西堤神社|東大阪|ご利益は開運招福と商売繁盛。水の神が守る神域は金色の世界だった。

2017年12月12日

西堤神社は、東大阪市西堤に鎮座する天照皇大神と豊受大神を祀る神社である。西堤地区の鎮守・産土神として近隣住民の信仰を集めている。

住宅地にある神社としては境内は広く、鱗殿とも称される水神社や八大龍王など、水に関わる神の存在感が大きい印象を受ける神社だ。

広告

西堤神社について

西堤神社 概要

  • 所在地   大阪府東大阪市西堤1丁目11−13
  • 電話番号    06-6781-1314
  • 主祭神   天照皇大神・豊受大神
  • 創建年       不詳
  • 社格    村社
  • 公式HP    なし

西堤神社 アクセス

MAP

最寄り駅

  • JRおおさか東線 高井田中央駅 徒歩12分

駐車場

  • なし

西堤神社の祭神

現在の主祭神は、天照皇大神と豊受大神である。

天照皇大神

言わずと知れた、伊勢の神宮に祀られる日本の総氏神にして皇祖神。現代神道の最高位に君臨する日の女神である。

本来の日神は男神の天照御魂神であり、天照皇大神は古事記の編纂者によって、何らかの事情(権力)によって、巫女に対して日の女神の地位を与えられたのだ。

などという説は根強くあるが、そんなことはどうでもよいのである。

豊受大神

こちらも言わずと知れた、神宮外宮に祀られる食物を司る神である。

天照皇大神の「自分一人では食事が安らかにできないので、丹波国の等由気大神(とようけのおおかみ)を近くに呼び寄せるように」というリクエストによって、丹後の籠神社から遷宮されたという。

中世には、豊受大神は天之御中主神・国常立神と同神であり、天照大御神よりも上位にある。といった伊勢神道(渡会神道)が唱えられた。

さて、豊受大神とは、天照大御神の食事の世話をする食物神なのか、はたまた超最高位の創造の神なのか。。。

西堤神社の創建

創建年代は不詳である。

もともとは、元三十八社大明神と称する神社で、現在の主祭神の2柱は明治4年の勧請だという。

三十八社大明神(三十八社神社)

三十八社神社という神社が各地に存在する。これらの起源は、、、

役行者(役小角)が、八幡や賀茂、春日、熊野といった日本における大神と称される神々あわせて三十八神を、吉野の金峯山に勧請して祀ったことから始まる。

そして、この金峯山は寺院であったため、各地の三十八神社も寺院の境内、もしくは僧侶によって祀りが行われていた神社に建立されることが多かった。

しかし明治維新後は、神仏分離政策によって寺院が破却されていくにあたり、三十八神社は寺院から切り離され、祭神も変更されていったとされる。

さてこのことから、西堤神社においても、もともとは三十八大明神(三十八神社ではなく大明神)と称されていたということからして仏教色が強かったであろうから、祭神を天照皇大神と豊受大神に変更されたのであろう。

創祇は水神社?

鳥居をくぐって右側に、「鱗殿」とも称される境内社「水神社」がある。

この鱗とは内介淵(ないすけがふち)という池に住む大蛇の鱗で、ご神体として祀られているらしい。

さて、ここ西堤という地名は、かつて内介淵の西堤に住んでいた人たちがこの地に移転したことで命名されたという。

内介淵とは、古代河内湖の名残であった新開池(鴻池)のことを指すらしい。

この人たちがこの地に移住したとき、まずは神社を創建するだろうことは想像に難くない。

その時、三十八大明神がふさわしいか、鱗殿がふさわしいか。あきらかに鱗神社すなわち水神社を祀るほうが自然なのである。

よって私は、水神社の創建が西堤神社の起源と思うのである。

ちなみにこの水神社は、古代大和川の本流(現:長瀬川)の方を向いている。

西堤神社のご利益

ご利益は以下の通り。

  • 開運招福・・・天照皇大神
  • 家内安全…豊受大神
  • 商売繁盛・・・稲荷大明神
  • 五穀豊穣・・・水神社
  • 祈雨…水神社・八大龍王
  • 学業向上…菅原道真公
スポンサーリンク

西堤神社 参拝記録

JRおおさか東線の高井田中央もしくは、地下鉄中央線の高井田駅から、中央大通り沿いに東に進み、釣り具「ブンブン」の交差点を南に曲がると、100mほどで鳥居前に到着する。駅から約15分だ。

車だと、駐車場は無いと思われるが、面する道路は交通量が少ない割に道路幅が広いため、なんとでもなる。

拝殿

銀杏の黄葉が美しい。黄金のカーペットを敷いてるようだ

二拝二拍手一拝。

この日は葛城古道巡礼の旅に出かける日。まずは天候に恵まれたことへの感謝を申し述べ、その後、恐れ多いことだが交通安全を祈願した。

本殿

流れ造りの変形だろうか。唐破風が付いている本殿。

境内社群

拝殿に向かって右側にいくつかの境内社とご神木がある。

天満宮

祭神は言わずと知れた菅原道真公。もちろん、ご利益は学業向上・合格祈願だ。

施無畏八大龍王社

天満宮の隣に八大龍王社。

八大龍王とは法華経に登場する仏法を守護する神で水中の主。何億ともいわれる眷属の龍を従える、龍界の王様だ。

同じく境内社の水神社とともに、祈雨や天候の順調のご利益を頂くべく、人々の信仰を集めてきた。

ご神木の大楠

八大龍王社の裏手に樹齢400年の大楠がご神木として祀られる。おそらくは蛇が棲みついていたのではないかと思われる。

稲荷社

八大龍王社の隣に「稲荷社」。祭神はおそらく宇迦之御魂神。五穀豊穣・商売繁盛のご利益を頂ける。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!

追記

平成30年の台風21号の強風により、境内の大木が根こそぎ倒れていた光景を目の当たりにした。見るに忍びなく画像に収めることが出来なかったほどだ。

スポンサーリンク