自凝島神社(おのころ島神社)|淡路島|日本発祥の地で縁結びを祈ろう!

2019年11月26日

自凝島神社(おのころ島神社)は、兵庫県南あわじ市にある神社である。

おのころ島とは、日本神話に登場する島の名称である。

神世の昔、伊弉諾尊と伊弉冉尊が天からおのころ島に降り立ち、そこから日本列島を生んだという。おのころ島は、まさに日本国土の発祥の地でなのである。

おのころ島の伝承地は、淡路島周辺を中心にいくつかあり、当社のある小高い丘もそのうちの一つだ。

広告

自凝島神社について

おのころ島神社 概要

  • 所在地   兵庫県南あわじ市榎列下幡多415番地
  • 電話番号    06-6311-8626
  • 主祭神      伊弉諾尊・伊弉冉尊・菊理媛命
  • 創建年      不明
  • 社格   村社
  • 公式HP    https://www.freedom.ne.jp/onokoro/

おのころ島神社 アクセス

MAP

[map lat="34.312363″ lng="134.771143″ height="320px"]

最寄り駅

高速バス「榎列」バス停から徒歩10分

駐車場  

  • あり(無料)

神話:おのごろ嶋の生成

ちなみに、自凝島(おのころ島・おのごろ嶋)とは、「自ずから凝り固まった嶋」という意味。

自ずから凝り固まるとは?それは、神話を読むとわかる。

古事記から抜粋しよう。

二人は、天浮橋という階段に立って、天沼矛をさしおろして下の世界をかき回しました。海水はコオロコオロと鳴り響きます。

矛を引き上げますと、その矛先から滴り落ちる塩が積もり積もって島ができました。その島を淤能碁呂嶋(オノゴロ島)といいます。

日本書紀では、

伊弉諾尊(いざなきのみこと)と伊弉冉尊(いざなみのみこと)とが、天浮橋(あめのうきはし)の上にお立ちになり、二人で相談されておっしゃいました。

「この下には、なぜ国はないのだ?」

そこで、玉のついた矛「天之瓊矛(あめのぬぼこ)」を差し入れて、これを探ると、滄溟(青海原)ができました。

その矛の先から滴った潮が固まって、一つの嶋が成りました。名を磤馭慮嶋(おのごろしま)といいます。

二柱の神はその嶋に降り立って、夫婦で洲国(くに)を生もうと思いました。

このように「おのごろ嶋」は、伊弉諾と伊弉冉の二柱の神が差し入れた矛の先から滴った潮が積もって固まって出来た島。

一方で、このあと生まれる淡路島や本州や四国などの日本列島は、伊弉諾と伊弉冉の性交によって生まれるのだ。

そこに大きな違いがある。

ちなみに、現在のおのころ島神社は田園地帯の真ん中にあるが、かつてはここは入り江になっていたらしい。

大きな入り江に浮かぶ小島を想像しながら、下の画像をご覧いただきたい。

おのごろ島神社HPより拝借しました。

自凝島神社の祭神

そういう場所であるからして、当然ながら祭神は、「伊弉諾尊」と「伊弉冉尊」の我国初の夫婦神なのである。

さらに、配神として「菊理媛命」を合祀している。

伊弉諾尊と伊弉冉尊

世界が出来た時に現れた神々を、日本神話では「造化三神」とか「別天津神」とか「神世七代」というように、特別に尊い神としてグループ化している。

この二神は、神世七代(かみのよななよ)の七代目にあたる。

初めに現れた神から、この七代目までの間に、神もどんどん進化していく。

性別も個性も形もないものから、形ができ、性別ができ、生殖機能を持ち、個性が生じてくるのだ。

そういう意味で、この七代目の「伊弉諾尊」と「伊弉冉尊」は、性別もあり個性もあり、多くの神を生むことができる、いわゆる「神としての完成形」なのである。

完成形だからこそ、天からおのごろ嶋に降り立ち、我国初の性交を行い、国を生み、大自然の神々を生んでいくのだ。

そして最後の最後、死別し、死別後に離婚する。我国初の離婚も。

しかし、死別後に離婚するとは神様らしい。。。

菊理媛命

合祀されている「菊理媛命」は、離婚後の二人の仲を少なからず取り持った女神として日本書紀に登場する。

「菊理媛命」が何かを言ったようだ。これに対して伊弉諾尊が褒めたとだけ記載されている。何をどのように取り持ったか、興味深いところではあるが、具体的に記されていないからわからない。

しかし、二柱の神を祀るにあたって「菊理媛命」を合祀する意味は、そのような所にあるのだろうと推察するのである。

自凝島神社のご利益

いうまでもなく、、、

我国初の夫婦で、実に多くの神を生んだことに由来して、「縁結び」「子宝」「安産」のご利益を期待しようではないか。

また縁結びのご利益については、伊弉諾尊・伊弉冉尊から頂くのもさることながら、「菊理媛命」からも頂けるのだろうと思う次第である。

スポンサーリンク

自凝島神社 参拝記録

淡路島観光と言えば、明石海峡大橋、鳴門うずしお、洲本温泉、新鮮な魚介類・玉ねぎ・淡路牛などのグルメあたりだろうか。

しかし私は、そこに、神社参拝を追加して頂きたいと思うのである。それは、言うまでもなく淡路島は我国で最初に生まれた国土だからだ。

神話上の話ではあるが、日本人のDNAを持つ私としては、淡路島に特別な感情を抱かざるを得ないのである。

とエラそうに言ったが、今回の参拝は、娘が出場する近畿高校駅伝観戦のついで。昨年までの6年間、大阪の能勢で行われていた近畿大会は、今年からの6年間を淡路島で行うという。

そして、スタートが当神社の鳥居前ときたから、これは参拝しないわけにはいかなかったのである。

大鳥居

この朱色の大鳥居は、近くを走る神戸淡路鳴門自動車道からも良く見える大きな大きな鳥居だ。

鳥居から延びる内参道と石段の先に、夫婦神が鎮まるのである。

鶺鴒石

石段を昇り切った所の右手に「鶺鴒石」がある。

セキレイとは、雀よりも一回り大きく、白を基調に背中が黒い野鳥で、最近は都会でもよく見かけるようになった。

長い尾を上下にヒョコヒョコを動かす仕草が特徴的。また頭もヒョコヒョコ。

日本書紀によると、

伊弉諾と伊弉冉は男女の営みで国を生もうと思ったが、そのやり方がわからず困っていた。そこにセキレイが飛んできて、尾羽を上下にヒョコヒョコ動かした。これを見た二人は、ピーンと来た。「そうか、そういう動きをするのか、、、」

そういうことで、セキレイ石を縁結びの祈願所として設置しているのだ。

祈願方法は、、、

新しい縁を授かりたい場合

白の綱を握り、次に赤い綱を握る。そして祈る。

今の縁を深めたい場合(一人で参拝)

赤い綱を握り、次に白い綱を握る。そして祈る。

今の縁を深めたい場合(カップルで参拝)

赤い綱を男性が握り、白い綱を女性が握る。そして、手を繋いで祈る。

拝殿

こちらが、伊弉諾尊・伊弉冉尊・菊理媛命が鎮まる本殿である。

二拝二拍手一拝。娘の健闘を祈る。

ついでに、夫婦和合も祈っておこう。

本殿

本殿は、お伊勢さんと同じ神明造(しんめいづくり)の神殿である。棟持柱(むなもちばしら)が特徴だ。

八百萬神社

本殿の裏手に、両神が生んだ多くの神々を祀る「八百萬神社」がある。まさに、両神の愛の結晶なのである。

縁結び正式参拝方法(ご提案)

おのごろ島神社の拝殿前から、本殿の周囲をぐるっと一周まわれるように石畳が取り巻いている。

神話では、、、

伊弉諾と伊弉冉は、オノゴロ島を天柱に見立てて、周囲を廻って向こう側で逢う。初めての時は、そのあとのことを女が主導権を握ったため失敗した。2回目は男が主導権を握ったため立派な国が生まれた。

なので、縁結び・子宝を祈るカップルに、一つ提案なのだが、、、

  • 拝殿にて参拝。
  • 本殿の周りを男は左まわり、女は右回りで廻り込んで本殿裏で逢う。
  • 男から先に「なんと、かわいいお嬢さんだろう!」と声を掛ける。
  • 次に女から「まあ、なんて素敵な人でしょう」と声を掛ける。
  • 男が女の手を取る。
  • そして、鶺鴒石まで手を繋いで移動する。
  • 紅白の綱を握って将来を約束する。

これを、おこのろ島神社における「縁結び祈願」の正式方法としてはいかがだろう。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!

スポンサーリンク