香椎宮|福岡市|開運・縁結び・不老水など香椎宮のパワースポットを一挙公開!

2018年8月30日

香椎宮(かしいぐう)は、福岡市東区香椎に鎮座する神社で、官幣大社に格付けされた権威ある神社であり、かつ仲哀天皇の「廟」でもある。

現在も、国内16社しかない勅祭社の1社であり、香椎宮は宇佐神宮とともに10年ごとに勅使が遣わされる。まさに九州の大社である。

前のページでは、本殿へ至る内参道の様子をご紹介させていただいた。中でも「開運のパワースポット」が印象的であった。

いよいよ今回は、本殿域へと入っていくことになる。

綾杉のご神木

内参道を進み楼門を抜けると広場に出る。本殿はそこを直角に曲がった更なる高地に鎮座するのだが、まさに本殿から真っすぐ見下ろす位置に数本のご神木が聳え立つ。綾杉という。

神功皇后が三韓征伐から帰還したとき、ここに剣・鉾・杖を埋め、「とこしへに本朝を鎮め護るべし」との祈りを込めて、鎧の袖に刺していた杉枝を植えたものが成長したものとだと伝わる杉の木。

このようなご神木であるがゆえに、国家鎮護の象徴として、この杉の葉を朝廷に献上する習わしがあるとのこと。

そばに立つと、ズーンと押さえつけられる感覚があった。

稲荷社

綾杉に隠れるように、2つの祠が並んでいる。

左側が、「香椎宮稲荷社」である。祭神は「保食大神(うけもちのおおかみ)」。ご利益は五穀豊穣と商売繁盛。

明治15年に、近隣から遷座されたという。

鶏石神社

その隣の祠を見て仰天する。狛犬ではなく、コマドリ!阿吽の雄鶏と雌鶏になっている!

ここが、かの有名な「鶏石神社」である。

祭神は不明。ご神体は鶏石。

鶏の死を悲しんだ僧侶が、石になった鶏を祀ったという伝承がある。となれば、鶏の神霊を祀っていることになろうか。日本で唯一の鶏を祀る神社ということにもなろう。

ご利益は、修理固成、五徳向上、夜泣き封じ、運気上昇という。

修理固成

「念願だった諸事万端がいよいよ成就すること」と解する。

修理固成(しゅりこせい)

古事記に登場する言葉。伊邪那岐命と伊邪那美命は、天つ神たちから「この漂える国を修め理り固め成せ」との命を受けて地上へと降り立ち、国生みを始めたという。

五徳向上

これは、優れた人になることができると解する。

韓詩外伝(かんしがいでん)にある「冠を戴くは文なり、足に距(けづめ)を持つは武なり、敵前に敢えて戦うは勇なり、食を見て相呼ぶは仁なり、夜を守って時を失わぬは信なり。よって、鶏は文武勇仁信の五徳に優れる」からの引用だ。

夜泣き封じ

鶏は早朝になると鳴くが、夜中は決して鳴かないからである。

運気上昇

天照大神のお使いとされる鶏。天照大神といえば太陽神。太陽が昇る如く、運気も上昇するのである。

勅使館

本殿へと上がりたい気持ちを抑えつつ、綾杉前にある「勅使館」を見学しておこう。

香椎宮は勅祭社であるからして、10年に一度の勅祭のときには勅使がやってきて、ここに滞在するのだろう。

中世の雰囲気が漂っていて、見飽きない。

さてさて。大変お待たせして申し訳ない。いよいよ本殿へ上がろうではないか。

中門

石段を昇って中門をくぐる。中門から左右に回廊が巡らされている。

拝殿

中門をくぐると、ドーンと香椎宮の拝殿が見える。中門の屋根と拝殿の屋根は、ほぼほぼ引っ付いている。それぐらい近い。

二拝二拍手一拝。天津祝詞。何も聞こえなくなった。一人だけ隔離されたような感覚、。不思議である。

ここはまさに神功皇后廟。思えば、つい1か月前に羽曳野市の応神天皇陵、藤井寺市の仲哀天皇陵を訪れたところだ。

その時は、まさかここに来るとは思ってもみなかったのだが、これも何かの縁なのだろう。

本殿(香椎造)

これが、日本にここにしかない「香椎造」という様式の神殿である。

香椎造りの特徴は、、、

正面に浜床をそなえて向拝をつくり、左右に車寄せをもうける。屋は本宇のうえに左右に妻をあらわした入母屋をおおい、その正面に千鳥破風をおき、向拝に縋破風をかけ、左右は切妻屋根をおおい、車寄せに廂屋根を冠する。 引用元:Wikipedia

しかし、私が思う最大の特徴は、千木と鰹木が無いというところだ。何故無いのだろう。

本殿の真裏

うーん。やはり千木や鰹木がない。朱塗りの柱でなければ寺院に見えてしまう。???

そういえば、ここは明治までは「香椎廟」であり「神社」ではなかったのであった。

千木と鰹木がないのも、そこらへんに関係があるのかも。。。

本殿真裏の楠

本殿の真裏に大きな楠が聳えている。注連縄はされていないが神聖なる木であろうことは想像に難くない。

ちょうど、この楠と本殿と綾杉が一直線に並ぶ配置となっている。

広告

本殿を守護する摂社

武内神社

本殿の左奥、右奥には、それぞれ摂社が鎮座している。。本殿に付き従うが如く。

本殿に向かって左奥に鎮座するのが、武内宿禰命(たけのうちのすくねのみこと)を祀る「武内神社」。明治10年の創建という。

武内宿禰命(たけのうちすくね)

当時の臣下の中では筆頭の扱い。記紀によると、武内宿禰命は、景行・成務・仲哀・応神・仁徳の5代の天皇に仕えた。有に300歳を超えるという伝説の大臣だ。
葛城氏、蘇我氏、平群氏、紀氏などなど多くの氏族の祖といわれている。

この長寿の秘訣は「長寿水」。香椎宮の北200mの場所に湧く湧き水である。

この水を飲み、この水で飯を炊く。長生きするはずだ。。。

不老長寿、学業向上、身体健康のご利益がある。

巻尾神社

本殿に向かって右奥に鎮座するのは「巻尾神社」。祭神は、中臣鳥賊津大連命(なかとみのいかつおおむらじのみこと)

武内宿禰命に次ぐ、第2の臣下といえようか。大連というのは将軍というような意味合いがあるという。

武内宿禰命(たけのうちすくね)

中臣氏の祖。
仲哀天皇が神の怒りによって崩御された事件にかかわった数少ない人々の内の一人であり、三韓親征の時には、仲哀天皇が眠る香椎の宮の守護を命じられた。
また、審神者(神と人の通訳)として、仲哀天皇を死に至らしめた神の名を聞きだした人である。

いまも、ここで香椎宮を守護しているのだ。強い神なのである。

ご利益は、勝負運向上、武芸上達、成功勝利。

この「巻尾神社」の右手に、山を降りる参道が見える。その参道を降りると、古宮跡や長寿水がある。

それは、次の記事でご紹介したいと存ずる。

スポンサーリンク