露天神社|大阪|お初天神は縁結びと恋愛成就のパワースポット。女性必見!心美人の手鏡に感動!

2016年12月9日

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大阪市北区曽根崎。大阪一の繁華街「キタ」。その飲食店街の南の入口に「露天神社」つゆのてんじんじゃは鎮座する。新宿でいうと「花園神社」のような立地であろうか。

旧社格は「郷社」ではあるが、上古は「難波八十島祭」の一社に数えられる名社であったという。

一般的に知られるのは、やはり近松門左衛門「曽根崎心中」の舞台としての「お初天神」であろう。恋人の聖地として登録されている。

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露天神社について

露天神社 概要

  • 所在地   大阪府大阪市北区曾根崎2丁目5−4
  • 電話番号  06-6311-0895
  • 主祭神  大己貴大神、少彦名大神、天照皇大神、豊受姫大神、菅原道真
  • 創建年      700
  • 社格   村社
  • 公式HP    http://www.tuyutenjin.com/

露天神社 アクセス

MAP

最寄り駅

  • 地下鉄谷町線「東梅田駅」徒歩5分
  • 地下鉄御堂筋線・阪急電鉄・阪神電鉄 「梅田駅」徒歩7分

駐車場

  • なし

難波八十島祭

古代、このあたりは淀川の河口にあたり、淀川が運んでくる土砂でいくつもの中洲が形成されていたという。

おそらく、たくさんの島が浮かんでいるかのような風景だったので八十島と呼ばれたのであろう。

難波八十島祭とは、

天皇が即位し大嘗祭が行われた翌年にだけ行われる祭で、天皇の乳母が祭主となり、天皇の衣を持ち淀川河口から大阪湾にかけての多くの島を回遊し祭祀を行う。

これらの島々を大八洲になぞらえて、御代の安泰と国土の生成発展を祈る祭りである。

主祭神は生島大神足島大神

他に、墨江神・大依羅神・海神・垂水神・須牟地神などが祀られる。というわけで、生國魂神社が祭の中心であったことは想像に難くない。

お初天神

露天神社の通称は「お初天神」。近松門左衛門の人形浄瑠璃「曽根崎心中」の舞台となった神社であるがゆえに人々はそう呼び、恋愛成就の願掛けを行うカップルが訪れる「恋人の聖地」とされている。

パワースポットとしての露天神社

こちらの境内には「露の井」という湧水がある。パワースポットの条件「大地から湧き出す泉や温泉」に該当する。さらに、東にズレると上町断層が走っている

まさに、パワースポットの条件にあてはまるのだ。ここで何かを感じるか感じないかは、私次第なのだが。。。

露天神社 創建と歴史

社伝によると、

露天神社の創建は古く、西暦700年頃に淀川河口の孤島に「住吉住地曾根神」を祀ったことから始まる。

この「住吉住地曾根神」とは、おそらく住吉大神の御子のひとりとされる「須牟地曽根神」であろう。しかし現在の祭神に、この神の名はない。

西暦901年。菅原道真公が福岡へ左遷される旅の途中、福島に一泊する。その際に太融寺に参詣することにしたようだ。参道途中に当社があり、しばし休憩。そして一首の歌を残したという。

・・・「露と散る涙に袖は朽ちにけり 都のことを思い出ずれば」・・・

菅原道真公ゆかりの神社であることがうかがえる。

1622年。社殿の再建にともない「菅原道真公」が合祀された。

意外にも、菅公を祀った歴史は浅い。

社名の由来

社名の「露天神社」の「露」の部分の由来は諸説あるが、代表的なものは次の2つ。

  • 菅原道真公が読んだ先ほどの歌の「露」に由来するという説。
  • 境内に湧き出す「露の井」梅雨時期になると真水が滾々とと湧き出すため、梅雨から露になったとする説。

では「天神社」の部分はどうだろうか。

  • 天神を菅原道真公とするなら、合祀した1633年以降に改名されたことになるだろう。
  • 天神を少彦名命とするなら、1097年~1622年までの間に改名されたということになる。

菅原道真公は祭神の末席であり、少彦名命が筆頭祭神であることから、「天神」は少彦名命を指すと考えるのが妥当であろう。

露天神社の祭神

祭神は少彦名大神、大己貴大神、天照皇大神、豊受姫大神、菅原道真の五柱の神を祀る。

「住吉住地曾根神」はどこにいっちゃったの?ということになる。時代の変遷の中で祭神がコロコロ変わることはよくあることだし、ほんとうに「住吉住地曾根神」が祀られていたのか、八十島祭の一社だったのか。やはり疑問に思えてくる。

神明社を合祀して、天照皇大神、豊受姫大神が祭神に加わった。菅原道真公が加わったのが1633年であるから、かつては、少彦名大神・大己貴大神を祀る神社であったということになる。

露天神社のご利益

本殿に祀られている神々のご神徳は次の通り。

少彦名大神

医学・薬学・病気平癒・商売繁盛・造酒・温泉・国土経営の守護神。大国主命(大己貴大神)の相棒である。

大己貴大神

国土経営・武運長久・病気平癒・縁結びの守護神。大国主命ともいわれ、出雲の国造りを行った国津神の代表選手である。

天照皇大神

皇室の大御祖神にして、御神徳は宏大無辺・光華明彩。上下等しく日神と崇めまつる。天津神の代表選手だ。

豊受姫大神

天下万民の食物を司る大神。伊勢の外宮に祀られる。

菅原道真公

勉学・学問の神。平安初期の学者、政治家であるが、無実の罪に問われ大宰府へ配流され、失意のうちに59歳で御他界。その後、権力者の変死や天変地異が相次いぎ、祟りと恐れられた。その鎮めのために朝廷によって各地に天満宮や天神を創建し祀るようになった。

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露天神社 参拝記録

まず、露天神社には駐車場は無い。近隣の大阪市営パーキングに駐車して頂くことになる。

電車でアプローチされる場合は、地下鉄谷町線東梅田駅が最も近い。東西線の北新地駅も近いと思う。JR大阪駅や、地下鉄御堂筋線の梅田からでも、15分ぐらいか。さほど遠いということはないだろう。

この日は、朝9時頃の参拝となった。東梅田駅から向かうと北口(裏口)から入ることになる。正門は南側であるから、表に回ることにする。

正面の鳥居

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鳥居の正面に見えるのが拝殿である。近隣の会社に勤める人々の通勤経路になっている。拝殿前を通り過ぎる時に一礼する人も見受けられた。ここにお住まいではないが、露天神社が近しい存在になっているのだろう。なぜか嬉しくなるのである。

鳥居をくぐり、少しの参道を歩くと左手に手水舎、右手に「御井社・祓戸社」が鎮座する。

御井社・祓戸社

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こちらの社には、「御井に坐す神」「祓戸四神」が祀られている。

「御井に坐す神」これを単に「この井戸にいらしゃる神様」ととらえるのか、「御井神」としてとらえるのか。

御井神

井戸を司る神で、坐摩五座のうち井戸にかかわる三神、つまり「生井神」「栄井神」「綱長井神」の総称とされる。

  • 「生井神」・・・生命力のある井戸水の神
  • 「栄井神」・・・幸福と繁栄の井戸水の神
  • 「綱長井神」・・・深く清らかな井戸水の神

同じ大阪の「坐摩神社」の祭神である。そう言えば、難波乃古図によると曽根洲の東対岸に「坐摩神社」が鎮座していたことを思い出す。

祓戸四神

伊弉諾尊が「筑紫の日向の橘の小門の阿波岐原」で禊祓をした時に生まれた祓戸大神の中の4柱である。大祓詞などで「・・・祓戸の大神たち 諸々の禍事・罪・穢れを祓ひ給へ清め給へとまおすことの由を・・・」と奏上するのである。

  • 瀬織津比売(せおりつひめ)・・・ 諸々の禍事・罪・穢れを川から海へ流す
  • 速開都比売(はやあきつひめ) ・・・海の底で待ち構えていて諸々の禍事・罪・穢れを飲み込む
  • 気吹戸主(いぶきどぬし) ・・・諸々の禍事・罪・穢れを飲み込んだのを確認して根の国・底の国に息吹を放つ
  • 速佐須良比売(はやさすらひめ) ・・・根の国・底の国に持ち込まれた諸々の禍事・罪・穢れをさすらって失う

参道の入口付近もしくは参道の終点に、「祓戸四神」もしくは「瀬織津比売」を祀る「祓戸社」が鎮座していいる神社が多い。必ずこちらを参拝してから本殿に向かっていただきたい

拝殿

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綺麗に清掃された境内である。当日も二人の神職さんが清掃しておられた。

周囲の繁華街の「猥雑」な雰囲気とはまるで異なる別世界である。私もかつては猥雑にまみれた生活をしていたが。。。

注連柱に注目いただきたい。

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とのこと。

私の母親がよく話をしてくれた、ミカン畑からの帰り道にグラマンの機銃掃射に襲われた話を思い出した。後ろから低空飛行で近づいてきて、「バリバリバリバリ・・・」と。お父さんに抱かれて溝に転がり込んで助かったらしい。

では、いよいよ本殿拝殿から参拝しておこうと思う。

拝殿

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本殿

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次のページでは、露天神社で最もパワーを感じた「水天宮・金毘羅宮」と、恋愛成就のパワースポットをご紹介していこうと思う。

再生のパワースポットか? 水天宮・金比羅宮

本殿の右奥に、「水天宮、金比羅宮」が鎮座する。

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由緒書によると、祭神は「天乃御中主大神・安徳天皇・大物主大神・崇徳天皇・住吉大神・他二柱」

ご利益は、安産・児童守護・交通安全・水関係職種の守護神とされている。

二礼二拍手 天津祝詞 二拍手一礼

ここは凄い。頭がぐるぐる回る。脳細胞が細胞が肥大する感じ。言い方を変えると高血圧で頭がパンパンになった時の感覚である。

高血圧で頭がパンパンになったこと、アナタはおありだろうか。あれは、かなり強烈である。

この感覚は何だろうか。。。

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さて、安産・児童守護は「水天宮」のご利益。

交通安全・水関係の守護は「金比羅宮」のご利益。

天乃御中主大神・・・水天宮の祭神。

世界の始まりに登場し、すぐに隠れた造化三神の筆頭で、サムハラ神社の祭神でもあり、一説には伊勢外宮の「多賀宮」の祭神でもあると言われている。

安徳天皇・・・水天宮の祭神。

平氏とともに壇ノ浦に沈んだ、悲運の天皇。まだ数えで8歳だったらしいから満6歳か。この戦で生き残った女官が、福岡の地で安徳天皇はじめとする平氏の御魂を祀ったのが水天宮の始まりとされている。

大物主大神・・・金毘羅宮の祭神。

大国主命の和魂と言われているが、諸説あり、謎の大神である。

崇徳天皇・・・金毘羅宮の祭神。

平将門公、菅原道真公とともに「日本三大怨霊」とされる。

住吉大神と他二柱とは?

となると、残る住吉大神はどこから?

そして、他の二柱とはいったいどのような神?

という疑問が沸く。

ここで、この疑問と、「露天神社の祭神」のコーナーで申し上げた

「住吉住地曾根神」はどこにいっちゃったの?

という疑問とが、私の頭の中で融合してしまうのである。いわゆる「妄想」が始まるのだ。

「住吉住地曾根神」とは、実は住吉神と住地神と曽根神の三神のことではなかったのか?

住吉神は海の神。住地神は須牟地神道の神。曽根神は堤防の神。淀川河口にふさわしい神々と言える。何らかの理由でこれらの神を祀ることが出来なくなった。そこで、遷座してきた水天宮と金比羅宮に、こっそりと合祀した。

なぜ祀ることが出来なくなったのか。

申し訳ないが、そこまでの妄想は出来なかった。。。いずれにしても、非常に興味深い神社であると思うのだが。。。そんなこと思いながら参拝するのって、私ぐらいだろうか。。。

難波(夕日)神明社

境内右手に「難波神明社」が鎮座する。うかつにも、社殿を撮影するのを忘れてしまった。由緒書のみ撮影していたようだ。

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かつては露天神社の東200~300mの場所にあった大社である。当時は露天神社よりも神明社の方が有名だったようで、室町時代を描いた難波乃古図には「神明社」しか記載されていないのだ。

しかし、北の大火によって焼失し、露天神社に合祀された。

祭神は「天照皇大神」「豊受姫大神」。本殿に合祀されていると思われるが、ここにも社殿(祠)がある。どちらに祀られているのやら、、、

西向きに鎮座していたので「夕日の神明社」。他にも「朝日の神明社」「日中の神明社」もあり、大阪三神明社と呼ばれた。

開運稲荷社

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祭神は、玉津大神、天信大神、融通大神、磯島大神。北の大火で焼失した近隣の四社を合祀したとのこと。

ご利益は商売繁盛、五穀豊穣、皮膚病治癒である。

恋愛成就のパワースポット?「恋人たちの聖地」

石碑:お初徳兵衛ゆかりの地

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お初と徳兵衛の恋はこの世では成就することが叶わないと知り、あの世で成就するために心中した。それが露天神社の森であったという。

当時の社叢は今よりはるかに広大であったのでこの場所ではなかろう。

しかし、水を差すようなことも申し上げるが、

自殺跡(ここではないにせよ)が恋愛成就のパワースポットと言えるのだろうか。。。

まあ、確かに、「祟り神」も祀り奉ることで「守り神」になると言われているのだから、ありと言えばありなのだろうが、この悲劇は元禄時代の出来事であるから、まだまだ昇華していないのではないか?

というのが、私の考え方である。あくまでも私の考え方である。

気にしないで頂きたい。

縁結び絵馬

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ハート形の絵馬である。多くの絵馬がかけられている。たまたまだが、となりの絵馬の一部が写ってしまった。「やさしくて、お金持ちで・・・」と書かれてある。 

叶うといいね!なんとも微笑ましいではないか。

美人祈願の絵馬

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顔の部分が白紙の絵馬に、自分で目鼻口を書き込むタイプの絵馬である。

「心も姿も美しい人になれますように」と祈りながら、書き込むのだそう。

本殿左側の絵馬掛けに奉納。

その横に、、、

心美人の手鏡

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手鏡の上に貼り付けてある張り紙に、次のように書かれてあるのを見つけた。

容姿美しきは一時の花

心根美しきは一生の宝

心美人になれますように

これは名言である。

これは女性のみならず、男性諸君も肝に銘じたい言葉だ。私はこちらの方にパワースポットの称号を与えたい。

ちなみに、手鏡で自分の顔を映してみた。鏡ではなく金属面であった。何も映らない。これいかに?

縁結びのお守り

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ペアの幸結び守や、天然翡翠のハート形、合わせ貝のお守りストラップなど、縁結びを中心にたくさんの種類が取り揃えておられる。縁結び以外にも、合格守りや、種目別のスポーツお守りもある。

最後に

大阪キタのはずれにある都会のオアシス「露天神社」

事業経営者・サラリーマン・OL・小料理屋の女将・スナックのママ・パチンコ店の店員・・・梅田で働く様々な人たちの信仰を集める梅田の氏神様は、とても落ち着ける神社であった。

近くにお越しの際は、是非参拝頂きたいと思う。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!

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