愛染堂勝鬘院|上本町|女性必見!「愛染かつら」など縁結びと恋愛成就のパワースポットが盛りだくさん!
愛染堂勝鬘院(あいぜんどう しょうまんいん)は大阪市天王寺区にある寺院である。
上町台地上にあり、近隣には四天王寺、清水寺、一心寺などの有名寺院や、四天王寺七宮に数えられる大江神社や堀越神社などが立ち並ぶ、パワースポット地帯の一角である。
地元では「愛染さん」と呼ぶ。6月末から7月初めにかけて「愛染まつり」が盛大に行われる。この日は浴衣姿の若い女性がこぞってお参りするのである。
なぜ若い女性かというと、この愛染さんは縁結び・恋愛成就のパワースポットであるからだ。
かくいう私も、恥ずかしながら恩恵にあずかった一人である!
愛染堂について
勝鬘院の創建
593年。聖徳太子は四天王寺の建立の際、敬田院、施薬院、療病院、悲田院という施設を併設した。
それぞれの役割は、次の通り。
- 敬田院・・・寺院そのもの、戒律の道場
- 施薬院・・・薬草を栽培し、怪我や病気で苦しむ人を救うために作られた施設
- 療病院・・・身寄りのない病気の人を療養させるために作られた施設
- 悲田院・・・貧しい人や孤児を救うために作られた施設
この中の施薬院が、現在の愛染堂の始まりとされる。
この施薬院で鬘院経というお経を人々に説かれ、そのお経に登場する「勝鬘夫人」の仏像を安置したため、施薬院はいつしか勝鬘院と呼ばれるようになったという。
勝鬘院の御本尊
こちらのご本尊は「愛染明王」。愛染明王について調べてみた。簡単に紹介すると、、、
愛染とは、愛欲染着。そして、愛染明王の本来の功徳は、愛欲を貪る煩悩を悟りへと導くことにあるらしい。
皆さんにも、こんな経験がおありだと思う。
- 好きな人のためにダイエットを頑張る
- 憧れの先輩と同じ学校に行きたいから勉強を頑張る
- あの人が見に来るから、この試合は絶対に勝つ!
- お金持ちになりたいから、国家試験に合格したい
これらは、人間の欲のパワーがいい方向に使われた例である。
愛欲は、身を滅ぼすという面もあるが、このように愛欲が生きる喜びや活力となって人間の可能性を高めるという面もあるのだ。
このように、両刃の剣である力強い欲望の工ネルギーを、求め自らを高めようとする積極的なエネルギーに浄化しようというのが愛染明王の教えなのである。
私は「悟り」というのが理解できないので、愛染明王の本来の功徳「煩悩を悟りへと導く」は理解できないが、「愛欲をパワーに変える」であれば理解しやすい。
愛染明王のご利益
神道の神様のご利益というのは、同じ神様でも神社によって違ってたりするのでわかりずらい。
一方、愛染明王の功徳は人間を様々な苦悩から救うために12か条の誓願を発している。わかりやすい。
愛染明王十二大願
- 智慧の弓と方便の矢を以って、衆生に愛と尊敬の心を与えて、幸運を授ける。
- 悪しき心を加持して善因へと転換し、衆生に善果を得せしめる。
- 貪り・怒り・愚かさの三毒の煩悩を打ち砕いて、心を浄化し、浄信(菩提心)を起こさしめる。
- 衆生の諸々の邪まな心や、驕慢の心を離れさせて、「正見」へと向かわせる。
- 他人との争いごとの悪縁を断じて、安穏に暮らせるようにする。
- 諸々の病苦や、天災の苦難を取り除いて、信心する人の天寿を全うさせる。
- 貧困や飢餓の苦悩を取り除いて、無量の福徳を与える。
- 悪魔や鬼神・邪神による苦しみや、厄(やく)を払って、安楽に暮らせるようにする。
- 子孫の繁栄と、家運の上昇、信心する人の一家を守って、幸福の縁をもたらす。
- 前世の悪業(カルマ)の報いを浄化するだけでなく、信心する人を死後に極楽へ往生させる。
- 女性に善き愛を与えて良い縁を結び、結婚後は善根となる子供を授ける。
- 女性の出産の苦しみを和らげ、その子のために信心すれば、子供には福徳と愛嬌を授ける。
これらから、愛染堂勝鬘院のご利益を次の12個のキーワードにまとめた。
- 開運招福
- 改心
- 浄化
- 導き
- 悪縁切り
- 健康長寿
- 厄払い
- 家運上昇
- 極楽往生
- 良縁結び
- 夫婦和合、子宝
- 安産
- 子育て
中でも「良縁結び」は、絶大な信仰を集めている。
愛染堂勝鬘院 参拝記録
愛染堂へのアプローチは徒歩をお勧めする。
アプローチ方法
徒歩でのアプローチ
地下鉄谷町線の四天王寺夕日丘を下車し、地上に出てあたりを見渡すと「愛染さん」の看板が見つかるだろう。もしわからなければ、大阪で最も優秀な高校である「星光学園」の大きな校舎を探してほしい。その北側の道を入ると、ドン付きが四天王寺七宮の一つ「大江神社」。その手前の赤い山門が愛染堂である。
もし時間に余裕があるならば、天王寺駅から谷町筋を北上するのがお勧めだ。
天王寺公園の前を通ってしばらくすると、坂道の途中に一願成就・鎮宅さんで有名な「堀越神社」がある。堀越さんの裏手の茶臼山も整備され、絶景の公園になっているので是非訪れていただきたいスポットである。
さらに北上し坂道を登りきると、右手に四天王寺、左手に一心寺。一心寺の向かい側に真田幸村終焉の地「安居神社」がある。その裏手が清水寺。
そこからさらに北上すると、愛染堂である。
この区間、一駅分の距離しかない。是非とも合わせて参拝頂きたい。2時間~3時間といったところであろうか。
車でのアプローチ
愛染堂前までの順路は割愛する。山門をくぐって境内に乗り込むのだ。ちょっと抵抗感がある。境内に入り、左回りで正面の金堂の裏に回り込む。結構、抵抗感がある。
裏手が駐車場だが明確に区画が引いてあるわけでもない。寺だから当たり前なのだが墓地が併設されている。お墓参りの方々用の駐車場なのだろう。
無料ではある。
薬医門
薬医門とは、本柱2本の後方に控柱2本を建てた門の建築様式名なのだが、こちら、かつて四天王寺の施薬院であった。施薬院の門が藥医門でできているということだ。面白い。
面白くないかもしれない。
そして赤い。赤は愛染明王のテーマカラーだからだろう。愛染明王の仏像も赤が多いと聞く。
赤い門、すなわち「赤門」である。赤門と言えば東京大学。向かいの「星光学院」の生徒諸君は、東大受験に際してこの赤門を通って合格祈願をすると聞いた。赤門を通る=東大合格ということらしい。面白い。
面白くないかもしれない。
さて、薬医門をくぐると境内となる。すぐ右手の祠が「七福神」である。
七福神
七福神はご存知かとは思うが、室町時代から始まった民間信仰である。それぞれの神に役割が明確に割り振られている。いわば、ご利益の宝石箱である。
- 恵比寿・・・商売繁盛
- 大黒天・・・福徳、家内安全
- 毘沙門天・・・出世、融通招福
- 弁財天・・・芸能、智恵、金銀財宝
- 福禄寿・・・人望、子孫繁栄
- 寿老人・・・延命長寿
- 布袋尊・・・笑門来福、富貴繁栄
その向かい側に、大力金剛尊がある。
スポーツ・勝負には「大力金剛尊」
こちらに安置されている大力金剛像は、大正時代の横綱「大錦」が、満州巡業の際に自分の守護神として中国で購入したものらしい。大阪国技館に奉安されていたものを昭和25年に愛染堂に移されたとのこと。
スポーツや勝負事に霊験あらたかということで「勝利開運」のご利益がある。また「盗難除け」や火災などの「災難除け」としても信仰されているというから驚きだ。
さらに進むと、左手に手水舎のようなものがある。
恋愛成就なら 愛染めの霊水
この井戸は、常に清浄な水が湧き出ており、この霊水を飲めば愛染明王の誓願の通り、愛念が叶い病気も癒えるとされる。さらには開運、夫婦和合、良縁成就・安産、出世、商売繁盛、思いのままという超人気の霊水らしい。
もちろん私達も飲んだ。愛念が叶ったことは言うまでもない。文字通り「愛念」である。「恋愛」というようなレベルを超えたまさに「念」である。詳しくは言わないでおこう。
横を見ると、先ほどの七福神の裏側に、ひっそりと「愛染かつら」があった。
恋愛成就の霊木 愛染かつら
実物はもっと背が高いのだが、画像にするとその感覚がわかりにくいのだ。悔しい。
桂の巨木にノウゼンカズラのツルが巻き付いて一体となっている様が、男女の仲睦まじい姿のようであることから、「縁結び」「恋愛成就」「夫婦和合」の霊木とされている。
この霊木の前で愛を語り合った男女は、どんな困難があっても結ばれると言われている。
私達もまさしくそうであった。困難を乗り越えて幸せになれたのだ。個人的には恋愛関連最強のパワースポットと思っている。
さて、私達が愛を語り合ったのは7年前の冬のこと。今回の参拝は6月20日。ちょうどオレンジ色の花が咲き誇っている。実に可憐である。
遅くなったが、しっかりと、お礼を申し上げたことは言うまでもない。
金堂
聖徳太子が建立し、石山本願寺の戦で焼失したものの、徳川秀忠によって再建されたという歴史ある建造物なのだ。府の重要文化財に指定されている。
霊水を飲んで愛念成就を祈願し、愛染かつらの前で愛を語り合って絆を深めたあとは、ご本尊の愛染明王に祈願申し上げようではないか。「金堂」に参拝だ。
ここに「名物おばちゃん」がいる。「名物おばちゃん」とは私達が命名したので一般的にそう呼ばれているわけではない。ちょっと個性的な女性である。今回の参拝時はいらっしゃらなかったが。
祈願の作法は、まず備え付けの用紙にお願いごとを書く。お願い事を書いた用紙を両手でぴったりと押さえ、手は必ず鼻よりも上に来るようにして、愛染真言「ウン・シッチ・ソワカ」を唱える。 |
これで、あなたの恋も実ること間違いなしである。
御守り
数あるお守りの中で、私達が購入したのがこちらの「良縁成就守り」である。
紅白のセットになっている。
特定の相手がいらっしゃる場合は、赤を女性が持ち、白を男性が持つ。
まだカップルになっておられない方は、紅白を重ね合わせて持つ。
これでもう、万全の構えである。
最後に
京都祇園の安井金毘羅宮で悪縁を切り、大阪の愛染堂で良縁を結ぶ。これが最強ではないかと思っているのだが。。。
この他にも、愛染堂には様々な功徳をいただける仏様がいくつもあるのだが、今回は愛念成就のお礼参りであるからして、割愛させていただいた。
ありがとうござました!
愛染堂 概要
- 所在地 大阪府大阪市天王寺区夕陽丘町5−36
- 電話番号 06-6779-5800
- ご本尊 愛染明王
- 創建年 593年(四天王寺と同じ)
- 宗派 和宗(四天王寺と同じ)
- 公式HP http://www.aizendo.com/
愛染堂 アクセス
MAP
[map addr="〒543-0075 大阪府大阪市天王寺区夕陽丘町5−36" height="300px"]
最寄り駅
- 地下鉄谷町線「四天王寺前夕陽ヶ丘」駅 徒歩3分
駐車場
- あり(無料)
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません