太郎坊宮|滋賀|有名アスリートも参拝する勝運と幸福の神を祀る天空のパワースポット!
太郎坊宮前という駅がある。一日の平均乗車数が100人という駅だ。近江鉄道八日市線というが、まずもって乗ることは無かろう。
その太郎坊宮前駅から赤神山までは一直線だ。
大鳥居の足元に駐車場がある。正式な参拝は、この大鳥居から徒歩。それが修行だと説く。
麓の鳥居からさらに車で上がることもできる。ますは成願寺の駐車場があり、さらに上がると、太郎坊宮祈祷殿横にも駐車場がある。
お年寄りやお体の具合のよろしくない方は、迷わず祈祷殿横の駐車場を利用頂きたいと思う。
私は、成願寺横の駐車場に停めた。。。ちょっとだけ、楽をした格好だ。
参拝記録
成願寺
まずは神宮寺である成願寺にお参りだ。
横手にある鐘は「開運招福の鐘」と称する。
100円を本堂の賽銭箱に入れることにより、1回だけ鐘を撞く権利を得ることが出来るというシステム。
高校生の娘と一緒に綱を持ち鐘を撞く。父としては、めったにない幸せな気分になる。まさに「招福」だ。
太郎坊宮入り口の鳥居
さあ、ここから距離にして400m・約750段の石段が始まる。
香川の金刀比羅宮の石段が785段。あれを登った経験のある私は、750段なら楽勝と思ったのだが、、、
- 傾斜がきつい。
- 石段の奥行きが狭いから、つま先が次の段に当たる。
- 途中で平坦になる場所が少ない。
いろいろと見て歩けて、石段の幅が広い金刀比羅宮と比べると、3倍はしんどいと感ずる。
不上石
石段の中間に「不上石」なる石が据えられている。
もともとは、石段の石のひとつだったらしい。
明治の初めごろまで、肉・鶏・魚を食べた人はこの石から上には上がってはいけないルールとなっていた。
神が鎮まるご神体山には不浄の持ち込みは厳禁なのだ。
なんと!昼食に鮎の塩焼きと肉巻きおにぎりを食べてしまったではないか!
誠に申し訳ないことだが、今日のところは堪忍して頂きたい。。。
そして、
この石、魚の形をしている。。。不浄と不上。うまく名付けたものだ。。。
などと感心する次第である。
さあ、740段ほどある石段の3/4ほど上がったところに祈祷殿がある。
既に息は上がり、太ももには乳酸がたまっている。ちょうどよい小休止だと思ったが、JK娘がどんどん進むので、休むこともできず。。。
祈祷殿の向こうには大きな駐車場が見える。。。うらやましく思う。。。
参集殿
祈祷殿から、少しだけ登ると、遠くからでも目立つ、ホテルのような大きな建物に到着。これが参集殿である。
JK娘がその前で待っていた。よかった。。。
もし、御朱印を頂く場合は、ここに御朱印帳を預けておいて、帰りしなに頂いて帰るのがよかろうと思う。
建物内にはトイレもあり、コーヒーや紅茶も飲める。アタック前のペースキャンプのイメージだ。体力の回復を待つ。
そして、喫煙者にはうれしいお知らせ。参集殿入り口の左手、自販機の奥に灰皿が置いてある。ベンチもある。
カルピスサワーを飲み、ショートホープを一服。不浄に不浄を重ねてしまった。
最終のトイレを済ませ、息を整え、再び出発。ここから本宮まで110mだ。
龍神舎と御霊水
参集殿から少し上がると手水がある。
手水舎と、その奥に龍神様が祀られている。ここで手口を漱いで不浄を洗い流そう。
この手水舎の脇の石畳が赤神山への登山口。山頂の磐座まで30分程度で登ることが出来るらしい。
さすがに不浄だらけの私は、後日に改めることとする。
拝殿
本殿の真下あたりに拝殿がある。神額には「赤神山」。おそらくここが、元の本殿だったと思う。
本殿に造られた拝殿は非常に狭いので、祭儀の多くはこちらで執り行われているらしい。
所願成就の「夫婦岩」
さあ、ラストスパート。そして、ここからが太郎坊宮参拝のメインイベントだ。
拝殿から少し上がると巨石が立ちふさがる。
これが、大神の神力で押し開かれたと言い伝えられている「夫婦岩」だ。山側(右)の巨石が男岩。谷側(左)の巨石が女岩。
本当に二つに割れたのだろうか。合わせるとピッタリとくっつくように思える2つの巨石の間は80cm。
願い事を唱えながらここを通る。
善人は通り抜けられるが、心に悪意を持つものは岩に挟まれてしまう
との言い伝えがあるらしい。
縁結びのご利益もあると聞く。
景色
これが、本殿前から見た下界の景色。
ここが高天原だと言われたら、それも納得できそうな景色である。
勝運のパワースポット「本殿」
夫婦岩を通り抜けたら、本殿が見える。あと、数十段だ。行列が出来ていた。
かつてはここに、太郎坊大権現の像が祀られていたということになる。
二拝二拍手一拝。
行列ができているため、手早く参拝を終えなければならなかったのが、少しく残念なのである。
狭い拝殿内に、授与品の授与所が設置されている。
こちらで絵馬を頂き、裏参道にある「一願成就社」まで降りて参拝し絵馬を掛けるのが習わしとなっている。
裏参道
帰り道はこちらを通ることになるが、岩肌に設置された急こう配の石段。なかなかもって怖い。
雨天は滑らないように気を付けなければならない。雪が積もることもしばしばあるときく。そんな日の参拝は避けたほうがよかろうと思うのである。
一願成就社
本殿から降りてくること5分程度。絵馬掛があるからすぐわかる。「一願成就社」だ。
天狗の面が掲げられた社殿。
ここで、絵馬に書いた願いを願掛けするわけだ。
二拝二拍手一拝。再び、お願いごと。。。
お百度の方法
- 一願成就社内に置かれている白い石に願いを書く。
- その石と、お百度用の「こより」をもって、いざ出発。
- 一願成就社の左横から奥に進むと、山肌に沿って「お百度道」がある。
- お百度道を進み、一番奥の紫微社との間を百回往復する。
- 最後に、一願成就社の横の崖にある「鎮魂窟」に石を供えて終了。
お百度道の途中には、夢社・玉石社がある。それぞれ巡礼しながらお百度を踏むと、さらに効果アップか?
祈祷殿
一願成就社から下ること3分。あちこちに潜む七福神像を探しつつ、絵馬殿を通り抜け、行きしなに通過した祈祷殿まで戻ってきた。
ここは、本殿まで登れない方々の参拝所であり、かつ車のご祈祷所でもありながら、願掛けも可能という。
願掛け天狗
- 祈祷殿の正面で参拝。
- 祈祷殿横の「願掛け天狗」の黒い玉「神威玉」を両手で撫でる。
- その手で体の悪い部分を撫でる。
なかなか、可愛い天狗である。黒い玉だけでなく、鼻も触られているようで黒い。
天狗の鼻を触りたくなる気持ちは理解できる。それが人間の性(さが)だから。かく言う私も、JK娘も、思わず触ってしまったのだから。。。
ちなみに、勝守はこちらでも頂くことが出来るから安心だ。
さあ、あとは550段ほどの石段を降りるだけ。。。頑張ろう!
最後に
太郎坊宮は、神仏分離された時代を経た現代においてもなお、山岳仏教や修験道と混然一体となった信仰スタイルを保っていて、一種独特な雰囲気を感じることが出来る。
しかし実は、江戸時代までの神社はこのような形態が当たり前だったであろうことを考えると、まさに江戸時代にタイムスリップしたかの如き体験を得ることが出来る、非常に貴重な存在だと思った。
それもこれも、ご神体山に鎮まる神の大いなる力のなせる業なのかもしれない。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません