福田神社|岡山蒜山|なんと樹齢650年!ご神木の大銀杏の圧倒的な存在感に脱帽!

2019年4月26日

福田神社は、岡山県真庭市蒜山中福田に鎮座する神社である。別名「大宮様」といわれ「大宮踊」は国の重要無形民俗文化財に指定されている。

google earthで見るとよくわかるのだが、ここは蒜山の麓で、蒜山盆地がキュッとくびれる部分。そして、ここから多方面に道路が伸びという、まさに交通の要所に鎮座している。

秋には境内のご神木である「大銀杏」が黄金色に輝き、またその落ち葉で境内一面も黄金色の絨毯が敷き詰められたように見えるらしい。

訪れるなら秋をお勧めする。

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福田神社について

福田神社 概要

  • 所在地   岡山県真庭市蒜山中福田392
  • 電話番号  0867-66-2357
  • 主祭神  大己貴命、素戔嗚尊、稲田姫命
  • 創建年      鎌倉時代以前
  • 社格   郷社
  • 公式HP     なし

福田神社 アクセス

MAP

最寄り駅

  • 中福田バス停下車 徒歩3分

駐車場

  • あり5台程度(無料)

福田神社の創建

創建年代は不明ながら、鎌倉時代仁治3年の古書に「布勢郷の大宮」とあり、同じく鎌倉時代文永年間の古書には「郷の宮」として記載があるからして、

鎌倉時代以前に創建された、歴史ある神社であることがわかる。

また、江戸時代元禄年間に編纂された「作陽誌」には「大森神社」と紹介されていて、明治維新まで大森神社と称されていたようだ。

福田神社の祭神

大己貴命、素戔嗚尊、稲田姫命の三柱を祀っている。

大己貴命(おおなむちのみこと)

大己貴命は、国造り・国譲り・出雲大社の祭神として有名な大国主命の亦の名。主に青年期に使われる名称というイメージがある。

協力者の少彦名命と大己貴命の名コンビで、各地を巡って国造りを行う神話は、若いヤンチャな男の子を連想させて面白い。

素戔嗚尊(すさのおのみこと)

伊弉諾尊が穢れを祓うために行った「禊」の最後に、伊弉諾尊の鼻から生まれたとされる神。

若いうちは、荒々しく粗暴な手に負えない神として描かれるが、高天原から追放されたあとは、八岐大蛇を退治した武勇伝や、日本初の和歌を詠ん神だったり、稲田姫と八重垣の内に宮殿を構えて出雲の王となったり、、、イメージチェンジが甚だしく、まるで別人をつなぎ合わせたかのような描かれ方をしている。

その大己貴命と素戔嗚尊の関係は、親子関係とも、娘婿と義理の父という関係とも、養子とも、いろんな説がある。

稲田姫命(いなだひめのみこと)

八岐大蛇退治で助けられた姫。というよりも、素戔嗚尊は稲田姫が美しく、娶りたいがために八岐大蛇を退治したのだが、、、

福田神社のご利益

拝殿には江戸末期から明治・大正にかけて奉納された沢山の絵馬が掛けられている。

それらを見ていると、大きく「武勇系」(神功皇后と武内宿禰が描かれた絵馬が多い)、「お乳系」(子供に授乳している様子を描いている)、「五穀豊穣系」に分類される。

すなわち、勝利を願い、安産と子育ての無事を願い、そして豊作を願う。

これがご利益であろう。

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福田神社 参拝記録

蒜山まで商談にやってきた。まさか蒜山まで来ることになろうとは。世の中いろんな場所にいろんな仕事があるものだ。

大阪から中国自動車道をひた走り米子自動車道の「蒜山インター」を降りて国道482号線に入る。西から東へと車を走らせていく。

明連川を渡ったところにセブンイレブンがあるので、しばしの休息をとって頂きたい。

というのも、ここから大山がよく見えるからだ。

大山!!

大山だと思う。。。

さて、福田神社へ向かおう。ここから東へ1.8km進み、右手にENEOSのガソリンスタンドがある交差点を左へ。ドン突きを右に曲がると鳥居が見えてくるだろう。

駐車場は、鳥居の手前を左に入ったところにある社務所の隣にある。

社頭

随神門があるという構成は、先日訪れた長田神社と同じだ。同じ蒜山にある。蒜山地方ではこれがスタンダードなのだろうか。

随神

少しく怖い顔をした随神が祀られている。神社を守っているのだから、これぐらい怖い顔でないといけないのかもしれない。

ちなみに、もう一方の随神は片目がつぶれているように見えて、より一層怖いのである。

ご神木大銀杏

これが秋になると境内を黄金色に染めるという大銀杏だ。樹齢670年というから室町時代前半からここに生えているということになる。

たくさんの気根が垂れ下がっている。この気根は「乳」あるいは「乳柱」などと呼ばれ、これを煎じて飲むとお乳の出がよくなるという言い伝えがある。

秋。この銀杏は黄金に変わり。そして、落ち葉が黄金の絨毯の如く一面を覆いつくすらしい。その光景は美しいの一言に尽きるらしい。

拝殿

大注連縄が掛けられている。これも前述の長田神社と同じである。長田神社で見かけた時も、これが蒜山のスタンダードか?と思ったのだが、これで2社目だ。スタンダードである確率が上がったと言えよう。

あと数回は商談に来るはずだからして、他の神社に参拝する機会もあるだろう。楽しみだ。

拝殿内

では、参拝しよう。こちらで商売をさせていただくので「ご挨拶」が主たる目的となる。

二拝二拍手一拝。

境内社

本殿に向かって右手に「御先社」がある。

御先神社

岡山、広島を中心に「ミサキ信仰」なるものが存在する。その定義は定まっておらず地域によって様々な祀りがあるようだ。

例えば「狐」だとか「八咫烏」のような、神に先立って降りてくる神の使いを祀る信仰という地方もあるのはるのだが、、、

50周忌を終えた仏を集めて祀る信仰だとか、水死や自殺など変死した人の霊を集めて祀るだとか、祟る悪霊を集めて祀る信仰だとか

が圧倒的に多いようだ。

ここから近いところでは、真庭市久世では「仏のよいもの」すなわち「祟らない仏」をミサキに祀るという。

しかし、長田神社にも「御先社」があったのだが、その配置に少しく違和感を覚えたことを思い出した。その「御先社」は本殿の真裏にあるのである。

そう。よくないものを神社の力で封じ込めているように思えてくるのである。

となれば、こちらの「御先神社」も。。。

これは、地域の人に確認しないとわからない。

祖霊社、菅原社、海原社

一番左が祖霊社。隣の2社連結の左側が菅原社で右が海原社。

海原社には、沢山の神々が合祀されていた。

海原神・祓の神・荒魂神・大山祇神・木之神
草之神・火之神・土之神・水の神・米之神
稲荷神・薬之神・八幡神・猿田彦神・塞之神・八百万神

まとめ

大銀杏、大注連縄、絵馬まではよかったのだが、ミサキに気が付いた時点で一気にテンションが下がってしまった。

しかしそれは、「神社は神聖な場所」という勝手な思い込みというか、油断というものがあったためだ。自分が悪い。

出雲大社に祀られる大国主命、三輪の大物主大神の祟りを鎮めた崇神天皇、道真公の祟りを鎮めるための天満宮、皇位継承で敗れ去った皇子達の祟りを鎮める御霊神社などなど。

長い神社の歴史の中には、間違いなく「祟りを封じるために行われてきた祀り」の歴史があったことを再認識させてくれる神社であった。

そんなことを振り返りつつも、今度は秋の紅葉シーズンに再訪したいと思う神社であった。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!

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