菅原神社|平野|JR加美駅前に鎮座する古社

2018年11月2日

菅原神社(すがはらじんじゃ)は大阪市平野区加美鞍作に鎮座する神社。

鞍作(くらつくり)の地名の由来は、武具の馬具を作る「鞍部」が居住した地域だったからとか。

そして鞍作氏といえば、「鞍作止利」。あの飛鳥寺の仏像や法隆寺の釈迦三尊像を鋳造した人物。三代続く敬虔な仏教徒で、蘇我氏とは縁が深い

物部ワールドに、蘇我氏に近しい氏族の本拠があったというわけだ。

JR大和路線の加美駅の駅前に鎮座していることもあり、アクセスは良好だ。一度は訪れていただきたい神社である。

広告

菅原神社について

菅原神社 概要

  • 所在地   大阪府大阪市平野区加美鞍作1-5-17
  • 電話番号  06-6792-6425
  • 主祭神   天照皇大神・菅原道真公
  • 創建年      不明
  • 社格   村社
  • 公式HP     https://kami-sugahara.wixsite.com/home

菅原神社 アクセス

MAP

最寄り駅

  • JR大和路線「加美駅」徒歩20秒
  • JR大阪東線「新加美駅」徒歩3分

駐車場

  • あり(境内乗入・無料)

菅原神社の祭神

もちろんのことながら、菅原道真公が祀られているが、天照皇大神も祀られている。

菅原道真公

菅原道真公は平安時代の学者であり政治家。かつては日本三大怨霊の一人に数えられる祟り神であったが、現在は学問の神として全国各地に祀られている。

道真公は、幼いころから学業に優れ、5歳で和歌を詠んだという天才である。そして天才でありながらも努力を惜しまない大秀才でもあった。

藤原氏全盛期を迎えようとする時代に、土師氏の末裔という家柄の菅原道真公が右大臣にまで昇り詰めたことは、当時の常識では考えられないくらいの大出世。宇多天皇による大抜擢なのである。

であるがゆえに妬まれる。

やがて、宇多天皇の御代から醍醐天皇の御代へ。左大臣であった藤原時平の讒言を真に受けた醍醐天皇の命により、大宰府の「大宰権帥」(大宰府の副長官)に格下げされた。大降格。すなわち左遷である。もう、流罪に近いだろう。

太宰府で失意のうちに死去。「天満大自在天神」となり、都に天変地異を引き起こす怨霊となった。

これを畏れた朝廷は、道真公の怨念を鎮めるため、都に社殿を造営して道真公を神として祀ることにした。北野天満宮の創建である。

菅原神社の創建

創建年代は定かではない。公式HPを参照すると、次のような由緒が記されている。

もともとは、天児屋根命を祀る神社で、「橘の宮」と称していたといわれている。

孝徳天皇(大化)により難波長柄豊崎宮が造営されたとき、巽の方角に王城の守護として大将軍を齋祀ったのに習い、渋川郡竹渕郷の止苅村主家麿によって創建された。

この地は清水がこんこんと湧出ていて渇くことがないため、これを池水として燕子花(かきつばた)を植え、天照皇大神降臨の聖地とみなし齋祀り、鬼門の守護神とした。

難波長柄豊崎宮は、現在の大阪城の南にある難波宮跡の場所にあったとされる。

現在、巽(南東)の方角に大将軍社は無い。かつてはあったのだろう。

それに習ったということであるが、当社は「鬼門の守護神とした」とある。

どこから見た鬼門なのか。

鞍作寺の鬼門だろうか。鞍作集落そのものの鬼門ということだろうか。

時は移り平安時代。菅原道真公が大宰府に異動する旅の途中に、道明寺(羽曳野)の尼となっていた叔母の元を訪れた。

そして、道明寺から大和川を下り、さらに平野川を下って、この地の磯辺に船を寄せて、花盛りの燕子花(かきつばた)を愛でた。と伝わる。

ここの燕子花は、黄金色の花をつけたという。そして、この泉でしか育たなかったという。極めて特別な珍しいものであったらしい。

よって、道真公はここを訪れたのだろう。

道真公が太宰府にて亡くなられたのち、北野天満宮が創建された。これに習って、この地にも道真公の神霊を祀り、天照皇大神との2座を祀る神社となった。

江戸時代には、道真公を文教の神とし「大自在天満天神社」と称したという。

この時点ではすでに、天児屋根命は祭神から外れているようだが、その時期や経緯は定かではない。

菅原神社のご利益

創建の経緯、祭神のご神徳より、下記のご利益を頂けるとのこと。

  • 方除け・厄除け
  • 学業向上
  • 家内安全
スポンサーリンク

菅原神社 参拝記録

JR大和路線「加美駅」の南の出入り口から出る。出たら左を見る。鳥居が見えるだろう。

車の場合は、一方通行や細い道があるため、少しくややこしい。カーナビに頼るしかなかろう。境内に駐車場がある。

社頭

方除天神とある。

ご神木

境内のど真ん中にご神木。車はこのように境内に停めることになる。

車祓所

鳥居の正面の拝所。車祓所だ。一瞬、こちらが拝殿と勘違いしてしまう配置だ。

拝殿

車祓所から右へ回り込むと拝殿がある。南向きだ。すぐ前が道路になっていて、拝殿前の奥行きは狭い。

二拝二拍手一拝。

拝殿内部の神額には「天満宮」とある。

杉丸大明神

拝殿の右奥に「杉丸大明神」が祀られている。お稲荷さんだ。祭神は「保食大神」(うけもちのおおかみ)

商売繁盛・五穀豊穣のご利益が頂ける。

白龍弁財天社

杉丸大明神の隣に、白龍弁財天社。祭神は白龍弁財天である。

金運はもちろんのこと、恋愛運も向上するとされる。

社務所

社務所に整骨院が併設されている。宮司さんが鍼灸師なのだろうか。単なる場所貸なのだろうか。不明である。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!

スポンサーリンク