に進むことができたと信じている。
久延比古社
祭神は、何でも知っている物知りの神として古事記に登場する久延比古大神。であるからして、受験合格の守護神とされている。
桜井市にある大神神社摂社の久延比古神社が有名。
一言稲荷社
上記の2社の向かい側、山の斜面下に鎮座するのが一言稲荷社。祭神は宇迦之御魂神であろうか。説明書きには紹介されていない。
真心をもって祈願すれば、一言で御神威を頂けるとのこと。特に、病気・就職・縁結び・争い事・金銭上の悩みなど、人間社会の諸々の事件を幸福に導いてくださるという。
何か困ったことが起こった時に、参拝されてはいかがだろうか。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!
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