国之狭土神(くにのさづちのかみ)

国之狭土神は、記紀に登場する神。

古事記では、山の神「大山津見神」と野の神「鹿屋野比売神」が生んだ8柱の神の一柱。対となる神に「天之狭土神」がいる。日本書紀では、少し違うのだが。。。

国之狭土神の神名

  • 国之狭土神(あめのさづちのかみ)>>>古事記
  • 国狭槌尊(くにさつちのみこと)>>>日本書紀
  • 国狭立尊(くにのさたちのみこと)>>>日本書紀による別名

なんと。日本書紀では天地開闢の三柱として登場するのである。

「さ」は「神聖な」という意味で、「つち」は「土」。

「野の神聖な土の神」という意味になる。

いずれにしても、農耕民族である日本人にとって、なくてはならない土壌の神だ。

国之狭土神の神格

  • 生命の神
  • 土の神

国之狭土神のご利益

造化三神と同様に、、、

  • 生命力の向上

農耕に必要な肥沃な大地を神格化したものと心得る。よって、、、

  • 五穀豊穣

国之狭土神の系譜

古事記では、、、

同時に生まれた兄弟神が7柱。

  • 天之狭土神(くにのさづちのかみ)
  • 天之狭霧神(あめのさぎりのかみ)
  • 国之狭霧神(くにのさぎりのかみ)
  • 天之闇戸神(あめのくらどのかみ)
  • 国之闇戸神(くにのくらどのかみ)
  • 大戸惑子神(おほとまとひこのかみ)
  • 大戸惑女神(おほとまとひめのかみ)

日本書紀では、、、

天地開闢の時に、単独で現れた男神。

広告

国之狭土神が登場する神話

誕生時に登場するのみか。。。

古事記より

大山津見神と野椎神が山と野に分けて生んだ神の名は、

まずは天之狭土神、次に国之狭土神、次に天之狭霧神、次に国之狭霧神、次に天之闇戸神、次に国之闇戸神、次に大戸惑子神、次に大戸惑女神。

合わせて8柱の神である。

大山津見神と野椎神が「山と野に分けて」の部分の原文は、「山野に因りて持ち別けて」 。

直訳すると、「山野に基づいて分担して」となるのだろうか。

そうなると、「山の神、野の神のそれぞれの役割に基づいて分担して生んだ」ということになり、この2柱の間に生まれた子(男女の結合を伴うという意味の)とするのは、少しく違和感が残る。

私のような素人には分からない。

日本書紀 第一段本文より

天地開闢の段で、まだ天と地・陰と陽が分かれていない最初の状態から、少しずつ少しずつ、明と暗の区別ができ、天と地が分かれていく様子が描写されたあと、、、

そしてあるとき、天地の中に一つのモノが生まれた。それは葦の芽のように。それが神となった。国常立尊である。

次に国狭槌尊(くにさづちのみこと)が現れ、次に豊斟渟尊(とよくものみこと)が現れた。

これらの三柱の神は、陽だけで生まれたものである。よって純粋な男神なのだ。

国常立尊の誕生と、国狭槌尊の誕生の間に、注釈が記述されている。

それは、、、

とても貴い神を「尊」と記載し、それ以外を命と記載する。二つとも「みこと」と読む。以下、皆これに倣うように。

日本書紀 第一段一書 (二)

こちらでは、3番目に現れている。

あるとき国の中にあるモノが生まれた。それは葦の芽が芽吹くようだった。

それを基に神が生まれた。

可美葦牙彦舅尊(うましあしかびひこぢのみこと)という。次に國常立尊、次に國狹槌尊という

他にも、第一段一書の(一)と(四)にも、2番目に現れた神として登場しており、非常に重要な神であることがわかる。

しかし、そのような神が古事記では伊邪那岐命と伊邪那美命の神生みの段で、しかも孫として登場しているのが解せない。

私のような素人には分かるはずもないことだが。。。