石切劔箭神社上之宮 御湯神楽神事(ゆだてかぐら)
月1回は訪れる、石切劔箭神社。
いつもは、本宮にだけの参拝で済ませてしまうのだが、今回は上之宮も参拝するようにしている。
お蔭さまで、祈願していたことが成就した御礼と、また、目前に迫った一大イベント成功の祈願、という二つの用事があったからだ。。。
我ながら、何と欲張りなことかと思いつつも、それを受け止めてくれる石切さん。ありがたい。
というわけで、本宮に参拝したあと、上之宮へ向かう。
上之宮へ
いつもは通らないのだが、社務所の北側から本宮を出ようとしたところ神馬が2頭。
ギャロップというのか、駆け足の運動をさせてもらっているところであった。
午前中が運動時間のようだ。
2頭とも白馬で、やさしい顔をしている。
なにか、ラッキーなことが起こりそうな予感がするではないか!
いつもながらの石切参道商店街を通り、30分かけて坂道を登っていく。
上之宮到着
この石段を登ったところが、私の大好きな饒速日尊をお祀りする上之宮。
登り切ると、なんと参拝者が10名もいる。いつもは、一人いるかいないかななのだが、なんだかいつもと違う雰囲気である。
拝殿前には、お湯を沸かす釜と、なにやら神事に使用するであろう道具類が並べられている。
何事かと調べると、月に1回の御湯神楽神事とのこと。
上之宮では、毎月第二日曜日の午前10時に行われるようだ。
本宮では、15日と22日の12時30分から行われる。
知らなかった。。、
無病息災パワーを浴びる!石切さん上之宮の御湯神楽神事
これが、御湯を沸かす御釜。既にお湯が沸いているようで、湯気を放っている。
気が付けば、周囲には20名ぐらいの参拝者が、神事を待っている様子。
いよいよ、10時になった。
巫女さんが現れて、御釜の前に傅く。
太鼓が打ち鳴らされ、横笛の音色が響きわたる。
神主さんが祝詞を奏上されたあと、神殿から出てこられて、巫女さん、そして参拝者をお祓する。
神主さんが神殿に戻られたら、巫女さんが、御幣を手に四方をお祓いするようなしぐさで舞い踊り始めた。
なかなか、美しい所作である。
次に、御幣と鈴を持ち、また舞いながら四方をお祓いするようなしぐさで舞い踊る。
そして、塩をまき清める。
続いて、御釜にお米、お酒を入れて、御幣の柄の部分でかき混ぜる。
木桶にひしゃくで3回、御湯を汲み、それを神殿にお供えするべく、神主さんに渡す。
巫女さん、終始、ゆっくりとした優雅な舞を見せてくれる。これはその道のプロかもしれない。
実に美しい。
私は、あの、真っすぐ前を見ているけれど決して誰とも目が合わない、無表情で涼しい目に惹かれた。
と、巫女さん、おもむろに羽織っていた千早を脱いだ。千早とは、舞いのときに上から羽織る白い衣である。
脱いだその下は、巫女装束にタスキ掛け。なかなか勇ましい姿である。
いったい、何が始まるのかと、ワクワクするではないか。
巫女さん、両手に枝葉を持ち、ゆっくりと御湯の中に浸してかき混ぜ始める。
かき混ぜ終わると、一瞬の間をおいて、枝葉でお湯をまき散らし始めるではないか!
今までの、ゆっくりと優雅な動きとは違って、右へ、左へ、前に、後ろに、御湯をまき散らす。激しく両手を動かして、御釜の中のお湯が無くなるぐらいまで、あたり一面に激しくまき散らす。
「こっこっこれが、、、湯立神楽か、、、スゴイぞ、湯立神楽!」
私の胸は高鳴る。
当然、我々参拝者の上にも、御湯のしぶきが降り注ぐ。
湯しぶき越しに空を見た。しぶきがキラキラ光って、バックに青い空。めちゃくちゃきれいな空だった。
終わったころには、服は水浸しだ。
ちなみに、この湯を浴びると無病息災のご利益があるといわれている。
湯しぶきもありがたいと思う。
がしかし私は、巫女さんの静から動への切り替わりの瞬間の、一瞬止まる「間」の素晴らしさと、激しい動きの中でもキープし続けた涼しい目。
神事の神秘性の演出効果ではなかろうか。
この計算されつくした神楽は、プロの仕業でなくしてなんであろう。。。
その後、本殿に上がらせていただき、祭主さんの祝詞奏上。鈴払いをしていただき、最後は二人ずつ神殿の扉下で二拝二拍手一拝。
思いがけず、心洗われる時間を頂戴した。
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