三社神社|大阪|港区の総鎮守。
三社神社は、大阪市港区磯路にある神社。
ここは安治川と尻無川に挟まれた埋立地で、環状線の弁天町駅から西へ300mほどの住宅地の中に鎮座する。
4車線の広い道路に面し、北には「中央大通り」が、南には「みなと通り」が走るというような立地にもかかわらず、境内に入ると思いのほか静かな神社である。
三社神社について
三社神社の概要
- 所在地 大阪府大阪市港区磯路2丁目18−23
- 電話番号 06-6571-1058
- 主祭神 天照皇大神、豊受大神、住吉大神、他三柱
- 創建年 元禄11年
- 社格 村社
- 公式HP 無し
三社神社 アクセス
MAP
最寄り駅
- JR環状線「弁天町」徒歩4分
駐車場
- 参拝者用無料駐車場あり。
境内の空いたスペースに停めることが出来る。誘導看板あり。
三社神社の祭神
天照皇大神、豊受大神、住吉大神、熱田大神、斎主大神、秋葉大神の大神達を祀る。
そして、この6大神をあわせて「三社大神」(さんしゃのおおかみ)と呼んでいる。
天照皇大神
ご存知の、伊勢の内宮の正宮に祀られる、太陽神であり日本神道における最高神。皇室の祖神にして、日本国と日本国民の総氏神様。
豊受大神
こちらも、伊勢の外宮の正宮に祀られる、食物を司る大神である。天照皇大神の食事のために丹後の籠神社から呼ばれたという。
住吉大神
イザナギの禊で、海にもぐって身を清めたときに生まれた、底筒之男命・中筒之男命・表筒之男命の三柱の神の総称。
祓いの神であり、航海の守護神でもある。
熱田大神
名古屋の熱田神宮に祀られる大神。その正体は、草薙神剣に宿る天照大御神とも、日本武尊とも。
斎主大神
香取神宮の主祭神である経津主神のこと。出雲の国譲り神話において、高天原から遣わされ、大国主命に国を譲るよう迫った軍の神。
秋葉大神
全国各地の秋葉神社に祀られる、火之迦具土命(ほのかぐつち)のことを指す。火除けの神として祀られる。
三社神社の創建
元禄11年の11月。
九条嶋村の開拓を行った市岡與左兵衛宗勝が、埋立および新田開発工事の安全と成功を祈って、天照皇大神・豊受大神・住吉大神の三大神を勧請し、社殿を造営して祀ったのが起源という。
当初は、三社宮と称されたらしい。
ちなみに、この開拓者「市岡さん」の名前が、隣の町名「市岡」として残っている。
その後、氏地の中心である弁天町あたりに遷座。
隆盛を極めるも、昭和20年、太平洋戦争末期の空襲によって一夜にして焼失。
昭和35年に、現在地にて再建された。
三社神社のご利益
そもそも、海岸の埋め立てと新田開発の守護のために、そして新田開発後の五穀豊穣を祈って三大神が祀られたわけであるからして、波除すなわち海上安全、厄災除け、五穀豊穣、地域住民の家内安全、これがご利益と言えよう。
その後に勧請された三大神のご神徳により、大業成功、国家鎮護、火災除けのご利益も頂けそうだ。
三社神社 参拝記録
大阪市内を東西に貫く「中央大通り」を西へ西へと進む。弁天町駅前を通り過ぎるとすぐ「磯路1」の交差点が見えてくるだろう。
その交差点を左へ(南へ)曲がると、鳥居が見えてくるはずだ。
駐車場は境内の空きスペースなのだが、正面からは乗り入れることは出来ない。境内の南面の鳥居から入場しよう。
社頭
大きく美しい構え。鳥居の色が濃い目のグレーで、なかなかに渋い。
内参道と広い境内
鳥居をくぐると、真っすぐ伸びる内参道。両側には何もない広々とした空間が広がっている。
初代神武天皇を祀る橿原神宮で感じたのと同じような、大らかで優しい雰囲気が感じられるいい場所だ。
拝殿
博多の警固神社にも似た、こじんまりとまとまった、でも精悍な雰囲気の拝殿。
破風が唐破風ではなく、直線的なフォルム。これが精悍さを表現しているのか。私はコチラの方が好みである。
二拝二拍手一拝。
風が吹く。風は神様の息とも言われる。風で神様の気持ちがわかる。
狛犬
こちらの狛犬は、よく見かける筋骨隆々でクルクル毛の狛犬ではない。
やせ型で、まるで狼が遠吠えしているような狛犬だ。肋骨と背骨が浮き出ている。前に回ると、男の子のシンボルも、、、
いや、失礼。余談であった。
境内社
広い境内ではあるが、境内社は少ない。しかし、これぐらいがちょううど良い。
稲荷社
大半の神社には、末社として稲荷社が祀られている。そしてその多くが、〇〇大明神などと書かれた提灯をたくさんぶら下げているのであるが、あれはいただけない。賑やかではあるが、品が無い。
こちらは、実にシンプルで美しい。そして明るい。
柿本神社
柿本神社には、柿本人麻呂朝臣が祀られているのであろう。
どんな縁でこちらに祀られているのかは不明だが、博多の住吉神社の末社にも「人丸社」があり柿本人麻呂が祀られていたが。
住吉大神、柿本人麻呂とも、和歌の神様と言われているからか?
大海神社
大海神社には、豊玉彦と豊玉姫が祀られる。と思われる。海を司る大神とその娘であるからして、海上安全を祈願する当地にふさわしいと感ずる。
大阪の住吉大社の第一摂社に大海神社がある。同じように、こちらにも勧請したのであろうか。
最後に
三社神社は、広い境内に優しくほんわかした空気が漂う、気持ちのいい神社であった。
天照皇大神、豊受大神、住吉大神の三大神を祀るを起源とするという三社神社。境内社3社のうち2社が住吉神社に縁の深い神社であること、そしてここが港町であることから、三社神社のメインは、住吉大神なんだろうと感じた。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!
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