品川神社|東京十社|”金運と起死回生のパワースポット!”として評判
品川神社は、東京都品川区北品川にある神社。明治元年に選定された准勅祭社であり、現在は東京十社に数えられる東京の有力神社だ。
富士登山の疑似体験ができる?大きな「品川富士」や、銭洗いで金運がつくという「一粒万倍の泉」が人気の神社である。
”金運と再生”品川神社について
品川神社 概要
- 所在地 東京都品川区北品川3丁目7−15
- 電話番号 03-3474-5575
- 主祭神 天比理乃咩命・宇賀之売命・素戔嗚命
- 創建年 1187年
- 社格 准勅祭社・郷社・東京十社
- 公式HP 無し
品川神社 アクセス
MAP
最寄り駅
- 京急「新馬場駅」下車 徒歩2分
駐車場
- あり (無料) 境内まで進入
品川神社の創建
平安末期の1187年。源頼朝が房総半島の先っちょ安房国の洲崎神社から天比理乃咩命を勧請して祀ったのが始まりという。
なぜ頼朝公が安房国の洲崎神社を崇敬したのかというと、、、
1180年の石橋山の合戦に敗れた頼朝公は海路安房国に逃れた。そして、再起を掛けて上総介と千葉介に対して参上を要請する使者を送る。
その使者の交渉が成立するよう洲崎神社に参拝した結果、交渉成立。
安西氏、上総氏、千葉氏の支援を受け、ここから頼朝勢の反撃が始まる。
頼朝にとっては、まさに起死回生の女神であり、開運の女神なのである。
付け加えるに、1182年には妻である政子のため安産祈願に奉幣したという。
鎌倉末期に宇賀之売神が合祀され、室町時代には太田道灌によって素戔嗚命が合わせ祀られたようだ。
江戸幕府創成期、徳川家康は関ケ原への出陣の際に戦勝祈願を行い、戦後には神田5石の朱印を受け、さらに特別な神社として徳川家の紋「丸に三つ葉葵」の神紋を与えられた。
品川神社の祭神
祭神は、前述の通り天比理乃咩命・宇賀之売命・素戔嗚命である。
天比理乃咩命(あめのひりのめのみこと)
阿波国の忌部氏が祖神として祀る「天太玉命」の后である。
勧請元の安房国一之宮「洲崎神社」は、阿波忌部氏が新たな土地を求めて辿り着いた安房国の岬に鎮座している。主祭神を「天比理乃咩命」、相殿に天太玉命と天富命を祀る。
宇賀之売命(うがのめのみこと)
稲荷神である。宇迦之御魂、倉稲魂命と同一神と見なされる。食物を司る神。
素戔嗚命
天照大神の弟で、荒ぶる神の代名詞。中世においては、その強さから牛頭天王と習合。
太田道灌が品川神社に祀ったという素戔嗚命も牛頭天王だっただろう。祇園神ともいわれ、疫病除け、厄除けの神とされる。
ご利益は”金運と再生”
ご本殿に祀られる神々のご利益としては、
前述の逸話やご神徳から、
- 再生・再起
- 開運
- 海上安全
- 大漁安心
- 安産
- 商売繁盛
- 病気除け
などが、があげられよう。
なかでも最も有名な当社のご利益は”金運”。
末社の「阿那稲荷神社・下社」にある霊水「一粒萬倍の泉」は、「金運向上」を願う人々が後を絶たないという。
”金運と再生” 品川神社 参拝記録
出張の合間の空き時間に、最寄りの駅から徒歩圏内の神社を参拝する主義の私。今回は羽田空港から移動して、新橋で商談。2時間の空き時間。
かねてより狙いを付けていた品川神社にアタックするチャンスが、遂に到来したというわけだ。
京急羽田から各駅停車乗り込み、北馬場で下車する。改札を出て地上への階段を降りると、すぐそこに品川神社の鳥居が見える。
品川神社の社頭
元准勅祭社 品川神社とある。大きな社標だ。字体に味がある。どなたの筆跡だろう。
そして、鳥居の両柱に龍が。。。
双龍の鳥居
鳥居の柱にまとわりつく龍。向かって左が昇り龍。右が下り龍。
東京三鳥居の一つらしい。残りの二つは、高円寺境内の稲荷社と馬橋稲荷神社の鳥居。
そういえば、名古屋の白龍神社の奥宮にある鳥居も双龍鳥居だった。
大黒天
双龍鳥居の左には、大きな大黒天像が。品川神社は東京七福神の一つにも数えられるのだ。
さてと。石段を上がろう。
品川富士登山口
石段の中腹左手に品川富士への登山口がある。しかし、まずは御本社に参拝し、浅間神社に参拝してから登るべきと心得る。
品川神社二の鳥居
50数段の石段を上がりきると、二の鳥居が。その先に三の鳥居と拝殿が見える。
真っすぐに伸びた内参道を進もう。
やはり東京のセミの声は心地よい。大阪はうるさいクマゼミ。東京は情緒あるミンミンゼミ。麦茶や素麺のコマーシャルに使われる音色だ。
手水盤とカッパ
まずは、手水を使って清める。龍の水口に、、、おっと、カッパが座禅を組んでいるではないか。
これは頭のお皿に水をかけてあげなければいかんだろう。頭と言わず全身に水をかけてあげよう。
すると、手水盤の右下に亀が、、、こっちにも水を掛けないわけにはいくまい。
こうなると、水口の龍にもかけなければ、何とも収まりが悪い。
このように、すべてのオブジェに水をかけてから、拝殿前に参上するのが流儀である。
いや、わからない。
品川神社の狛犬
これは珍しい。関西ではあまり見かけない子連れの狛犬である。
”再生” 品川神社の拝殿
これが拝殿である。左右に振ら下がっている提灯に「丸に三つ葉葵」。江戸時代において、これ以上の箔はないであろう。
”再生” 品川神社の拝殿の鈴
この鈴。画像では全く伝わってこないのであるが、妙に大きい。だから重いのだろう。
私の前に女性が参拝されたのだが、鈴緒をいくら振っても微動だにしない。諦めたようだ。
後ろで見ていた私。満を持して鈴緒を振るのである。力を込めて。これ見よがしに。
これが、鳴るわ鳴るわ。大きくて重いだけに、大きな音でガランガランと。少しく恥ずかしい。
”再生” 品川神社の拝殿内部
あまりにも美しかったので、思わずシャッターを押してしまった。この奥に「天比理乃咩命」「宇賀之売命」「素戔嗚命」が鎮まるのである。
二拝二拍手一拝。天津祝詞。感謝の意を表明する。
背中から風が吹く。神域で起こる出来事は必然なのである。
では、いよいよ金運のパワースポットとして名高い「阿那稲荷神社」へとGOなのである。
金運のパワースポット 阿那稲荷神社
阿那稲荷神社は、品川神社境内にある稲荷神を祀る神社で、天の恵みの神霊を祀るという「上社」と地の恵みの神霊を祀るという「下社」で構成されている。
拝殿に向かって右側に、朱色の鳥居列が見える。
”金運” 阿那稲荷神社 上社
朱色の鳥居の列をくぐっていくと、その列から外れるような場所に、阿那稲荷神社の上社があり、朱色の鳥居の列は、上社の右手斜め下へと続いている。
まずは上社に参拝しよう。二拝二拍手一拝。「天の恵みをば、ありがたく頂戴します!」
と、ここで狐さんを見る。2体とも下を向いている。おそよ狐さんは上目使いが多いのだが、こちらの狐さんは完全に下を向いている。
鳥居の並びといい、狐の顔といい、「下にもありまっせ~」と言わんばかりである。
”金運” 阿那稲荷神社 下社
鳥居と狐に誘われるようにして、少し湿った石段を降りていく。
そこに現れたのが「一粒万倍 阿那稲荷社」である。
薄暗い建物の中に入る。入ると意外にも明るいし、陰気さはない。
正面に、「大国主恵比須神社」「天王白龍弁財天社」「八百萬神社」が並んで鎮座している。
大国主恵比須神社
大国主命と事代主命の親子が祀られていると思われる。
品川神社は、東京七福神の「大黒天」に指定されている。こちらの「大国主恵比須神社」のことだろうか。
天王白龍弁財天社
弁財天が日本に取り入れられたとき、宇賀神(蛇神)と習合した関係で、蛇や龍は弁財天の化身とされた。よって、白龍弁財天を宇賀神と言い換えてもいいのかも知れない。仏教色の強い神である。
八百萬神社
森羅万象すべてに宿る八百万の神々が、こちらに集約されているということだろう。
”金運” 阿那稲荷社祠
鳥居の奥は穴になっていて、その奥に祀られているのが地の恵みの神霊という阿那稲荷神である。
ここは怖いとおっしゃる方が多いと聞くが、基本ビビりの私でも特に怖さは感じない。私は、本当に怖い所には、本当に近寄れないのだから。。。
但し金銭欲とはいえ、人の欲望が渦巻いている場所なので長居は禁物である。
一粒万倍の神水
遂に登場である。一粒万倍の神水。
一粒万倍とは
暦に「一粒万倍日」とあるが、その日に種を蒔くと一粒から何万もの米が収穫できる縁起の良い日という意味である。「天赦日」も吉日だ。カレンダーによっては記載があるものもある。
逆に、何をやってもダメな日が「不成就日」と「三隣亡」。
一粒万倍の神水の使い方
- 上社に参拝する。
- 下社に参拝する。
- カゴに印鑑や銭を入れて、神水で洗う。
- 洗ったお金や印鑑は、出来るだけ早く使う。
私の後に来られた男性は、一万円札を洗っていた。。。
そうそう。長居は無用だ。早々に阿那稲荷を出て品川富士へ向かうことにしよう。
内参道を石段方向に戻ると、左に鳥居があり、その奥に祠がある。
御嶽神社
御岳神社だ。
御岳を「みたけ」と読むか「おんたけ」と読むかで、勧請元が異なる。
- 「みたけ」の場合は、吉野の金峯山寺の蔵王権現堂から勧請した蔵王権現。
- 「おんたけ」の場合は、木曽御岳山からの勧請で、祭神は国常立尊・大己貴命・少彦名命。
ところが、蔵王権現は、国常立尊・大己貴命・少彦名命の本地と解釈されたため、神仏分離によって国常立尊・大己貴命・少彦名命に変更された神社が多かった。
したがって、祭神はどちらから勧請されたとしても祭神は同じとなる。ややこしい。
少し小高い盛り土の上に鎮座している。この小山を御岳山に見立てているのだろう。
内参道に戻ろう。
富士浅間神社
富士浅間神社である。
祭神は木花咲耶姫命。大いなる山の神「大山津見神」の娘で、天孫「瓊瓊杵尊」の妻となった女神である。
自らの潔白を証明するため、燃え盛る産屋の中で出産した、おそろしく気の強い女神。
山の大神の娘であり、火の神であるからして、噴火鎮めとして富士山に祀られるわけである。火をもって火を制すということだ。
さあ、今から品川富士登山だ。登山の安全を祈願しようではないか。
品川富士(富士塚)
▼登山口
石段を降りて、登山口に戻ってきた。
▼鳥居の横に祀られているのは「猿田彦命」。道案内の神である。
草鞋が奉納されている。
▼一合目と二合目
こんな風に、一合目から九合目まで、道しるべが示されている。かわいらしい。
▼四合目と五合目の道しるべ。
五合目で道が分かれている。さらに上を目指す道と、山の裏側に回る平坦な道。
この平坦な道を進むと、富士山の裏手、先ほどの浅間神社の横に出る。逆に言うと、浅間神社から富士山に登ることもできるということだ。
迷わず上を目指そう。
▼最後の登坂
もう何合目かわからなくなってきた。ここは道幅狭く急坂である。空気も心なしか薄くなってきたようだ。高山病を警戒する必要があろう。
▼山頂
頂上に到着である。
▼山頂からの景色
すがすがしい風が吹いている。ベンチなどあればいいのにと思うのは私だけであろか。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!
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