車折神社|京都|芸能だけではない!清めの社の開運パワーが凄すぎる!

2021年3月15日

京都の嵐山に、芸能人がこぞって訪れる神社がある。それが車折神社。とはいっても、芸能人のお目当ては末社の芸能神社だ。

境内にはアイドル・俳優・女優・お笑いタレントをはじめとした芸能人や、伝統芸能である雅楽者や能楽者などが奉納した玉垣が所せましと並べられている。お気に入りの芸能人の名前を見つけて記念撮影。そんな光景があちらこちらで展開されている。

このように、とかく芸能のイメージが強い車折神社であるが、実は、本殿横の「清めの社」が境内随一のパワースポット。携帯の待受け画像にすると運が開けると評判である。

今回は、車折神社の魅力を余すところなくお伝えしたいと思う。長文になるがお付き合い願えれば幸いと存ずる。

車折神社の概要

  • 所在地    京都市右京区嵯峨朝日町23
  • 電話番号   075-861-0039
  • 主祭神    清原頼業公
  • 社格     村社
  • 公式HP    http://www.kurumazakijinja.or.jp/

車折神社 アクセス

最寄り駅

  • 京福嵐山本線 車折神社駅 徒歩10秒
  • 阪急嵐山駅・阪急四条河原町・京阪三条駅からバス 車折神社前下車3分

車でのアクセス・駐車場

  • 駐車場あり(無料)

MAP

車折神社の祭神

清原頼業公

車折神社の主祭神は、清原頼業きよはらよりなり公である。車折明神ともいう。

清原頼業公とは、、、

清原頼業公は、平安時代後期の貴族にして儒学者。清原氏は天武天皇の皇子であり日本書紀編纂を指揮した舎人親王の血脈という由緒正しい氏族である。一族には清少納言も。
その血を受け継いだのか、頼業の実務能力と学識は他に並ぶ者なく、時の関白である九条兼実や左大臣だった藤原頼長らかも認められ、政治の中枢で諮問官的な役割が与えられた。さらに高倉天皇の教師役にも抜擢され、天皇の信頼も厚かったという。

こちらに参拝する方々の多くは芸能神社がお目当てであろうが、せっかくの機会である。本殿に祀られる神についても関心を寄せていただきたいものだ。

車折神社の創建

清原頼業は1189年に亡くなられ、当地に御廟が建立された。当地が清原氏の領地だったからだ。頼業公が好きだった桜の木がたくさん植えられていたことから桜ノ宮と呼ばれていたそうだ。

それから60年ほど後のこと。88代後嵯峨天皇が当社の前を牛車にて通過しようとした時、牛車のながえ(長柄)が折れて進まなくなった。そこで天皇から車折大明神の神号と正一位の神階を賜り車折明神・車折神社と称することになったと伝わる。

ちなみに当地には、頼業公の法名であるところの”宝寿院殿”に因んだ、宝寿院という寺が建立されていたそうだ。室町時代には天龍寺の末寺となっていたとの記録がある。今は当地には無い。

車折神社のご利益

ご祭神が清原頼業公であるからして、まずは頼業公のご神徳を確認しておかねばならない。

頼業公のご神徳、、、

学業向上の神
試験合格の神
約束を違えない神

約束を違えない神とは、なんであろうか。ここからどようなご利益を頂けるというのか。

一つは、商売繁盛・会社隆盛である。
商売には約束(契約)が存在する。その約束が守られる。すなわち代金回収が滞りなく進むことを意味する。

二つ目は、金運・財運向上である。
家計の金回りがよくなり、生活が豊かになるという。

三つ目は、良縁成就・恋愛成就である。
二人の約束事や誓いが守られ、恋愛が順調に発展して遂にはゴールイン。素晴らしではないか。

四つ目は、全ての願い事だという。
車折大神と私たちとの約束事が守られるからだ。

がしかし、神様が約束してくれるかどうかは日頃の行い次第であることは、賢明なる皆様には釈迦に説法というところだろう。

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車折神社 参拝記録

車折神社は、京福嵐山本線「車折神社前」のすぐ目の前にある。

北参道の入り口から振り返ると、、、

車折神社前駅

こんなに近い。ホームを降りたら10秒で到着する。

車でお越しの場合は、府道122号線(三条通り)を嵐山方面に向かって進み、京都信用金庫嵯峨支店のある交差点を北へと入る。その交差点に「車折神社」の社標が立っているから判るはずだ。

細目の道を北上するとすぐに表参道が見えよう。ほんの3mほど石畳の参道を車で通ると駐車場がある。

20台程度は駐車可能であろうか。綺麗なトイレも完備されているので、まずは済ましておこう。

愛宕神社と水神社

表参道の入り口の左右に祀られるのが、水神社(左)と愛宕神社(右)

水神社は、水を司る神である罔象女神みつはのめのかみが龍神様として祀られている。大堰川の氾濫を鎮めるために祀られたのが始まりという。

ご利益は運気・才智の向上

愛宕神社は、火を司る神である神加具土命が愛宕大神として祀られている。

ご利益は、防火・火伏せ。

いずれも、参道入り口を挟んで守るように鎮座していることから、祓戸社の役割を兼ねるものと推察する。まずはこの二社に参拝してから入場することを強くお勧めする。

特に、水の神は祓いの神のご神徳を持つといわれているがゆえに。

さてここから内参道を進むと、いよいよ芸能神社が右手に現れる。が、ここはグッとこらえて先に進まねばならない。神社参拝にはそれなりの手順というものがあるのだ。以下、その手順に沿ってご紹介して行こうと思う。

三の鳥居

三の鳥居

内参道のドン突きがここ。三の鳥居があり中門がある。がしかし通常はここから入ることは出来ない。右手に回り込む必要がある。

右に回り込んだ側面に本殿前に入る鳥居が立っているのだが、まずは、その脇に鎮座する清めのやしろに参拝するのが習わしとなっている。

浄化のパワースポット 清めの社

清めの立砂(画像ダウンロード可)

こちらが清めの社。祭神は祓戸大神である。本殿に向かう前に、こちらで本格的に清めて頂くわけだ。

祓戸大神(はらえどのおおかみ)、、、

伊邪那岐命は、死んだ伊邪那美命を連れ戻すために黄泉の国(死者の国)に行った。がしかし、あまりの惨たらしさに恐れをなして一人で逃げ帰ってくる。
そして、阿波岐原という海岸(川?)で、身に付いた黄泉国の穢れを洗い流すことにした。
その時、伊邪那岐命の衣服や体から多くの神々が出現した。これらの神々を総称して祓戸の大神と呼ぶ。

また、大祓詞に登場する瀬織津比売・速開都比売・気吹戸主・速佐須良比売の四神を祓戸四神といい、これらを指して祓戸大神と言うこともある。

この清めの社には円錐形の立砂が立てられている。ここから悪い運気や因縁を浄化してくれるというパワーが噴出して、車折神社の境内全体を満たしているとのこと。すなわち浄化のパワースポットなのだ。

この清めの社を待ち受け画面にして常に身に付けていると、不思議と運が開けるという。この画像をお使いいただいても結構だ。

合わせて、祈念神石を授与頂いて持ち帰ると効果倍増だとか。

祈念神石

神主さんがお祓いを施した神石が入ったお守りがある。初穂料700円也。これを祈念神石と呼ぶ。願い事を叶えるパワーストーンとして、清めの社とセットで各種メディアに取り上げられている。

参道の入り口で水の神と火の神に参拝し、手水舎で手口を濯ぎ、清めの社で罪穢れを祓い、祈念神石を頂いたら、準備完了だ。

本殿への参拝

本殿の拝殿

朱色が目立つ境内にあって、こちらの拝殿、本殿は渋い色調である。個人的には、こちらの方が重厚な雰囲気が好みである。

祈願の手順、、、

賽銭を投入
鈴を鳴らす
深揖か小揖(45°か15°のお辞儀を1回)
二拝(90°のお辞儀を2回)
二拍手
祈念石を、合わせた手のひらに挟んで祈願
一拝(90°のお辞儀を1回)
深揖か小揖(45°か15°のお辞儀を1回)

参拝が終わり振り返ると、若い女性達の行列が出来ていた。少しく恥ずかしい。

次に向かうのが、本殿の真裏にある「八百萬神社」である。

八百萬神社

八百萬神社に祀られているのは、森羅万象の全てに宿り、津々浦々に坐する八百万の神々だ。

ご利益は、人脈拡大。
本殿で祈願した願いを実現させるため、人と人とのネットワークを強化しておくことは重要なことである。

さあ、ここからは自由行動が許される。

お金持ちの美人になりたいなら弁天社。
賢くも美しい人になりたいなら清少納言社。
そして芸能上達を願うなら芸能神社。

いってらっしゃい!

北側の境内社のご紹介

ここからは、境内に鎮座する他の神社をご紹介して行こうと思う。

本殿域の側面の鳥居を出て左へ。すぐの所に、水桶が並べられている。ここで水を汲んでいくのが習わしとなっている。

小さなバケツをぶら下げて向かうのが「滄海神社」、亦の名を「弁天神社」だ。

滄海神社(弁天神社)

こちらには、今は市杵嶋姫命が祀られているが、もともとは弁財天を祀る神社だった。とはいっても市杵嶋命と弁財天は同じとされている。いわゆる神仏習合。

神仏習合・本地垂迹

江戸時代まで、神様は仏様の化身であるという考え方があった。これを本地垂迹という。
市杵嶋姫命の本地仏が弁財天。素戔嗚尊の本地仏が薬師如来であり牛頭天王。天照大御神は大日如来。大国主命は大黒天。といった具合に。
そんなことから、お寺に神を祀る社があったり、神社での神事が僧侶によって行われたりしていた。

それはともかくとして、小さなバケツで運んだ水は拝所横の木枠に献水して、そして祈願する。

ご利益は、金満美麗。
弁財天は財福の神であり、絶世の美女。よって、その両方のご利益がいただけるという次第なのだ。

林の中にも社があるのが見える。

天満天神社

林に入って正面に鎮座するのが天満天神社。これは ”そらみつあまつかみのやしろと読む。

祭神は天満大神で、雷除けの神という。菅原道真公とは関係ないという情報も多いのだが、、、

やはり天満天神(正式には天満大自在天神)といえば菅原道真公の神号であり、道真公は雷神となって朝廷に祟りをもたらしたがゆえに、北野天満宮が創建されたわけだから、天満大神が雷除けの神として祀られているということが、すなわち道真公を祀っていると暗示しているような気がするわけだ。

それはともかくとして、

ご利益は、雷除け。
それだけではない。農業・園芸など植物の生長を促進する神としても信仰を集めるという。

雷神が、なぜ、農作物の成長を促す神なのか。

雷の多い年は豊作。これは単なる迷信ではない。

雷の放電によって、空気中の窒素が水に溶け込み、それが植物の成長を促進するのだそうだ。
また、放電した種は普通の種より大きく成長するという調査結果もあるらしい。

昔の人はこのようなことを、経験値として知っていたのである。
そういえば、放電の光を「稲妻」と呼ぶのもそういうことなのだろう。

神明神社

天満天神社の左に鎮座するのが、神明神社。天照大神を祀る神社である。

次は、本殿域の南に目を向けよう。

南側の境内社のご紹介

いよいよ、南の境内社へ歩を進めることになった。

まず現れるのが、清少納言社だ。

清少納言社

清少納言社

本殿の主祭神である清原頼業公の一族から出た「清少納言」を祀るやしろである。

頭がよくて美しい、いわゆる才色兼備の女性だったと伝わる。が故に、ご利益は才色兼備である

弁天神社と並んで、働く女性に人気の美麗スポットである。

さて、その向かい側に鎮座するのが、本殿よりも参拝者が多いのでは?と思われる芸能神社である。

芸能神社

芸能神社

たいへん長らくお待たせした。やっと芸能神社に参拝することができる。

芸能神社には、天宇受売命あめのうずめのみことが祀られている

天鈿女命

日本神話に登場する女神。
天照大御神が天岩戸に隠れたため世界が暗闇になった神話の中で、天照大御神を岩戸から出すために、岩戸の前で伏せた桶に乗り、足で桶を踏み鳴らし、体を露わにして、神懸かって舞い踊った女神として描かれている。そんなことから、巫女の祖神とか芸能の祖神といわれている。

創建は新しく1957年。新しいとは言え、境内の北端に鎮座する地主神社に祀られていた天宇受売命あめのうずめのみことを分祠して新たに社殿を造営したもの。おそらくは、1951年に東映京都撮影所が発足したことによるものと推察する。

車折神社に掛けられている玉垣は、こちら芸能神社に奉納された玉垣だ。
奉納料は1枚1万5000円。神社に掛けられる期間は申込日から2年間。但し、申し込んでから掲載されるまで2か月ほどかかるというから、実質は1年10か月ぐらいの掲載となろう。

ちなみに、東京新宿の花園神社境内にも芸能浅間神社がある。こちらは1万円で2年間。少しく割安である。

芸能神社の美しい本殿
ご利益

ご利益は、芸上達、芸術才智、ヒット祈願、人気上昇。
ご自身の芸能の発展、あるいは、ごひいきの芸能人の活躍を祈願しようではないか。

さあさあ、かなりの長文となった今回の記事もそろそろ終わろうと思う。

車折神社は、細長い境内に多くのパワースポットを持つ、とても濃密な神社で、また、梅、桜、新緑、紅葉、雪化粧と、いろんな顔を見せる神社であるからして、季節を変えて幾度となく訪れたくなる神社であった。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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