生國魂神社-行宮|中央区|「難波大社」の行宮には生きる力が充満していた

2018年6月6日

ここは生國魂神社行宮。

初代神武天皇がまだ大和の大王になる前、大和に向かう途中に創祇したとされる生國魂神社の行宮である。

行宮とはいえ、三方をビルに囲まれた境内には立派な本殿と拝殿があり、さらには末社までも持つ。さすがは難波大社ともいわれる生國魂神社の行宮だ。

生國魂神社には、行宮とは別に御旅所もある。それは大阪城外堀あたり。そちらは生國魂神社創建の場所と言われている。

広告

生國魂神社-行宮について

生國魂神社-行宮 概要

  • 所在地   大阪府大阪市中央区本町橋8
  • 電話番号
  • 主祭神      生島神、足島神、大物主命
  • 創建年      不明
  • 社格   なし
  • 公式HP     https://ikutamajinja.jp/ (生國魂神社)

生國魂神社-行宮 アクセス

MAP

最寄り駅 

  • 地下鉄「堺筋本町」 東へ400m

駐車場  

  • なし

生國魂神社-行宮 祭神

祭神は、生島神、足島神、大物主命である。これらの神々は、生國魂神社から分祠されたもの。常に祀られている。

よって、こちらの行宮に参拝することは、すなわち生國魂神社に参拝するのと同じ意味を持つ。

生島大神と足島大神は、古事記に登場しない神。一説には、難波の地主神ではないかと言われている。

平安時代の宮中では、この2柱の神様は、大八洲(日本国土)の神霊国土にあるものを生成し充足するという、大変重要な神様とされていて、別格の扱いを受けていた。

  • 国土にあるものを生成する神といえば、高御産巣日神、神産巣日神を連想する。
  • 日本国土の神霊となると、倭大国御魂大神を連想する。
  • 生島・足島を生玉・足玉とすれば、饒速日尊が持っていた神宝である「十種神宝」の中に、まさしくその名のとおり「生玉(いくたま)」「足玉(たるたま)」がある。
  • そして、この半島にも磐船神社があったらしいとなると、ますます饒速日尊と関連するように思えてならない。
  • さらには、饒速日尊とではないかとも噂される「大物主命」が相殿として祀られている

いずれにしても、いろいろと、想像を掻き立てられる神社・祭神である。

生國魂神社-行宮 創建

創建についての記録は無いらしい。

行宮(あんぐう)とは、皇帝もしくは天皇の、行幸時あるいは、政変などの理由で御所を失陥しているなどといった場合、一時的な宮殿として建設あるいは使用された施設の事を言われる。他に行在所(あんざいしょ)、御座所(ござしょ)、頓宮(とんぐう)とも。

Wikipediaより

そもそもは、天皇の仮の住まいのことのようだ。神社においても同じことが言えるのであろう。

ちなみにWikipediaには、行宮の例として、南北朝時代に後醍醐天皇や後村上天皇が住まいした宮殿跡が列記される中、「東京」も行宮として挙げられているのが面白い。

実は日本の歴史的慣例によると、遷都は天皇のよる遷都の宣言によって成り立つらしいのだが、東京の場合は遷都の宣言がなされていないだから行宮なのだということのようだ。

もちろん、終戦後はこのような慣例は崩れ去っているのだが、、、

生國魂神社-行宮 ご利益

由緒書には、下記の通り記されている。

  • 生成発展
  • 商売繁盛
  • 健康長寿
  • 五穀豊穣
  • 福徳円満
  • 良縁成就
スポンサーリンク

生國魂神社-行宮 参拝記録

ちょっとした経営相談の為に大阪商工会議所へ出向くことになった。

地下鉄谷町線「谷町4丁目駅」で下車し、中央大通りを西に歩く。何度となく歩いた道だ。

ところが今日に限って、街区表示板が目に留まり「常盤町」を発見してしまった。「常盤」とは「永久不変」の意味である。そして、私の好きな女優さんの一人「常盤貴子」の苗字でもあるのだ。

浅からぬ縁を感じ取った私は、中央大通りから1本北側の道に入り、常盤町の真ん中を歩くことにした。

その道を西に歩くと、、、

遠く前方に鳥居が見えるではないか!こんなところに神社があったとは!

早歩きになった。

生國魂神社-行宮の社頭

ビルとビルの間、車1台通ることが出来るぐらいの間口しかない。

ご祈祷受付の看板があるからには、それなりの神社なのであろう。

と思いつつ社標を見ると「生國魂神社行宮(御旅所)」とある。

知らなかった。

大阪城の外堀にある「御旅所跡」は参拝したことがあったが、ここに御旅所があったとは。

境内

間口が狭い割には、境内に入ると広く感じる。

拝殿

これは御旅所の規模では無かろう。分祠された生國魂神社そのものである。

社標に「行宮(御旅所)」と書かれてある意味は、「行宮≒御旅所」という意味ではなく、「行宮でありかつ御旅所の機能も併せ持つ」という意味のようだ。

二拝二拍手一拝。背中から涼しい風が吹き込んできた。この風が吹くときこそ、神の存在を感じるときなのである。

「風は神の息」という。すなわち「息吹」。息吹によって生命が生まれ、保たれるのである。

拝殿で吹かれる風にあたると元気が出るのはそういうことなのか。。。

今日は何かいいことがありそうな気がしてきた。

本殿

立派な本殿だ。東向きに鎮座している。

ここから真っすぐ東に線を引くと、大阪城南外堀あたりを指す。

そうである。豊臣秀吉公の大阪城築城によって遷宮される以前の、生國魂神社の本来の鎮座地方向を向いて鎮座しているのである。

風はそこから吹くのだろうか。。。

稲荷社

本殿の右手に稲荷社がある。とかく末社として祀られる稲荷社は、一種独特な陰気な雰囲気を持つものも多いのだが、こちらはきちんと綺麗に祀られている印象。

白瀧大神と豊国大神が祀られているようだ。

白瀧大神は伏見稲荷大社の「末社?」「お塚?」で有名。おそらくは、そこからの勧請と思われる。

豊国大神は、言わずとしれた「豊臣秀吉公」。そういえば、東向きの鎮座となると、大阪城内の「豊国神社」の方向でもある。

商売繁盛を祈願して、さあ、商工会議所へGO!

皆さんも、生國魂神社あるいは行宮で、元気・活力を充電されてはいかがだろうか。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!

スポンサーリンク