北野天満宮④|京都|御后三柱・牛社・天狗山。パワースポットが目白押し。

2019年7月3日

北野天満宮は、京都市上京区にある神社で、二十二社の下七社に選定された霊験あらたかな神社である。

学問の神様として名高い菅原道真公を祀っている。がしかし、その道真公は実は怨霊。ここ北野天満宮には多くの怨霊が鎮まっている、いわば鎮魂のための神社なのである。

今回は、その鎮魂の社「十二社殿」の向かい側、すなわち本殿の裏側にある参拝所からスタートだ。

黄色のスポットをご紹介することになる。

本殿の裏側にある参拝所。大阪天満宮、伊弉諾神宮、熱田神宮、高津宮、そして今宮戎。本殿の裏側にも参拝所を設ける神社は多い。

こちらも同じように、本殿の裏から主祭神を参拝するための参拝所かと思っていたのだが、、、

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御后三柱(ごこうのみはしら)

こちらは、本殿に祀られている主祭神「菅原道真公」ではなく、その祖先三柱を拝する場所なのである。

北野天満宮の本殿には、主祭神とは背中合わせ、すなわち北向きに、別の神座がある。これが七不思議のひとつ「裏の社」だ。

そして、そこに祀られる三柱の神とは、、、

天穂日命

菅原氏の祖神として祀られている。

天照大神と素戔嗚尊の誓約(うけい)によって生まれた男神で、天忍穂耳命の弟神となる

記紀によると、高天原から葦原中国平定のために大国主命の元に遣わされたが、大国主命を説得するうちに心服して地上に住み着き、3年間高天原に戻らなかった。

任務を遂行しなかった神という、なんとも不名誉な評価を受けているが、出雲国造の祖神とされる天穂日命を貶めたかった大和朝廷による、史実の改ざんが行われたのではないかとも言われている。

農業神、稲穂の神、養蚕の神、木綿の神、産業の神として祀られることが多い。

菅原清公 卿

道真公の祖父である。従三位 文章博士。

高名な儒学者「菅原古人」を父に持つ。若い頃は早良親王に付き従い勉学に励んだ。遣唐使として空海・最澄・橘逸勢らとともに唐に渡る。

その成果をもって、朝廷の儀式や衣服などの改革を行い、のちに菅原氏で初めて公卿に列せられた

菅原是善 卿

道真公の父。

十一歳の時、嵯峨天皇の前で書を読み詩を作ったという秀才。大学頭・勘解由長官などを歴任し、国の最高機関「太政官」の「参議」に昇進した。従三位。

学者、政治家としてだけでなく、学問所「文章院」を創設するなど、優れた人材を育成する「教育者」という側面を合わせ待つ。

 

二拝二拍手一拝。こちらのご利益は、学徳成就である。

さて、次は「牛社」に向かおう。北野天満宮の北西の角にあたる。

パワースポット 牛社

この鳥居の奥、黒い台の上に祀られているのが「一願成就のお牛さん」。この牛像を撫でると、一つだけ願いが叶うという臥牛の像である。撫でられ過ぎて、顔の形が無くなりつつある。

その裏には絵馬掛けがあり、受験シーズンにもなると受験生の大行列が形成される。

牛社の裏に、結界が張られたエリアがある。巨石が木の根元に置かれている。

単に、木の根が浮き出ていて、受験生が躓いたり滑ったりすることの無いよう、巨石を置き、注連縄で注意喚起を行っているというようにも見えるのだが、

近づくにつれて、なんとも重厚な気を感じる。しばらく足を止めて感じてみよう。

天狗山

というのも、この牛社の奥の林に「天狗山」なる小山があるという。天狗が出るとか出ないとか。

天狗山は、都の守護を司った北西に立つ北野天満宮の境内の、さらに北西にあることから、特に神聖な場所とされてきたようだ。これも北野天満宮七不思議とされている。⑥

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本殿西の境内社

八社殿

先ほどの十二社とは違い、朱色の社となっている。左から順に、、、

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八社殿の神々

■荒神社 <火産霊神・興津彦神・興津媛神> 火と台所の守り神
荒神(こうじん)
とは、およそ台所の神・竈の神が祀られる。火産霊神は火の神。前述の竈神社にも祀られている神。興津彦神・興津媛神は竈の神である。

■貴布禰社 <高龗神> 水の守り神 運気発祥の神
貴船神社の祭神「高龗神」は、水神であり龍体といわれている。主に山の上に降る雨を司るとされているが、実は出自が不明な、よくわからない神である。

■今雄社 <小槻宿祢今雄> 仕事の守り神
小槻宿祢今雄
は、平安時代前期の貴族である。近江の豪族で雄琴を治めていた。雄琴神社の祭神である。

■早取社 <日本武尊> 災難厄除けの神
日本武尊
は、12代景行天皇の皇子にして14代仲哀天皇の父である。記紀には、草薙剣で各地を平定した古代の英雄として描かれている。

■御霊社 <菅公の眷属神 の御霊> 開運招福の神
道真公の眷属は、金剛力士、雷神、鬼王、夜叉神、毒龍、悪鬼などなど10万とも16万ともいわれている。

■安麻神社 <菅原道真公のご息女> 悩み事・憂い事の救済の神
道真公の息女というと、以下の4名が記録に残っている。

  • 衍子・・・宇多天皇の女御となり、皇女をもうけた。
  • 尚子・・・尚侍を務めた。
  • 寧子・・・尚侍から斉世親王の室となった。
  • 俊子・・・藤原発成の室となった。

しかし、左遷に随行した娘がいるようだ。それが「紅姫」非業の死をとげ「紅姫天王」となり天神の眷属になったとされる。

■高千穂社 <瓊瓊杵命・天児屋根命> 五穀豊穣の守り神
瓊瓊杵尊
は、天照大神の孫。高天原から高千穂の峰に降臨した天孫である。

天児屋根命は、岩戸隠れ神話で、岩戸の前で祝詞を奏上した神。天孫降臨では、随伴した五伴緒の一柱とされている。藤原氏の氏神として信仰されてきた。

■福部社 <十川能福> 開運招福の神
十川能福は、道真公の舎人
。老松神と同じく天神の眷属であり、荒ぶる神である。水害を引き起こす神と言われている。

こちらには、眷属の神々とともに、神話に登場する神々も祀られているようだ。

さあ、八社の隣は、四社である。

四社殿

左から順に、、、

■若松社 <若松章基>
若松章基は、道真公の家臣
と思われる。そして眷属となったと思われる。わからない。

■八幡社 <誉田別尊> 厄除け
15代応神天皇
。神仏習合により「八幡大菩薩」とも。天神の眷属が引き起こす災いを抑える力を持つとされる。

■松童社 <神太郎丸> 厄除け
神太郎丸(みわのたろうまる)
は、文子に託宣が降りた4年後に、それを促す託宣を受けたという。北野天満宮の創建に尽力した一人である。

■夷社 <事代主命> 漁業・商業繁盛の守護神
事代主命は、大国主命の息子とされているが、本来は大和国葛城の神である。田の神・託宣の神。えびす神と習合した。

七社殿

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タイトル

■大判事社 <秋篠安人卿> 立身出世の守り神
道真公の曾祖父である「菅原古人」と「秋篠安人」は兄弟。もともとは土師宿禰。本拠地の地名をとって秋篠宿禰に改姓したのが安人で、菅原宿禰に改姓したのが古人である。

奈良末期から平安初期の貴族で、左大弁・左衛士督に昇進するも伊予親王の変に関与した罪(冤罪)で左遷。しかし翌年には不死鳥の如く復権し「弘仁格式」も手がけた。最終官位は参議・従三位・近江守

■三位殿社 <菅原在良卿> 学業成就の神
菅原在良は、道真公の6世孫。平安中期から後期にかけての貴族。官位は従四位上・式部大輔。贈従三位。

■和泉殿社 <菅原定義卿> 学業成就の神
菅原定義は、道真公の5世孫。官位は従四位上・大学頭・和泉守。贈従一位。和泉守のとき、更級日記の作者「菅原孝標の娘」が訪れている。

■宰相殿社 <菅原輔正卿> 学業成就の神
菅原輔正は、道真の曾孫。正三位、参議、贈正二位。

■周枳社 <天稲倉宇気持命・豊宇気能媛> 縁結び・夫婦円満の守り神
天稲倉宇気持命とは?ウケモチの命であるから保食神(うけもちの神)とするなら文字通り食物を司る神。豊宇気能媛も食物・穀物を司る神である。

社名の「周枳」は?丹波国周枳に名神大社の大宮売神社がある。祭神は大宮売神と若宮売神(豊受姫神)。この大宮売神は宮中の平安を司る神である。

宮中は皇位争いを伴う権力争いが渦巻いていた。ほとんどの冤罪は、これらに起因している。大宮売神こそが、まさに北野天満宮に必要な神なのではないだろうか。

■一拳社 <一言主神> 一願成就の神
一言主神は、大和国葛城を拠点とした葛城賀茂氏が祀る神である。「吾は悪事も一言、善事も一言、言い離つ神。」とされている。転じて、一言の願いであれば何でも叶える神として信仰されている。

■那伊鎌社 <建御名方命> 農業の守護神
建御名方命は、大国主命の息子。国譲りの際、建御雷命との争いに敗北し諏訪まで逃げたとされる。諏訪大社の主祭神である。

こちらは、菅原一族の祖霊を中心に祀られているようだ。

長丁場だった北野天満宮も、次回が最終回である。あとしばらくお付き合いいただきたいと思う。

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北野天満宮 概要

  • 所在地  〒602-8386 京都府京都市上京区馬喰町
  • 電話番号  075-461-0005
  • 主祭神  菅原道真公
  • 創建年    947年
  • 社格   二十二社
  • 公式HP   http://kitanotenmangu.or.jp/index.php

北野天満宮 アクセス

MAP

最寄り駅

  • 京福電鉄北野線「北野白梅町」徒歩8分(大鳥居まで)

駐車場

  • あり(有料) 

私が参拝した時は、パーキングの出口は開放されていた。よって無料だった。