長瀬神社|東大阪|九柱の神々を祀る、長瀬の総鎮守。

2018年10月29日

長瀬神社は、東大阪市の衣摺に鎮座する神社である。

衣摺という地名の由来は、古代においてこのあたりに布に染色をする部民が居住していたからではないかといわれている。

ここ衣摺は、古代大和川(現:長瀬川)の西岸に位置する。おとなりは物部宗家の「渋河の宅」があったといわれる渋川(八尾市にも候補地あり)。

さらに、古代大和川(現:長瀬川)の上流には阿刀、矢作、弓削などの物部氏に縁ある氏族が居住した地域が広がる。まさに物部ワールド。

であるからして、廃仏派の物部VS崇仏派の蘇我&厩戸皇子(聖徳太子)連合軍の決戦場の候補地もある。(こちらも同じく、八尾市にも候補地あり)

南西300mの光泉寺あたりらしい。

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長瀬神社について

長瀬神社 概要

  • 所在地   大阪府東大阪市衣摺1丁目4−25
  • 電話番号  06-6721-1272
  • 主祭神   伊弉諾尊・伊弉冉尊、他全9柱
  • 創建年      大正元年
  • 社格   
  • 公式HP     http://www.pat.hi-ho.ne.jp/shnagase/

長瀬神社 アクセス

MAP

最寄り駅

  • 近鉄大阪線「長瀬駅」徒歩12分
  • JR大阪東線「JR長瀬駅」徒歩12分
  • 近鉄大阪線「弥刀駅」徒歩18分

駐車場

  • あり(無料)

長瀬神社の祭神

祭神は、伊弉諾尊、伊弉冉尊、天照皇大神、素戔嗚尊、保食神、少彦名命、菊理姫命、品陀和気命、菅原道真公の9柱。他社と比較して、極めて多い。

簡単にご紹介させていただくと、、、

伊弉諾尊・伊弉冉尊(いざなぎ・いざなみのみこと)

神代七代の七代目に現れた夫婦神(兄妹)。天上から矛で海水をかき回し、その雫が固まってできた島が「おのごろ島」。

そこに降りたち、神産みを始めることになる。地上世界のすべてはこの夫婦神から始まると言っても過言ではない。

天照皇大神(あまてらすすめらおおかみ)

その神産みの最終、伊弉諾尊の禊(みそぎ)の儀式で、伊弉諾尊の左目から生まれた女神。天を統治するよう命じられた。よって、天照。

日本国民の総氏神であり、皇室の祖神である。

素戔嗚尊(すさのおのみこと)

天照大神の弟として、伊弉諾尊の鼻から生まれた。海原を統治するよう命じられたが、拒否したため根の国に追放された。

各地を巡り巡って出雲に辿り着き、出雲の王、国津神の親玉となった。八岐大蛇の神話が有名。

中世には牛頭天王と習合。疫病除けの神として、祇園神あるいは牛頭天王の名称で全国に祀られることになる。明治維新より以降、一斉に素戔嗚尊に神名変更した。

保食神(うけもちのかみ)

穀物、食物を司る神。口から様々な食べ物を出す。それが汚らわしいと月読尊に殺されてしまうのだが、その死体からも穀物をはじめとする様々な食べ物などが生まれるのである。

まるで打出の小槌。富の象徴ともいえよう。

少彦名命(すくなひこなのみこと)

海からやってきた指の間から落ちるほどの小さな神。先進技術でもって大国主命の国造に協力した万能の神として描かれる。

実は、造化三神の神皇産霊神あるいは高皇産霊神の子という高貴な神なのである。

天満天神の天神信仰が広まる以前は、天神と言えば少彦名命だったという。

菊理姫命(くくりひめのみこと)

生の世界と死の世界の境目で、伊弉諾と伊弉冉が言い争っているときに現れる。伊弉諾に何かを言う。すると、伊弉諾は菊理姫命を褒めて、生の世界へと帰還した。

何を言ったかがわからないのである。実にもどかしい。

死者と生きる者のコミュニケーションにかかわる「イタコ」「巫女」を神格化したものと理解されている。

品陀和気命(ほんだわけのみこと)

第15代応神天皇を指す。誉田別命とも書く。宇佐神宮・石清水八幡宮・筥崎宮をはじめ、全国の八幡宮の主祭神。八幡大神とも称される。

武士(特に源氏)の崇敬を集めてきた。

菅原道真公(すがわらのみちざねこう)

平安時代の学者で政治家。右大臣にまで出世するも、政敵による讒言で太宰府に左遷。失意の内に死去。死後「天満大自在天神」と化し、平安京に様々な天変地異を起こす怨霊となった。

これを鎮めるために創建されたのが北野天満宮。これ以降「天神信仰」が広まり、天神と言えば菅原道真公を指すようになった。

長瀬神社の創建

長瀬神社の創建は意外と新しい。明治41年の創建である。

明治22年の町村制施行に際して、 柏田村、大蓮村、衣摺村、北蛇草村、南蛇草村、吉松新田、金岡新田が合併して長瀬村が成立。

その後、

神社統合政策から極端な一町村一神社化の嵐が吹き荒れ、上に記した旧村に祀られていた神社がここに合祀され、長瀬村の総鎮守として創建された。

それが大正元年のこと。

中には、由緒正しい式内社である波牟古曽神社(はむこそ)も含まれていた。現在は、旧社地でも復祀されている。

合祀された神社

  • 蛇斬神社(北蛇草)・・・素戔嗚尊・菅原道真公
  • 波牟古曽神社(北蛇草)・・・伊弉諾尊・伊弉冉尊
  • 天神社(北蛇草)・・・少彦名命
  • 天神社(柏田)・・・菅原道真公
  • 白山神社(柏田)・・・伊弉諾尊・素戔嗚尊
  • 白山神社(大蓮)・・・菊理姫大神・品陀和気命
  • 衣摺神社(衣摺)・・・素戔嗚尊
  • 龍華神社(吉松)・・・天照皇大神・保食神・菅原道真公

長瀬神社のご利益

これだけの祭神が勢揃いしているのだから、様々なご利益を頂けるものと感ずる。

得意技?としては、

  • 伊弉諾尊・伊弉冉尊・・・物事を固める。縁結び、子宝。
  • 天照皇大神・・・開運。見通しが明るい。
  • 素戔嗚尊・・・厄除け・疫病除け。病気平癒。
  • 保食神・・・五穀豊穣・衣食住安心・商売繁盛。
  • 菊理姫命・・・商談成立、裁判、復縁などの交渉事。
  • 少彦名命・・・経営、新規事業、医療の守護。
  • 品陀和気命・・・勝運向上。
  • 菅原道真公・・・学業向上、出世運、いじめ・パワハラ・冤罪の解消。
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長瀬神社 参拝記録

長瀬神社は、近鉄大阪線の長瀬駅もしくはJR大阪東線のJR長瀬駅が最寄り駅となる。

どちらからも、約760mほどの行程だ。景色・歩きやすさ・わかりやすさなどから判断するに、近鉄の長瀬駅の方をお勧めする。

長瀬駅のすぐそばを流れる長瀬川沿いをひたすら南に歩く。小学校の前を通り、スーパーサンコーも通り過ぎ、井ノ上商店というタバコ屋さんを左へ(西へ)。そると道の奥に鎮守の森が見える。

車の場合は、やっかいだ。

府道173号線の「長瀬神社前交差点」を東に入る。しかし全くもって神社前ではないのだ。

東に入ったらすぐ左に曲がる。先ほどの173号線と並行して走る細い生活道路だ。

この道を70mほど進んだ右手に参拝者用駐車場の入り口がある。しかし、どこに停めたらいいのかわからない。

社頭

西向きの鳥居。石造りの明神鳥居だ。

八尾、東大阪の神社で、朱色を使った神社は多くないと思う。新鮮だ。

そして、掲示板には、いい言葉が副えてある。

まわりに不機嫌な人がいて、その人の機嫌をとろうとして、自分も気分が悪くなるときがありませんか?
その人は、その人の都合で機嫌が悪いのだから、自分まで気分を悪くする必要はないと考え、自分の機嫌をとるような楽しいことをしてみましょう。意外と楽しそうなあなたを見て、その人も機嫌が直るかもしれません。

ー太陽のような明るさは周りを暖かくする

このような「いい言葉」が月替わりで張り出されているようだ。

拝殿

広すぎもせず、狭すぎもせず。ちょうどいい境内である。清掃が行き届いており気持ちがいい。

この奥に9柱の神々がご神体とともに祀られていると思うと、身の引き締まる思いである。

二拝二拍手一拝。やはり風が吹いてきた。

本殿

流造り平入の本殿。

境内社

本殿に向かって左側に、末社の社殿がまとめられている。

本殿に9柱の神々が祀られていながら、さらに末社が勢揃いしている。まるで神様のデパートだ。

手前から、、、

雨之神社

雨之神社とはストレートなネーミング。

祭神は天水分大神(あめのみくまりのおおかみ)

祈雨・止水など、水を司る神として祀られているのであろう。本来は水の分配。すなわち水源や水路の分岐点を司る神だ。

また、「みくまり」が「みごもり」に変化して「子宝の神」の側面も持つ

いずれにしても、農村の繁栄には必要不可欠な神と言えよう。

弁財大神社

祭神は白水弁財天大神(はくすいべんざいてんおおかみ)

弁財天とは仏教における天部の一つ。日本では市杵嶋姫命と習合した。

横沼天神社が境内に遷されたものとのこと。ご利益は「心願成就」

稲荷神社への鳥居?の狛犬

この鳥居をくぐって、左に直角に曲がると次の稲荷神社の朱色の鳥居につながるのだが、この狛犬が妙に気になるのである。

吽形の方だけなのだが、生きているように思えてならない。なんだろう。この感じ。気になったので、撫でておいた。

稲荷神社

お稲荷さんである。祭神は保食大神(うけもちのおおかみ)

衣食住五穀豊穣の守護神である。また、商売繁盛・無病息災・延命長寿も。

案内書きに「柏田の白山神社の本殿」と書かれてある。

当社に合祀された 柏田の白山神社 の旧本殿を移設して稲荷神を祀っているということだろうが、違和感あり。

多賀神社

こちらは多賀神社。伊弉諾大神を祀るという。

家内安全・職場安全・夫婦和合・子授けがご利益とのこと。そしてこの社殿は、北蛇草の蛇斬神社の本殿だったらしい。

祖霊社

祖霊社には、氏子英霊が祀られる。戊辰戦争以降、祖国の為に命を捧げた英霊という意味だ。

よって、その遺志を鑑みて、祖国平安・世界平和の祈りを捧げようではないか。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!

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