椿岸神社|鈴鹿|かなえ滝で恋愛成就の願いがかなう!
椿岸神社は「椿大神社」の別宮として同じ境内に鎮座する、猿田彦命の妻「天細女命」を祀る神社である。
椿岸の読み方は「つばききし」。簡単だ。
本殿のすぐ横に神奈備から流れ来る小川があり、そこに設えられた「かなえ滝」が人気のスポットとなっている。
後程、ご紹介しよう。
椿岸神社について
椿岸神社 概要
- 所在地 三重県鈴鹿市山本町字御旅1871
- 電話番号 059-371-1515
- 主祭神 天鈿女命
- 創建年 不明
- 社格 式内社
- ご利益 縁結び・夫婦和合・子宝・元気回復
- 公式HP http://tsubaki.or.jp/
椿岸神社 アクセス
MAP
最寄り駅
- JRおよび近鉄「四日市駅」から三重交通バス1時間程度
- 近鉄「平田駅」からC-BUSで50分
- JR「加佐登駅」からC-BUSで40分
駐車場
- あり(無料)
椿岸神社の創建
創建年代は不明である。
延喜式神名帳に「椿岸神社」が見える。ただし、三重郡とある。
現在、四日市市智積町にも「椿岸神社」があるからややこしい。どちらも式内社の論社となっているようだ。
椿岸神社の祭神
主祭神は「天細女命」。配神として、「太玉命」と「天児屋根命」を祀っている。
天細女命
前述の天孫降臨神話に加えて、岩戸隠れ神話にも登場する。
日神の天照大御神が岩戸に隠れたために、天も地も暗闇となってしまった。これは一大事である。
岩戸に隠れた天照大神を引きずりだすための作戦が繰り広げられることになる。
天鈿女命の担当は神楽。
伏せた桶に乗り、足を踏みつけて打ち鳴らす。踊るうちに神懸かってきて激しさを増し、次第に乳房があらわになり、とうとう衣服を陰部まで押し下げて、エロティックに踊り狂った。
その踊りに八百万の神々は大喜び、宴は大いに盛り上がった。
そして、岩戸の中に潜む天照大神が外の様子を見ようと岩戸を少し開いた、そのすきに。。。
このようなことから、芸能・俳優の祖とされ、「神懸かり」したことから「巫女を神格化した姿」であるともいわれている。
天孫「瓊瓊杵尊」が地上界に降臨する途中、一柱の国津神が行く手に立ちはだかっていた。
それを見た瓊瓊杵尊は、その素性と目的を確認させるために「天細女命」を遣わした。
「天細女命」は臆することなく一人で降りていき、衣服を陰部まで押し下げて国津神に問うた。
国津神が答える。「私は猿田彦と申します。天孫を高千穂の峰まで道案内をするためにここでお待ちしておりました。」
一行が無事に地上界に到着すると、瓊瓊杵尊は天細女命に「猿田彦命を地元まで送りなさい。そして、その名を付けて仕えなさい。」と命じた。
「天細女命」は「猿女君」と名を変えて、猿田彦命に仕えた。
このように、猿田彦大神と結婚したとして、縁結び・夫婦和合・子宝のご神徳も併せ持つ。
太玉命
岩戸隠れ神話に登場する。太占にて占いを行った神であり、天照大御神を招き出すために、 八尺勾玉や八咫鏡などを祭壇に飾り、御幣を奉った神で、岩戸隠れ神話の中心的人物の一人。いや一柱。
また、天孫降臨神話では、「五伴緒」(いつとものお)を構成する五柱の神のうちの一柱として、瓊瓊杵尊に随伴した天神である。
天児屋根命
同じく、岩戸隠れ神話に登場する。おおよそ天太玉命と行動を共にしている。天太玉命が御幣をかかげ、天児屋根命が祝詞を奏上する。
天児屋根命は、古代より朝廷の祭祀を司ってきた中臣氏の祖神とされる。
ちなみに、「天細女命」も「五伴緒」(いつとものお)の構成神であることを付け加えておこう。
●五伴緒の構成●
- 天児屋根命(あめのこやねのみこと)・・・祭祀における祝詞の神
- 太玉命(ふとまたのみこと)・・・玉を使った祭祀の神
- 天細女命(あめのうずめのみこと)・・・神楽を司る神。巫女の神格化。
- 石凝姥命(いしこりどめのみこと)・・・鏡作りの神
- 玉祖命(たまのおやのみこと)・・・玉造りの神
椿岸神社の御利益
以上のようなことから、椿岸神社のご利益は、
芸道向上、夫婦円満、子宝・縁結びなどのご利益がある。
さらに、、、
古来宮中では新嘗祭の前日、すなわち冬至の時期に、天皇の魂の活力を高めるために行われる儀式「鎮魂の儀」が執り行われる。その中に「宇気槽の儀」(うきふねのぎ)という儀式がある。宇気槽と称する箱を伏せて置き、その上に女官が乗って桙で宇気槽の底を10回突くとうもの。
これはまさに、天鈿女命が槽に乗って踊った様子とそっくりではないか。そして、岩戸隠れの「暗闇」とは、現実には「冬至」を指すのであれば、なおさらそっくりだ。
そしてそして、この儀式は「猿女君」の女性が担当するという。
これらのことから、 天細女命 からは活力を高める、すなわち「元気回復」のご利益を頂けるということである。
参拝記録
椿大神社の参道から右へそれると、朱塗りの鳥居が見える。
鳥居
鬱蒼とした森林の中、ポッカリとそこだけ明るく照らされる神殿が、これまた神々しく見える。
拝殿
実は、先ほどからの「おごそか感」は、この拝殿前のスペースで頂点に達するのである。
午前中であるというのに、周囲はほの暗い。とはいえ嫌な感じの暗さではない。明かりが灯された提灯が、なんとも温かみを感じさせてくれる。
弊殿
女神を祀るにふさわしい、小ぶりではあるが綺麗に整頓された、優し味のある室内である。
綺麗好きな女性の一人暮らしの「お部屋」。といった印象だ。
神招福臼
拝殿前の机に、福臼と福杵が置かれている。傍らには、、
神招福臼 この福臼は福杵で三度搗いてお祈り下さい。
と書かれている。
無学のため、この「搗いて」を「ついて」なのか「ひいて」なのかわからなくなってしまったので、臼の中にお賽銭を入れ、おもむろに三回「ついた」あと、ぐるぐると三回「ひいた」。
両方やっておけば、どっちか当たりだろう。という姑息な考え方である。
正しくは、「搗く」は「つく」。もちつきのように、トントントンとたたけばよい。
今から思えば、杵と臼が容易されているのだから、、、考えればわかるはずだったのだ、、、
パワースポット かなえ滝
社殿の横に、人工ではあるが滝が設えられている。
この滝の水は、椿大神社の本殿右横を流れおちる「金龍明神滝」から流れてきているとのこと。
妻神を祀る椿岸神社の右横にも滝を作って差し上げるあたり、なかなかもって粋な計らいと言えよう。
なかなかの水量があり、水しぶきが飛ぶ。滝に近寄ると、あきらかに気温が低いのがわかる。
- 恋愛成就の願いを叶える滝と言われている。
- また悪運を祓ってくれるとも。
- さらに「金龍明神滝」の水は万病に効くとも。
スマホの待ち受けにすると開運効果ありだとか。
最後に
岸神社は、椿大神社の境内にある別宮格の神社だが、椿大神社とはまた違った雰囲気を持つ神社であった。まさに独立した神社と言っていいと思う。
そして、若い女性のみならず多くの参拝者が訪れる、実に気持のよい時間を過ごすことが出来る優しい神社であった。
訪問しにくい立地ではあるが、是非とも参拝頂きたい神社の一つであると思う。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!
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