鉄砲洲稲荷神社|中央区|京橋・銀座の総鎮守

2018年11月29日

鉄砲洲稲荷神社は東京都中央区湊一丁目に鎮座するお稲荷さん。湊稲荷とも称された。

鉄砲洲とは、隅田川河口にあった砂洲のこと。現在の湊・明石町あたりである。江戸市中への物流拠点として、また海上輸送から河川輸送への中継点として大層栄えたという。

このちょっと変わった地名は、家康が入府したころ、鉄砲の形をした砂洲であったことに由来する。あるいは、大砲の試し射ちをしたからとも。

江戸時代の鉄砲洲からは、沖に佃島と石川島が並んで浮かぶ姿が見えたのであろう。

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鉄砲洲稲荷神社について

鉄砲洲稲荷神社 概要

  • 所在地   東京都中央区湊1丁目6−7
  • 電話番号  03-3551-2647
  • 主祭神   稚産霊神・豊受姫神・宇迦之御魂神
  • 創建年      841年
  • 社格   郷社
  • 公式HP     http://www.teppozujinja.or.jp/index.html

鉄砲洲稲荷神社 アクセス

MAP

最寄り駅

  • 地下鉄日比谷線「八丁堀駅」徒歩5分
  • 地下鉄有楽町線「新富駅」徒歩10分
  • 東京駅から都営バス東15「鉄砲洲」下車すぐ

駐車場

  • なし

鉄砲洲稲荷神社の祭神

創建以来、「生成大神」(いなりのおおかみ)が祀られていた。

現在、その「生成大神」を「稚産霊神、豊受姫神、宇迦之御魂神の三柱」として祀っている。

稚産霊神(わくむすびのかみ)

古事記では、伊邪那岐命との神産みの最後、「火の神」を生んだことにより火傷を負い、苦しみもがく伊邪那美命の尿から生まれた神。

古事記では、豊受姫神を生んだとされ、日本書紀では、体から蚕と桑そして五穀が生じたと記載されている。

いずれにしても、食物を司る神と言えよう。

豊受姫神(とようけびめのかみ)

稚産霊神の娘。伊勢の神宮外宮に祀られ、大神となる。

内宮に祀られる天照大神の食事を司るために、はるばる丹後からやってきたとされ、すなわち、こちらの神も食物を司る神である。

宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)

須佐之男命の子。大歳神とは兄妹の関係である。

稲荷神社の総本宮「伏見稲荷大社」の主祭神。故に、全国の稲荷神社の多くは宇迦之御魂神を祀っている。

鉄砲洲稲荷神社の創建

当地の伝承によると、創建は平安時代の承和8年(841年)まで遡る。

凶作に困り果てていた住民達の手によって、産土の国魂神をば「大御親生成(いなり)の大神」として祀り、万物の生命の生かしたもうことを祈願したのが始まりという。

その後、埋め立てが進むにつれて、京橋へ、室町末期には新京橋へというふうに海岸線に遷宮を重ね、最終的に鉄砲洲の稲荷橋南東詰鎮座した。

明治元年、現在地に遷宮し今日に至る。

鉄砲洲稲荷神社のご利益

京橋、銀座の産土神にして鎮守神である。東京で商売をされる方々は、鉄砲洲稲荷神社に参らずしてなんとしようか。

ご祭神と境内社の八幡様のご神徳により、商売繁盛、五穀豊穣、勝運向上、立身出世、金運上昇 などのご利益がいただけるのである。

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鉄砲洲稲荷神社 参拝記録

東京駅「八重洲口」のバスターミナルから、深川車庫前行あるいは東京ビッグサイト行のバスに乗る。およそ10分で「鉄砲洲」バス停に到着するはずだ。目の前に鳥居が見えるだろう。

電車なら八丁堀。徒歩5分程度で到着する。

社頭

11月も中旬を過ぎるとなると、まだ午後2時だというのに、もうこのような夕方色。

この季節、人は誰しも切ない気持ちになり、人恋しくなる。

秋に始まる恋は長続きすると聞いたことがある。わかるような気がする。

狛犬

鳥居の両脇に控える狛犬たち。メインともいうべき位置に居ながら、妙に小さい。鳥居と比べて実にアンバランス。それが逆にユーモラスで可愛く見えるのである。

手水舎

水盤の底から水が湧出てくるタイプ。手口を漱いで、心身を清めよう。

そして反省しよう。

拝殿

大正12年の関東大震災で全壊した社殿は、昭和10年に再建。

太平洋戦争の空襲被害は免れたという。よって、この社殿は昭和初期のもの。

二拝二拍手一拝。

実は、こちらの参拝は今日で二度目。以前に参拝したとき、よんどころない事情があり、お願い奉納の初穂料(500円也)の半額しか払えなかった。

今日は利子も含めて払っておこう。

八幡神社

もともとここにあった八幡神社は、摂社となっている。

中に入ると、正面に鏡が据えられており、5つの社が同居していた。

左から、天満社・三輪社・浅間社・八幡神社・琴平神社・住吉社。

富士塚

中央区唯一の富士塚である。頂上には、鉄砲洲浅間神社が祀られている。

通常、登山は禁止となっているので、悪しからず。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!

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