若宮神社|大神神社摂社|磐座に祈る「御誕生所社」は安産のパワースポットである!
大神神社の二の鳥居前から、北に向かって進んだ突き当たり、綺麗な青い「神額」が特徴の鳥居が見えてくる。こここが「若宮神社」だ。
若宮とは、本宮の主祭神の御子を祀る神社につけられる名称だが、こちらに祀られている「大直禰子命」(おおたたねこ)は、日本書紀では大物主大神の御子だが、古事記では4世後の子孫とされている。ややこしい。
そして、拝殿の形状をご覧いただくとお分かりの通り、奈良時代は「大神寺」、鎌倉時代は「大御輪寺」と称した寺院であった。すなわち神仏習合である。
国宝の十一面観音と太田田根子命が併祀されていたという。
明治の神仏分離政策で、聖林寺に分離され「大田禰子神社」なるのだ。
若宮神社の祭神
主祭神は、前述の通り「太田田根子命」。
配神は「少彦名命」と「活玉依姫命(いくたまよりひめのみこと)」である。
大田禰子命(大田田根子命)
崇神天皇の御代に、疫病が大流行。このとき、大物主大神が現れて崇神天皇に言った。
「もっとちゃんとワシを祀れ!不義理者めが!しっかり祀れば、この疫病を鎮めてやろう!」
加えて言います。「ただし、大田田根子に祭主をさせること!わかったか!」
大田田根子は、懸命に祈る。その甲斐あって疫病は治まったという。
活玉依姫命
活玉依姫命は、大変な美人。立派な身なりの男が毎晩のように通ってきては早朝帰っていく。そうこうするうち、とうとう妊娠。男の衣服に糸を縫いつけて、どこの誰だか調べることにした。
そうとは知らず、今宵も事を終えて男は帰る。翌朝、鍵穴から出て行く糸を辿っていくと、三輪山の社に到達した。なんとびっくり、あの男は大物主大神だったのである。
日本書紀では、このときのお腹の子供が「大田田根子命」だとしており、古事記では、その子の3世後の子孫としている。ややこしい。
若宮神社 参拝記録
若宮神社の鳥居の横には、大きな杉の切り株がある。「苧環(おだまき)杉」の古株だ。
『古事記』にあるご祭神と活玉依姫(いくたまよりひめ)の神婚譚で、姫が糸巻きの糸をたよりに三輪山に至った時に、糸がこの杉のところで終わっていたとされる伝説の杉。緒環(おだまき)とは糸巻きのこと。
大神神社HPより
この「苧環杉」は、ご祭神が現れたという「三輪の七杉」のうちの1本である。
三輪の七杉
根株が現存しているものは3本で
- 「苧環杉」
- 「しるしの杉」(大神神社内の手水舎にある。)
- 「衣掛け杉」(大神神社内の手水舎前から拝殿に向かって右に入ったところにある。
以下の4本は、現存していない。
- 「燈明杉」
- 「二本杉」
- 「飯杉」
- 「伐掛杉」
安産の神「御誕生所社」

社殿に向かって左側に「御誕生所社」がある。ご祭神は「鴨津美良姫命」。安産の守護神だ。
こちら、磐座神社と同じく、磐座をご神体として社は設けられていない。
で、この鴨津美良姫命が大田田根子の母親であるという説もあり、さらにややこしくなってくるんで、考えないことにする。
霊能でもあれば、神様に伺うことができる?のだろう。
琴平宮
社殿に向かって右側奥に「琴平宮」がある。ご祭神は「大物主大神」。前述の話からすると、大田田根子命のお父さんか、高祖父にあたる。
のだが、「琴平宮」の社名からして、大神神社からの勧請ではなく「金比羅宮」からの勧請なのであろう。ややこしい。
最後に
数ある摂社の中で、最も落ち着いた雰囲気を持つ神社であった。
若宮神社 概要
- 所在地 奈良県桜井市大字三輪字若宮
- 電話番号 0744-42-6633
- 創建年 不明
- 社格 なし
- 公式HP http://oomiwa.or.jp/
若宮神社 アクセス
MAP
最寄り駅
- JR桜井線「三輪駅」徒歩5分
駐車場
- あり(無料)大神神社の駐車場を利用
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